プロローグ
「いらっしゃいませ」
[雑貨屋 レミントン]の店主 ユリナは、毎日お昼を過ぎてからお店を開けてお客様を迎えます。
ここは、[トレハンツ獣王国]の辺境の地にある雑貨店。
表向きは、甘いお菓子に、美味しいハーブソルトと、素
敵なアクセサリーの魔道具屋ですが、もう一つ、この[鍵]は、破ることのできない契約を交わす代わりに、あなたの大事な財産が絶対に守られる事をお約束します。
今日、扉を開けるお客様は、いったいどんな秘密をお持ちでしょうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 06:00:00
88815文字
会話率:31%
プロローグ
「全然暇にならないじゃん」
連続15連勤明けで、やっと家にたどり着いた薬師の ルリィ・オミナイ は、撒き散らされた書類の山にうんざりして、いつものようにため息をついた。
「だからさっさとあんなヤツら見捨てて、オレ達だけで
、好きな事だけして過ごそうって言ってるじゃ無いか」
久しぶりの帰宅で、家中の窓を全開にしたのがまずかった。
銀の鬣をなびかせて風を全身に受けながら、ゲッコウ は呆れ、いつも言っている悪態をついた。
「こんなんじゃ何のための《魔女の家》なのかわからないわ」
ここにきたら思う存分、このベルベットのような美しい毛並みをすいてくれると思っていたのに。と ニコ がそれに続く。
「「毎日美味しいものをたらふく食べさせてくれるって言ってたのに」」
金眼で睨む2頭の幻獣に、ルリィは「ヴっ」と呻き机に突っ伏した。
「こんなに疲れてるのに、2人は私に料理させるんだ?」
優しく無い。優しく無いよう。ルリィの嘆きも聞こえないふりをして、2頭は「さっさと飯を作れ」とキッチンに移動するように促す。
「アウルス様が全然休ませてくれないのが悪いんだ」
重い腰を上げ、渋々書類を集めながら、文句をつけるルリィに2頭はそれでも追い打ちをかける。
「「お腹が減った!」」
「私もお腹減ってるよ!?」
床に散らばった書類をそのままに、ルリィはキッチンへ向かう。
ここは《魔領域》の[帰らずの森]にある《魔女の家》。それは、神秘の魔力で護られ、悪意外敵を拒み、望む者が認められると現れる森の中の隠れ家で、《聖領域》で暮らす人間達にとっては御伽話にもなっている。
そこで[魔女の薬屋]を営む店主のルリィは、2頭の幻獣の腹を満たすために、今日も突然の依頼で減ってしまった大量のポーションを作る傍ら、すき焼きとプリンを作るのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 06:00:00
56950文字
会話率:35%
雨の日になると思い出してしまうんだ。普段なら臨時休業の四月の雨の日。予約した花束を受け取りに店に行くと、聞きなれた店長の声が聞こえた。私には、聞く勇気も、代わりになる勇気も、あの人の一番になる勇気もなかった。きっと、今日の雨で桜並木は散って
しまうのだろう。
大学を機に上京した橙田紫乃。花屋でバイトをしていくうちに、店主の黒木一期に恋の花を咲かせていく。
思春期女子が花と共に成長していく、酸いも甘いも、時に苦いも知る日常と恋と花物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 21:00:00
25527文字
会話率:77%
ここは誰も知らない秘密の喫茶店
東京のとある一角。
高層ビルが立ち並ぶこの街に緑で囲まれた不思議な喫茶店がある。
店主と看板狐が迎えるこの喫茶店に毎日客がふらふらと訪れる。
狭い路地を抜け、狐に誘われたかのように店を訪れる客には、一人一人
にそれぞれの思いがある。
店主の出すドリンクはその日によって異なり、客は皆その店主とドリンクに自分の思いを募らせる。
客が店を出る頃に店主が一言。
「またのご来店をお待ちしております」
ここは誰も知らない不思議な喫茶店。
この物語は、そんな店に記録された一冊の来店手帖に隠された、記憶の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 12:00:00
5339文字
会話率:47%
2011年に発生した東日本大震災で両親と声を失った少女・綾乃。行く所のなくなった彼女は両親の知人である花屋の店主に引き取られて鎌倉市に住むことになる。
そこで出会った高校生・忠弘は、綾乃の生い立ちを聞いて何とか元気になってほしいと考え
る。震災のショックで声が出せなくなった綾乃の声を取り戻そうと奔走する忠弘。その優しさに触れ、暗黒に閉ざされていた綾乃の心は少しずつ光り輝いていく。
綾乃と忠弘、そして二人を取り巻く個性豊かな仲間たちが紡いでいく青春の時。綾乃の淡い恋心と、それに気が付かない鈍感な忠弘、もどかしいすれ違いを経て、二人は最悪の瞬間を迎えることになる。
時間を超えて奇跡を起こすことができるのか。忠弘と綾乃の数奇な恋愛ストーリー。どうぞ最後までお付き合いください。
2024年06月20日作者より
恋愛物は初めて書きましたので、ジャンルに反して少し重苦しい雰囲気の場面や、あるいは震災の描写など、目を背けたくなる場面もあるかもしれません。特に序章から第一章の初めは本当に恋愛ものに発展するかと思うほどシリアス展開です。次第に『恋愛ジャンル』になっていきますので、予めご理解ください。
震災や豪雨被害など、各種災害で被災されたすべての方に心からのお見舞いを表し、少しでもお心安らかに暮らせる日になっていきますよう心よりお祈りいたします。
私の本職は防災の仕事です。本作品で、少しでも防災への意識を持っていただけたら嬉しいです。また、作者の意欲向上と維持のために、どうぞいいねとブックマークと評価での応援をよろしくお願いいたします。
水野忠折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 12:00:00
24694文字
会話率:49%
言われたことだけをやり続けた柴崎は、すべての手柄を先輩に取られていて、いつの間にか解雇処分された。
