豊後の国、その東の地――仏の里に一人の老翁がいた。名を羅十という。
寺の仏像は、過ぎる年月とともに風化し、劣化してゆく。それらの修理修復をしていたのが、仏像の修理職人、羅十である。
最終更新:2016-10-27 05:02:11
1416文字
会話率:53%
これは、戦国大名島津家百五十年の人間たちの物語。
時は戦国乱世。
この物語は文明十年(一四七八年)から始まる。
室町の世から戦国乱世に移行する頃である。
最初の主人公の名は、常磐。
西国一の美女と評判だった常磐は、遠く豊後の大友家や肥後
からも婚姻の話が届くほどであったと言う。
常磐はいずれ一人の子供を産む。
その名は島津忠良。入道して島津日新斎。
物語の主役は常磐から日新斎へ。
日新斎から貴久へ。
そして貴久から四兄弟へ移っていく。
多くの者が苦悩し、怒り、涙を流し、露命を散らしていく時代。
命を、家族を、民を、そして家名を守るために戦う時代でもあった。
そこには一族の絆、親子、兄弟たちの葛藤。武家の意地、誇りがあった。
これは今に失われつつある人間たちの誇りと絆の物語でもある。
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※史伝小説ではなく歴史小説です。史実を元に大幅に脚色を加えています。
※読みやすさ優先で薩摩訛りではなく標準語を基本としております。
※一話3000~8000字を心がけています。
※投稿済み話も時節見直し品質向上を図っています。ご了承くださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-21 22:00:00
460390文字
会話率:32%
「 随行 1 8 6 0 年J あらすじ
18 6 0 年 2 月 13 日、 万延元年正月、江戸幕府はアメリカ合衆国に使節を送る事になった。 日米修好条約の批准書交換のためである。 新見豊前守正輿を正使とし、副使に村 垣淡路守範正、立会
に小栗豊後守忠順の使節を始めとして総勢七十七人の随行員であった。 彼違が蒸気船であるアメリカの軍艦ポーハタ ン号で品川沖を離れた日は、空の一部に雪雲が残り、風に吹かれて来た雪が蒼い空からちらついていた 。
足軽の梅吉は 、主人村垣淡路守の蝦夷勤務に従った折、アメリカ人の抑留者から英語の手ほどきを受けていた。 ひょんな事から梅吉の英語力を耳にした淡路守は、梅吉を足軽達の通詞としてアメリカに随行させる。 梅吉には年老いた母親がいるが、いまだかって親孝行の一つもしたことがない。 彼は、このアメリカに随行する間に自分の将来の仕事を決定し、帰国後は母親に孝行をしたいと 考えている。
梅吉は、ポーハタンの船上で音吉と言うアメリカ人水夫に出会う。 彼は、元漁師で船が時化で流されアメリカに漂着したあと、アメリカで暮らしていた。 当時の日本は鎖国時代で、外国に行った日本人が日本に戻ると幕府から罰を受けたのである。 梅吉は音吉のアドバイスを受けながら、自分の将来の計画を固めてゆく。
ポーハタン号は嵐で仕方なく予定航路を変更しハワイに立ち寄るが、七十七人の侍にとってはハワイが初めての異国の地になった。 彼達はカメカメハ大王の歓迎を受け数日間滞在した後、再び出港するとサン・フランシスコに寄港した。 そこには、ポーハタンの江戸湾出港より 一足先にアメリカに向けて出港した幕府の御用船カンリン丸が、無事太平洋を横断し 錨を下ろしていた。 カンリン丸はサン ・フランシスコから江戸に引き返したが、使節一行はさらに南に下りパナマに行くと、 まだ運河の出来ていないパナマ地峡を鉄道で横切り 、再び船でワシントンに向かった。
ワシントンでプカナン大統領に謁見し無事批准書交換の大役を済ました使節一行は、今度はインド洋を経由して江戸に戻って来る。 実に九ヶ月もの長い日程をかけた使節の度であったが、 彼達の努力とは裏腹に幕府は急速に崩壊に向かってゆく。そして八年後、 日本は世界に閉じていたドアを聞き時は明治となる。
三崎 伸太郎 0 8 ・3 0 ・ 0 3
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-15 13:16:31
61902文字
会話率:44%
昔、猫は歳をとると化け猫になると考えられていたため、そうなる前に猫の尾を切り落としたり、年寄り猫を捨てたりする風習があった。
猫を可哀そうに思った孫三郎は、風習通りにする事を要求する兄に逆らって猫を飼い続ける。
その事に対する猫の恩返
しなのか、或いは偶然なのか、孫三郎は飼っていた猫のとある振る舞いがきっかけとなって、大儲けする事が出来るようになる。
そんな孫三郎に飼われていた猫のコマが化け猫になった時……
本作品は「猫の終身奉公 ――ねこのこときのこ――」の原案です。
物語の舞台が昔の豊後の国であるため、作中では主に大分弁を使用して居りますので、大分弁が解らない方は
「猫の終身奉公 ――ねこのこときのこ――」
【URL】http://ncode.syosetu.com/n9942ck/
をお読み下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-20 13:29:29
19642文字
会話率:25%
昔、猫は歳をとると化け猫になると考えられていたため、そうなる前に猫の尾を切り落としたり、年寄り猫を捨てたりする風習があった。
猫を可哀そうに思った孫三郎は、風習通りにする事を要求する兄に逆らって猫を飼い続ける。
その事に対する猫の恩返
しなのか、或いは偶然なのか、孫三郎は飼っていた猫のとある振る舞いがきっかけとなって、大儲けする事が出来るようになる。
そんな孫三郎に飼われていた猫のコマが化け猫になった時……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-20 08:20:08
21047文字
会話率:25%