今日も朝が来た。この、屋根の無い家で。俺の寝室は、この一畳半のベンチだ。鞄が枕代わりだ、寝心地は悪くない。サラリーマンは会社へ向かう。学生達は学校へ。俺は・・・俺は何処へ向かえば良いんだろうか・・・。
最終更新:2007-11-28 17:27:21
962文字
会話率:0%
フランス南西部を流れる、ロアール川の流域には、いくつかもの古城が点在する。そこは、この国に無数に存在する観光ルートの一つだった。しかし、フランス政府の財政事情も手伝って、そのどれもが見学可能という訳ではなかった。外観は立派でも、中は廃虚同然
であったり、土台と外壁以外は、すべて崩れ落ちてしまったようなものも多かった。観光ビザで入国した秋津隆也は、そんな薄暗い廃虚のような城の一つの中で、大きく口を開けた石畳の床下を覗いていた。その穴の中で、炭坑夫のように穴を掘っていたのは、ピエールという名の金髪の美青年だった。日本で、建築家としての夢に敗れた隆也は、この国の古い城を巡る旅を続けていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-17 15:38:11
33592文字
会話率:41%
二畳間の廃屋で、弟と少女は魔法を奏でる。光を求め、熱を求め、二人は未来に手を伸ばす。それを視る私は、自室で一人、呪文を始める。弟のため、少女のため、現実をサーチライトで照らす。魔法を目の当たりにした私は、最後の最後まで断言する。奇蹟は起こら
ず、魔法は存在しない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-14 00:14:56
21739文字
会話率:25%
妻に先立たれ、孤独感で途方にくれた主人公は、自ら首吊り自殺を図ろうとする。
最終更新:2007-04-06 03:08:22
1772文字
会話率:21%
今日も何故かすねてしまった麻里に、僕はあらゆる手段で“仲直り”を仕掛けるがどうもうまくいかない。呆れて捨てた言葉に、麻里は部屋を出て行ってしまった。
最終更新:2006-12-15 15:04:43
3456文字
会話率:18%
学校帰りの俺は、折り畳み傘を忘れてしまってここ30分駅のホールに足止めされている。そんな日常的そうで日常的でないほのぼのストーリー。
最終更新:2006-06-02 16:55:54
1309文字
会話率:32%