『人間性乖離症候群(ファントムシンドローム)』。
通称『怪異病』と呼ばれる病に侵された患者は殺すしかない。
しかし極稀に病を超克する者が現れ、彼等にはそれぞれ特異な能力が発現するという。
故に現代の医者には大きく分けて三つの役割が存在する。
一つ目は「普通の患者」を救うこと。
二つ目は『怪異病』の患者を殺すこと。
三つめは上記の超克患者を監視すること。
患者殺しの専門医――『看取り屋』の岡本はある日、自分の殺した患者の娘と出会う。
「私の母を殺したことを悔いているのなら、私の監視員になってください」
少女が望むのは人並みの自由。看取り屋が受け入れたのは自身の罪。
これは不治の病を殺すための物語であり、『怪異病』患者に関するカルテの一頁。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-26 17:00:00
8030文字
会話率:39%
看取り施設でただただ終りを待つ老人男性の元に、奇妙な体験と共にリソース・リリース・サーキュレーターと名乗る存在が訪れ、老人にある提案を持ちかける。
最終更新:2020-01-24 09:37:57
5538文字
会話率:28%
光園持(こうえんじ)信也は六歳で母、好子を亡くし、実父、真一の光園持家へ引き取られた。彼は決して愛人の子ではなく、時のずれの中で生まれた子どもであった。
社会とは無縁に生きている信也だったが、雨宿りをしている理穂に傘を貸したことから二人の奇
妙な関係が続く。思いを口に出せない信也と、婚約破棄された女だということを気にして前へ進めない理穂を結婚へと結びつけたのは彼の腹違いの姉、恵利佳であった。
自分達親子の犠牲の上に幸せを築くことはできないと言って去って行った好子
しかしそのその好子親子の犠牲の上に幸せを築いてしまった玲子……
光園持に関わった者には皆それぞれの悲しい歴史があり、その歴史が積み重なった上に今の光園持があり、それを根底で支え続けた祖父、欣也は、苦悩を重ねてもなお、道を踏み外すことなく、光園持家のもつれてしまった運命の糸を一本ずつ、丁寧にほどきながら生きてきた人だった。
理穂はその最期を看取り、人の生きる道を考えていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-06 10:32:22
122736文字
会話率:45%
山へ自殺しに来た一人の若者と、若者の前に現れたある人物の物語。
最終更新:2019-10-22 08:17:30
4823文字
会話率:8%
※これは、「いつか、君を助けにくる」の登場人物、アルバートの物語です。お手数ですが「いつか、君を助けにくる」の本編を先にお読みになってからご覧ください。
――――――――――――――――――――――――――
『───アル、バートの言った
通りに、すればよかった』
『ごめ……んね、アルバート……』
カレンの、最期の言葉。
それは、謝罪だった。
感情のままに、剣をふって。
いつしか、あれだけいた魔獣は全て、血だまりに伏していた。
絶望的な状況で生き残ったことも、アルバートの胸に何の感慨ももたらさなかった。
心にあるのは、ひとつだけ。
───誰も、救えなかった。
カレンも、レオも、ルイも。
父も。みんな、みんな。
あのとき、止めていれば。
友人達が魔獣の森にいくのをもっと強く止めていれば、避けられたはずだったのに。
尽きぬ後悔は、アルバートを掴んで離さない。
涙を零すことさえも、許さない。
だって。
自分なら、止められたはずだったのだから。
皆は、死ななくてよかったのだから。
責を負うべきは、自分だ。
母は哀しみを押し隠し、取り繕った笑みしか見せなくなった。
魔獣の森に行かず、友人を失ったルナサの心は壊れ、一言も喋らなくなった。
そして、アルバートは。
友達の最期を看取り、ただひとり生還したアルバートは。
もう誰も、こんな思いをすることがないように。
傷付くのは、自分だけでいいように。
───ひたすらに、強さを求めた。
これは、大切な者達を亡くした少年の物語。
なくしてなお、この哀しみを誰にも味わわせないようにするために、強さを求める少年の───
───アルバート・カールトンの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-10 18:52:38
2912文字
会話率:22%
魔王の脅威に脅かされてきた世界。
魔王城を攻略しその最深部に辿りついた勇者達が目にしたのは、病に侵され今にも息絶えようとしている魔王の姿だった。
衰弱しきった魔王を前にして勇者達は魔王を倒すのではなく、魔王を看取る事を決める。
最終更新:2019-04-05 09:23:27
17860文字
会話率:51%
ボクは、ラブラドールレトリーバー。名前は、クッキーっていうんだ。兄弟に家族が決まる中、ボクだけが残ってしまった。そんなとき、おとうちゃんとママが迎えに来てくれたんだ。
残り物には福があるって、よく言ったもんだね。ボクとおとーちゃん、ママとの
暮らしが始まって、ボクが天国にいくまで、たくさんの愛と優しさと想い出をもらったよ。
特に、ボクが年をとってからの介護は、おとーちゃんとママは、本当に大変だったんだと思う。
ボクの一生を、風景に例えると、それは.....。
この作品は「もふもふ〜介護と看取り〜」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-01 16:18:32
3816文字
会話率:8%
今まで見てきた人の最期の迎え方を書いていくつもりです。プライベートの突然の仕事のために、投稿は不規則です。
よろしくお願いします。
最終更新:2019-01-31 13:17:25
44380文字
会話率:50%
寒い冬の日、ある親子が交わしたノンフィクション・メモリアル。
「泣かないでね」
避けられない死病と闘う母。
死を看取りながら葛藤する子。
主治医から「残り時間」を聞いた母子は、それぞれの思いをさらけ出す。
最終更新:2018-12-28 23:05:17
1411文字
会話率:0%
私は碧。事故で死んだんだけど、転生して異世界に行きかえった。
転生した身体は、いまにも死にそうな老婆。しかも、いきなり、看取りの医者に殺されるかけるって何事!?
