三週間ほど前から、爽音のスマートフォンに毎晩午前二時、奇妙な電話がかかってくるようになった。
画面は真っ暗のまま、かすれた声で『……生きてる?』と一言だけ告げて切れるのだ。
警察に相談しても取り合ってもらえず、落胆していると、バイト先の後輩
である千明が心配して声を掛けてきて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 16:16:34
7675文字
会話率:34%
アークライト公爵家の三女エレナは、国中から畏れられる「氷の騎士団長」アシュトンと政略結婚した。
婚礼前に彼から告げられたのは、「君を愛することはない」というあまりにも冷たい言葉。その無機質な響きに心を凍り付かせたエレナは、傷つくことを
拒み、「無感情な妻」を演じることを選ぶ。
以来、二人の間に情は一切無く、公の場では夫婦を演じながらも、屋敷へ戻れば、ただ距離を置くだけの他人。別々の寝室、事務的な会話、触れ合い皆無。それは、彼にとっての役割であり、彼女にとっての防御だった。
この冷え切った関係が、静かに続いていくのだと思われた。感情を取り戻すことも、氷が溶けることも、決してありえないことだと。
しかしある日、張り詰めていた糸が、ぷつりと切れる。
いつも完璧だったはずの「氷の騎士団長」が、妻エレナの目の前で……初めて、その分厚い仮面を剥がしたのだ。そして、彼女に向けられたのは、想像を遥かに超える、熱く、重い、剥き出しの感情で──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 20:50:00
13552文字
会話率:28%
四十八歳の聡が、若かりしころに友人たちと過ごした海岸通りの思い出を辿る物語。免許を取ったばかりの十八歳の頃、彼らは海岸沿いのハンバーガーショップに集い、小高い丘で夜景を見ながら夢を語り合った。
「春の夜の夢の浮橋とだえして 峰に別るる横雲の
空」という西行の和歌が示すように、当時の友人二人はすでに他界し、あの頃の夢や希望は途切れた浮橋のようだ。認知症の母が息子の知らない記憶を持ち、かつてのハンバーガーショップは形を変えて存続していることに気づいた聡は、人生の儚さと継続性を同時に感じる。
絵画のような海岸線—朝の真珠の輝き、昼の群青色の絨毯、夕暮れの錦絵のような彩り、夜の銀の道—を背景に、聡は過去と現在を行き来しながら、夢が途切れるのは終わるからではなく、形を変えて続いていくからだと悟る。浮橋が一つ途切れても、別の浮橋がどこかで繋がっているという希望を胸に、聡は再び海へと向かう。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-04-24 21:11:56
3564文字
会話率:34%
地球(アース)522遠征艦隊の若きエース、アレックス・カイエン准将という、50隻の奇襲専門の戦隊の指揮官に、ある日とんでもない厄介事が舞い込む。それは自称「死神」を名乗るナポリタン。はるか昔に死んだ元貴族令嬢だという彼女は、カイエンの魂を
狙って艦に乗り込んできた。
しかしこの死神は、「死の臭いがプンプンするぞ!」などと物騒なことを言うくせに、戦闘中に敵の攻撃タイミングをうっかり顔の表情で死線の存在を知らせてくれたり、艦の食堂で出された食べ物の「ナポリタン」に感動したり、意外と人間臭いやつだった。
大鎌を持ち歩くポンコツな死神と、クールな戦隊長が繰り広げる、宇宙を駆けるSFバトル&ラブ?ストーリー。果たしてカイエン准将は、自身の魂を守り切れるのか? そしてナポリタンが、死神になった真の理由とは? 奇襲戦闘の行方、貴族との闘争、そしてこの二人の関係は、どうなるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-23 08:10:00
109693文字
会話率:52%
混沌がうずまく『次元の宙』。そこに浮かぶ数多の世界のひとつ、【エルティナ】は魔導文明が栄える世界だ。
三千年以上つづくエルティナの歴史は、決して平穏なものばかりではなく、多くの争乱や厄災、世界滅亡の危機に見舞われてきた。その度に後に【勇者
】と呼ばれる人物が現れ、エルティナを救ってきたのである。
魔導文明が高水準に発展したレヴ歴678年の現代エルティナにおいて、厄災は遠い過去の出来事になり、世界滅亡の危機などそうそう起こらなくなったものの、高度な魔導技術をもってしても人類は自然災害や重大事故とは縁が切れることはなかった。
そんな自然災害や重大事故から人々を守る『現代の勇者たち』——それが【救助魔導士】なのである。
これは伝説の勇者に憧れる一匹の猫妖精(ビビリでカナヅチ)が、救助魔導士になって人々を救うために奮闘する物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-22 23:34:19
61441文字
会話率:58%
ヒカルの大冒険....
