かつて僕が暮らすこの世界には、多くのロックスターが存在していた。
父親の影響で、古い音楽を聴く機会が多く、今では数少ないロックスターに憧れていた。
僕もいつかロックスターになりたいと夢を見て、ギターやピアノを習い、家ではホウキを手に歌
っていた。
友達とバンドを組んでライブをして、少しばかりの人気を得たけれど、ライブハウスのオーナーに、お前らのは本物じゃないと言われてしまった。ロックがなんなのかをまるで分かっていないな、と。ただのモノマネロックに騙される奴が多過ぎるんだ。
そんなことを言われて黙ってはいられなかった。だったら本物をおしえてくれよ! と食ってかかった。
するとオーナーは、僕が知っている古い時代のロックスターの名前を並べて、それを聞いて勉強するんだな。なんて言う。奴らの中には今でも現役がいるから、直接会いに行くのも手だけどな。
ふざけるな! って思ったけれど、僕たちの音楽が彼らには遠く及ばないってことも理解していて落ち込んでいると、背後から声をかけられた。
だったら行ってみるかい? あんた達なら、なんとかなるかも知れないな。
振り返るとそこには、数ヶ月前に死んだとされていたエンケンの姿が見えた。エンケンは、この世界のロックスターの一人だって僕は信じていた。
ロックが何処で生まれたかは知っているかい? 残念だけど、アメリカでもイギリスでもないんだ。もちろん日本でもない。こことは別の世界、異世界の音楽だって言ったら信じるかい? この世界のロックスターは大抵が異世界生まれなんだ。オイラも含めてな。なんてことをエンケンは笑顔交じりに語っていた。
エンケンの姿を見て、オーナーも笑顔を見せる。そして、戻ってくるとは思わなかったよ。エンケンに向かってそう言った。
あんたが面白いバンドがいるって言うから、来てみたんだよ。確かに面白い。残念なことに、今じゃあ異世界でもロックは衰退しているんだ。彼らなら、こっちの世界もあっちの世界も救ってくれるかも知れない。その気があるなら取り敢えず今から行ってみるかい?
エンケンにそう言われ、僕たちは頷く暇もなく異世界へと旅立つことになった。
そして今、ロックスターになるため、二つの世界を救うための修行の日々を過ごしている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-30 07:00:00
43767文字
会話率:0%
40年前に世界を救った元勇者のおっさんが再び立ち上がる。
力は全盛期には遠く及ばないが、今まで得てきたものと変わらぬ勇気を胸に。
最終更新:2019-07-31 23:50:23
533文字
会話率:14%
偉大なる魔術師ディラギウスの教えを受けた弱小貴族の三男坊、ミリアン。精霊の言語を暗号化した魔術式を覚える内に、とある考えに至る。それは、他者の魔術の乗っ取りと破壊。現代の地球で言う、クラッキング。
遠く及ばない兄弟子さえも超える才能と力を
発揮したミリアンは、ただ1つの目的の為に偉大な師であるディラギウスを殺した。それにより始まる、復讐という名の売名行為。当たり前に与えられるべき物を求めた大犯罪。今日もまた、黒い竜が刻まれる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-21 00:24:44
2582文字
会話率:44%
ー英雄になりたい!
これはある世界の
とある街に住む
ある少年の
小さな小さな夢である。
でも、少年には遠く及ばない大きすぎる夢だ。
これは少年の「出会い」と「別れ」、英雄へのなり方の物語である。
最終更新:2017-10-19 20:06:48
9609文字
会話率:36%
この男は、異世界で強大な力を手に入れた、
しかし、数年後に来るという魔王には遠く及ばない
だから男は仲間を探す旅にでる!
最終更新:2015-10-13 15:31:13
1871文字
会話率:40%
魂のことに対する疑問私の考えです。拙いところだらけかと思います。考察には遠く及ばないです。
最終更新:2015-09-05 05:45:41
1323文字
会話率:0%
きっとまた会える。
そう約束したのだから。
もう一度、あの湖のほとりを共に歩こうと。
お互いもう若くはないが、最後にそれくらいの夢を叶えるくらいは許される。
友はそう言って笑った。
湖のほとりで友を待つ老人と、それを見守る
少年。
繰り返す季節の中の、物語には遠く及ばないささやか過ぎる挿話。
忙しい毎日の合間のほんのひと時。
もしも宜しければ彼の独白に耳を傾けてみて下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-23 01:30:31
10692文字
会話率:24%
2011年3月11日、日本を文字通り揺るがして未曾有の凶災となった東日本大震災は未だ人々の記憶に新しく、その爪あとは癒されてはいない。
あの忌まわしい記憶の日、目に見えぬものは確かにあの日、あの瞬間に鳴動する大地と共に瓦解した。
これは震災
によって揺らいだとある夫婦の絆の物語である。
◆たまにはシリアスにきめてみましたが、何のことはない、もうすぐ一周年なんですよ。そこで、どうしてアザとーという人物が出来上がったのかを書いたらこうなったのです。
もちろん被災地の皆様の苦しみに遠く及ばないことは知りつつも、アザとーがあの東日本大震災で何を見聞きし、そして軽被害地区では何が起こっていたのかを描きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-11-30 03:09:07
17295文字
会話率:37%
模擬戦争。
それは小さな戦争だ。規模は本物に遠く及ばない。
けれど参加者が賭けるものは何も変わらない。
地位、名誉、故郷、金、そして――――自分。
異世界に召還された元普通の高校生ヒダカは、自分を召還した巫女カノンの提案によって模擬戦争に
参加することになる。
彼は何を得、何を失うのか――。
剣あり魔法ありの異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-06-10 18:49:56
78601文字
会話率:13%