逆襲してやったけど、侍女、側近、親戚、実の息子、歴戦の騎士。くるわくるわ暗
殺者たちが。
私が何をしたって言うんだ!
もう、あたまにきた!
唯一の魔法で、襲ってくる暗殺者のエネルギーを奪い取って、そんで、14歳の若さを取り戻してやる!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-07 12:55:01
393631文字
会話率:35%
37歳にして待望の赤ちゃんを授かった私、生まれた赤ちゃんは2週間しか生きられないと宣告され…。
日本では珍しい「新生児の自宅での看取り」を綴った15日間のドキュメント。
最終更新:2018-09-04 15:54:29
19547文字
会話率:7%
死看取りの巫女。それは人の死を悔い無きものにする事を生業とする少女たちの事を言う。
これは、そんな死看取りの一族に生まれた少女、御影詩織(みかげしおり)の物語。
最終更新:2018-06-20 22:07:48
1830文字
会話率:47%
アインスリーフィア帝国の深い森の奥に位置する、エインセル村。この村に生まれたエナデ族は、死期が近づくにつれ体が植物になっていく一族。
エナデ族で唯一、長寿として産み落とされる者がいる。一族の墓である森を守り、大地の神殿を守るために。
彼女ら
は木守りの巫女と呼ばれ、一族の長として長い時を過ごす。
──これは、一族の最期を看取り続ける、一人の少女の物語。
「奴隷転生者の花唄」の派生作としていつかかきたい一つです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-08 00:56:55
210文字
会話率:0%
瑛子は傘の倒れる方向で、その日の天気や着ていく服、テストの出題傾向、果ては男子との相性まで占う。本気で傘に霊力があると信じているのではなく、単に子供のころからの癖。だから使う傘は何でもOK。ところが、たまたま母の形見の「うさ玉模様の傘」を
デートに持参すると、その傘が自分にとって守護神のような働きをした。一度ならず二度三度と。もしかして母の傘には本当に特別な力があるかも。そう思った瞬間、この傘を使えば、浮気中の父に改心を迫れるのではと、ある計略がひらめく。そして、その策に怪異譚の執筆をしている太市を巻き込むのだが、浮気相手の女性を前に「うさ玉の傘」は思わぬ反応を示すのだった。なお「うさ玉」のうさは、「うさぎ」のうさであります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-15 15:00:00
25598文字
会話率:23%
かつて起こり、今なお続く戦争があった。
太陽系を手中に収めた人類は二つの陣営に分裂し、両者は最早開戦の理由も思い出せぬまま、泥沼と化した前線で兵士を浪費していた。
そんな中、ある雨の強い日に歩く二人の歩兵が歩みを止める。汚染された雨が降
り注ぐ中、同僚を看取り、命の灯を絶やした彼の前に奇妙な少女が現れ、こう言い放つ。
「僕は君で遊ぼうと思う。この箱庭で。」
何の前触れも無く用語の解説を書いたりするかもしれません。
現在各話に編集をしています。気長にお待ちください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-10 12:12:12
117983文字
会話率:55%
5月の街並みの看取りです。
最終更新:2016-10-02 13:53:59
231文字
会話率:0%
人の心を持ってしまったロボット、アリシア2234-LMNと、彼女が主(あるじ)と認めた千堂京一の人生の終焉の物語。彼女が、自らの存在全てを懸けて愛した千堂に対して唯一抱いていた不満とは…?
最終更新:2016-08-29 07:00:00
3504文字
会話率:30%
生きることに気力を失った男の前に現れたのは、「看取り人」と名乗る少女だった。
最終更新:2016-07-15 22:00:00
2907文字
会話率:68%
忘れないうちに書いておこうと思いました。旦那のかっこよさ以外ほぼ実話(笑)
最終更新:2016-07-01 22:11:32
2526文字
会話率:32%
【matatakiシリーズ】病床に伏せる祖父を看取りにいく子供とその家族の小さな物語。拙作「ぼくがないたら、みんながないた。それで、ぼくがわらうと、みんながわらってくれました。」の母親視点。二作のギャップをお楽しみください。
最終更新:2016-06-20 10:20:35
2000文字
会話率:21%
病床に伏せる祖父を看取りにいく子供とその家族の小さな物語
「寄り添う雨音~結局、家族になっていた。」と対をなす作品です。
合わせてお楽しみください
最終更新:2016-06-15 08:12:06
1365文字
会話率:27%