あなたは最後まで読み切れるかな?
最終更新:2025-04-21 14:16:19
233文字
会話率:0%
私は今までに3度、恋をした。
その恋のすべてが私を形成したと言い切れる自信がある。
よく『男性の恋はフォルダ保存』『女性の恋は上書き保存』と言われるが、少なくとも私には当てはまっている。
なぜなら、今も布団の中で記憶のフォルダを開いては、心
を乱されるからだ。
もし私の記憶の整理が上書き保存だったら、もっと生きやすかったのだろうか。それとも、今とは異なる自分になっていただろうか。
自身の記憶に翻弄されながら生きていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-18 20:00:00
35559文字
会話率:24%
私、『立花小春』は庶民の家育ちの中学一年生。
親の愛情をいっぱい受けて育ってしまった女の子。
体が弱いので親にはいつも迷惑をかけっぱなし。
友達も沢山いて頭が良くてクラスの皆からも好かれている。
顔はどうやら美人らしくスタイルがよく話も面白
いと言われる。
保育園、小学校、中学校生になっても友達は途切れることはなく異性からもモテる。
将来の夢は看護師、お笑い芸人、舞台俳優、漫画家、小説家…あげればキリがない状態。
ただ、中学で出会った『田畑颯太』に私が誰より一番嫌いだと言われてしまった。
なんでなんで意味が分からない!?
私を好きになってよ!??
だから田畑颯太に私を好きにさせてみせる!!
---
『颯太』なんて名前つけやがってざけんじゃねえよ。田畑なんて苗字もいらねえな。
母親は俺を産んでから死んだ。父親はモラハラ気質のギャンブラー。
口癖は「お前なんて生まれて来なければよかった」
遺伝子的には父親にあたるあいつは常に不在。ただ机の上は大量の札束が置いてあった。
幼稚園、小学校、中学校すべてにおいて友達がいない。
将来の夢なんてない。あるのはただただ金のみ。
世間体として中学に通ってはいるが頭の悪い奴らばかり。
中学で出会った人気者、立花小春が世界で一番嫌いになった。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!
感想乞食です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-16 18:11:18
461313文字
会話率:45%
スラックスめくりから始まる、愛と絆のファンタジー!
平穏に暮らしていたはずの少年、長谷部(はせべ)は唐突に、呪術師と名乗る女・想実(そうみ)からスラックスをめくられる。妹の姫花(ひめか)と困惑する間もなく、現れる謎の敵・ボイルド。想実から謎
の武器・自在武器を渡された長谷部は、チートの如く敵を一掃する……! から始まる、奇人変人トンデモ生物溢れる受難の日々!
長谷部は世界を、妹を守り切れるのか!?
『めくるめく』現代風味ファンタジー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 19:00:00
49344文字
会話率:51%
何となく流行りの百合ゲーを買ってみた主人公。
それはあまりに鬼畜な『ゲーム』……そう思っていたのに。
バグで壊れたゲームの世界からやって来たヒロイン。
主人公が嫌いで嫌いで仕方が無い他の攻略対象から主人公を、例え『どんな』手を
使ってでも守り抜く。
そんな、純度100%キラキラ恋愛物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-11 19:12:18
40084文字
会話率:22%
街骸を埋め尽くす新都市とは、名ばかりの虚構である。それは、骸の上に成り立つ消費都市。ただ売り切れるまでの寸分の栄華。それを知らぬは住む人のみか。
由とせぬは覇権を狙う東国か、はたまた南下政策をとる北国か。西国の荒野に木霊するは遠い馬蹄の
響き。南海より来たるは荒くれる海風に洗われた褐色の蛮者達。
それでも、翡翠の園で竜は謳う。我が地は此処に。我が空は此処に。
竜の娶る番いはだれかれか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 22:02:40
1400文字
会話率:10%
俺がよく行くカレー屋に、カップルが来た。
交わす言葉も少なく、会話は何時も突然途切れる。
ただ交わされる言葉はラッシーについてだった。
ラッシーにはナンでしょう?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いませ
ん。
注意事項2
鼻詰まって紅茶の匂いが分からない毎日を送ってます。
ケーキ食べたい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 12:36:16
808文字
会話率:48%
神社巡りが趣味になると、どれだけ多くの御利益が貰えるか。というのが皆が気になるところだと思う。
折角だから『相性の良い神社』を。
その見極め方を聞いたら、バッサリ切り捨てられた。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申
し訳御座いません。
注意事項2
相性の良い神社の見分け方。
なんてありますが、見つけられた、辿り着けた時点で相性は良いと思うんですよ。
『なんか此処ヤバい。帰りたい』と思わなければ。
これ、神社に限らず場所全般にいえることですね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 21:21:37
893文字
会話率:48%
突発的な吸血衝動に駆られて、家を飛び出した。
人混みに紛れて自分の匂いを消す。
こうすれば見つからないと思っていた。
逃げ切れると思っていたのに。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。R15です。
夢の中だけ吸血鬼。
苦手な方はご注意下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-17 19:40:40
811文字
会話率:39%
第七帝国の第五皇女・アリシアは、
静かで高潔、無口で聡明――誰もがそう“思い込んでいた”。
でも本当は、
ぐうたら大好き、モフモフ大好き、お菓子と昼寝が生きがいの少女だった。
皇位争いの渦中、理想の皇女を演じ続ける日々に限界が来たある日
、
亡き母の遺書がまさかの“爆弾告白”をしてきたことで、アリシアの中で何かがぷつんと切れる。
「もういいや。ぜんぶ、やーめた!」
そうして王都を抜け出し、立ち入り禁止の魔の森へ。
ただし、彼女は――“魔法の天才”だった。
魔物も魔力もおかまいなし。
森の奥で出会ったのは、ふわっふわの謎生物《ぴゅるん》。
その出会いが、彼女の人生を大きく変えていく。
王都の誰も知らない場所で、
モフとぐうたらと昼寝のための“理想の楽園国家”をつくる――!
でもその裏で、王城では静かに火種が燃え始めていた。
逃げた皇女と、モフモフたちと、ちょっと真面目な国づくり(?)の物語。
癒しと笑いと、ほんのちょっとの陰謀を添えて、お届けします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 14:08:16
23291文字
会話率:24%
これは勇者が世界を救った2000年後の物語。
勇者歴2104年、4年前に起こった世界大戦の影響から各参戦国は疲弊しきっていた。
そんな中、参戦国の中の一つであるソール国は今もなお緊張状態にある、世界情勢を鑑みて史上初の男女問わずの騎士
学校入学者を募集する。
少女の身でありながら、頭ひとつ抜けた剣の才覚の持ち主である貴族の娘ネクス。
商人の娘であり、誰よりも頭が切れるミケッシュ。
そして誰よりも勇敢な少年リリベル。
そんな三人は募集に応えた、入学希望者だった。
学校のある王都エポロへと、列車に揺られながら同席した三人は、しかし、とある事件へと巻き込まれることになる。
「魔王様……」
そう呟く一匹の魔物によって。
────────
「こんなもんか?」
「何をやっている」
「おお! 旦那ぁ! 今あらすじを考えていたとこなんだよ!」
「……我々の計画のか?」
「そう! 最初は肝心だろ? 何が起きて何を生み出すのか、みんな知りたいと思うんだ!」
「お前の言っていることは相変わらずわからんな。皆とは……いつものあれか?」
「そう神様!!」
「悪趣味だな、お前の神は」
「そう言うなよ! 多分最後になるんだからさ!」
「そうだな」
「そうさ!!」
「行くぞ、候補者は絞れたとはいえ所詮は、的中率は実際に確かめないことにはわからん」
「旦那は心配性だなぁ、もう実質決まってんだろ?」
「予言や占いなど信頼できん」
「それ魔法使いのセリフって自覚ある?」
「当たり前だ私の流派は堅実でな」
「はは! そりゃよかった! じゃあそろそろ始めますか!」
「例の地点で全ては始まる」
「……帰れるかな」
「賭けになるな」
「……まぁいいさ! 利害は一致させてんだからな」
「お前の前向きさは見習いたいところだな」
「だろ?」
「では、行こう。魔王様のために」
「おー、大変ご立派なことで」
「本気だからな、世界のために」
「幸福のために?」
「そうだ」
「はぁ……そんじゃまぁせいぜい楽しもうぜ旦那、なんせ──」
「最後だから……か?」
「そういうこと」
─────────────
カケヨム様でも投稿中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-14 20:15:20
224328文字
会話率:37%
自分の好きなもののために、苦しい毎日に耐えることは出来ると思います。
でも、そこに好きな人もいてくれたら、もっと長い苦しみにも耐えることが出来るのでしょう。
自分の望み通りに行かないことにも、まぁいいか……で乗り切れる心を養う、それが幸
せへの近道なのかも知れませんね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 16:34:30
379文字
会話率:0%
恋人にフラれギャンブルに溺れ借金は膨れ上がるばかり。人生どん底の俺が旧友に再会して、人生をやり直すことになる!
友人だけの関係だった——はずなのに。
最終更新:2025-03-08 06:56:41
603文字
会話率:13%
『汚い闇は上昇していく。
貴方は浅い闇で地を背に下降している。
えぇ、存分に怖がるといいわ。
警戒するのよ。誰も貴方を助けはしないわ。
今から起こる全てを信じ切れるのなら、
目を閉じなさい』
『』はあなたを導いてくれる。
全てを信じ切れる
?
けれど、『』の発言はいつも少しズレている。
信用出来る?してもいい?
『』はいつも始めに言います。
隣の部屋にあるわ、と。
ミステリー×デスゲーム
必要なのは勘と信用と足の速さだよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-02 18:21:04
22835文字
会話率:18%
シーモア公爵家の義兄妹、兄のエリクと妹リズ。
エリクと喧嘩したリズは、何度目かの家出を決意する。その裏には、義兄への恋慕ゆえの葛藤があった。
(私と離れれば、きっとお兄様も良い人を見つけて、結婚して……私のことはただのかわいい妹程度に思う
はずよ。そして、私自身も、お兄様への想いを断ち切れるはずなの)
リズは幼馴染のレインやカフェのマスター、小説家のアーサーを頼り、様々な魔法を駆使して義兄の追跡を交わしていく。
愛が重い義兄と、義兄の幸せのために逃げ切りたい義妹のもだもだ逃走劇!
シリアスではなく、ハッピードタバタラブロマンスです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-22 19:44:00
9445文字
会話率:41%
リン・イリシャン、人々は浙于に入り、ある人々の魂は生まれ変わるか転生する。大陸の中央は中央平野であるが、国境は高い山々に囲まれており、誰も生き残ることはできない。しかし、そこには異世界から来た人々が住んでいる。主人公は…。ちなみに、もう一人
別の人物が登場する。立ち上がらないリンメイ。その後、最初の強力な帝国であるチーが生き残り、その文明は途切れることなく続いていた。しかし、大夏が分裂し始め、その後チーが再統一を果たす。そして、チー・シーファンが皇帝を宣言したとき、彼は時代を超えて一人の皇帝として名を知られるようになり、将来も皇帝となるだろう。彼は中央集権的な権力を確立し、その時、大夏は逃げ出した。彼は「ポジションセレクションシステム」という選択制度を構築した。
この制度には長所と短所があり、大きく5つの特徴を形成している。他の家族や家系は、この制度から利益を得ることができ、皇帝の座に就く可能性も秘めている。彼らは公務員ではなく、正統な王室として、休息と回復を求め、正統性を失いたくないと考えている。その後、チー・シャオファンは祖先が蓄積した力によってさらに強くなり、高みを統一した。大夏王国は途中で滅亡したが、一部は生き残り、西へ移動して西夏帝国を再建した。そして、帝国は外国の侵略を防いだ。
物語の冒頭、山門は林石を通り抜ける。水堂に懇願した後、ジ・フイは同盟を結ぶことに同意した。その王宮で、斉孝帝が亡くなり、皇権は真空状態となった。王家が現れ、選挙を開始するのは良いことだ。選挙は投票によって行われ、国内には他の家族が存在する。他の家系も紹介されるが、優れた家族と聖なる家族がおり、彼らは互いにライバルである。彼らが最も強く、互いに抑制と均衡を保ち、他の家系は比較にならない。優れた家族の姓は謝ハンで、彼らが台頭し、官吏となって特別な地位を得る。王宮に赴き、聖なる家族の蘇崑から羨望の目を向けられるが、蘇崑は彼を陥れようと企む。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-21 14:50:12
6338文字
会話率:20%
『正直さ、お前がいるだけで金の無駄なんだよ』
『修復』の術式を持っていながらロクに外傷の治療もできないことを理由として、ハリー・クライベットは『詐欺術師』と評され、精鋭パーティ『双頭の獅子』を追放された。街からの評判、冒険者からの信頼、そ
して安定した未来。追放をきっかけにそのすべてを失ったハリーは『一緒にいても迷惑をかけない仲間』を求め、独り奴隷市場へと向かう。
酷使され擦り切れるほどに消耗した者たちがその場所で出会ったのは、凄まじい才能を持ちながらとある事情で魔術師としての未来を断たれてしまった一人のエルフの少女で――
「大丈夫だ。お前の未来は、俺がいる限り壊れはしねえよ」
『詐欺』と呼ばれた力を使って、ハリーは最強のパーティを作り上げる! ワケアリ治癒術師が征く異世界成り上がりロード、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-17 19:00:00
2266647文字
会話率:46%