途方に暮れて気を失い、目が覚めると路地裏にあるオカルトグッズを売っている雑貨店で目が覚めた。
そこで売っている商品は骨や剥製など、怪
しいものばかりだが、どれも『それなりに効果がある』商品ばかりである。
一話完結型で、一つにつき一つの道具が出てくる物語。悪魔という表現を使いつつも、作者はホラー耐性がゼロなので、怖い要素は無いほのぼのとした物語になっていると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 08:22:34
45385文字
会話率:55%
男は、トマトハウスで死んだ。因みに死因は熱中症だ。
死んでしまったのだ
繰り返すが死んでしまったのだ。
目覚めると、我は常盤木亭という飯屋にいた。
目覚めると記憶を失っていた。
女店主のミツハ・アリアンナに頼み、ここで働くことになった。
そこで我は記憶喪失を取り戻すことを決意する。
ミツハにジョニーと命名されて、一応、仮の名前でどうにかなるが、しかし、問題は、そこじゃない。
ここは肉と麺が蔓延る野菜と言う概念がない世界だった。
我は、決意する。
手提げカバンの野菜の種で野菜を作っていく、と。
まぁ色々な出会いがあるが見ていってくれよな?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 07:42:59
123844文字
会話率:24%
不思議な店主、少女を巻き込む怪異の話
最終更新:2024-06-28 07:00:00
51523文字
会話率:58%
黄泉坂結弦は父親にあこがれていた。
居酒屋の店主なのだけれど部下に仕事を任せて昼間から飲んだくれている父親に。だけど、親父の周りにはいつも人がいた。彼らの相談を見事に解決してしまう親父は結弦のヒーローだった。親父のようになりたい。それが
結弦の夢だった。
だけど、自分は親父に似ていない。少年の悩みは尽きない。
やがて一族の秘密が暴かれ、結弦の出生の秘密まで。様々な出会いと別れを経て少年は己が理想をかなえるため立ち上がる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-28 00:00:00
232380文字
会話率:46%
【あらすじ】
私が読んで面白かった作品の紹介です。
※感想欄は開いていますが、この中で紹介されている作品を批判することは絶対に止めてください。見つけ次第削除します。
※以前から活動報告で紹介している「小説家になろう」でみつけたお話をまと
めたものです。
※活動されていない方を紹介する場合もありますので、基本的に「おすすめしたい」という気持ちだけでやっています。もし、紹介されている作者様で紹介を取り下げて欲しいと希望される場合は、お知らせください。
※過去の活動報告を掘り起こしていく作業をしていますので、ジャンルはバラバラしています。
※読書歴でもありますが、未分野克服歴でもありますので、ページごとに作者が何かしら呟いています。←こちらでのご批判があれば作者として甘んじて受け止めます。傷つくので止めて欲しいですけど……。
※残酷描写ありは入れていますが、紹介する作品によっては色々なものがありますので、その都度注意書きをしていきます。
瑞月堂の看板は、楠 結衣さま作成https://mypage.syosetu.com/1670471/
店主のイメージイラストはひだまりのねこさま作成https://mypage.syosetu.com/1964264/
よりいただきました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 20:19:55
30571文字
会話率:17%
薬屋カラリは風変りな店だった。怠け者の店主と勤勉な店員がいるその店には変わった客が訪れる。今日もまた薬屋のドアベルが鳴らされるのだった。
主人公側が暴力を振るいます。相手がどうあれ、暴力を振るうのはよくないので、良い子は真似しないでください
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 17:00:00
120259文字
会話率:60%
主人公ミサキが、行きつけの居酒屋店主の息子マコト(宇宙人)と結婚する話である。
ミサキには仲のいい飲み仲間がいる。大学時代の親友ツバサとエリカだ。二人で、お互いイケメンのツバサを取り合っていた。が、実はその親友たちはお互いミサキに内緒で付き
合っている宇宙人同士だった。繁殖方法は独特。メスには子宮がない。受精卵をミサキの子宮に植え付け子孫を残そうと企んでいた。胎児は子宮を食い破って、母を栄養分として食べ、食った義母から生まれる。それを知ったミサキは恋愛対象をマコトに変更するが、彼も違う種類の宇宙人だった。知ったのは、どっぷり好きになってから。命を懸けて結婚し、ミサキは妊娠する。ミサキは自分の子供に食われるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 01:00:00
76882文字
会話率:38%
終電ギリギリに帰った俺は新しくできたラーメン店に入った。
この店はかつての有名店にいた元従業員が店主だったようで。
キーワード:
最終更新:2024-06-25 22:21:23
2701文字
会話率:22%
気づけば子どもの姿になって、異世界に立っていた。わけもわからず駆け出して、転んだ先にあったのは美しいジュエリーショップ。まるで魔法のような輝きを放つ指輪。
お店の中に招いてくれた店主さんによると、この世界には『魔宝石』という特別な宝石がある
らしい。
そうして話すうちに、私が精霊というものに愛されていることがわかって――
「あなた、うちの子にならない!?」
「………………はい?」
それから十五年が経ち、私はそのジュエリーショップの二号店、『宝石店アステリズム』の店長となった。
宝石も、宝石を見て喜ぶ人間の顔も、等しく美しい。今日も私は、そんな美しいもののためせっせとお仕事に励むのだった。
……前世(?)でこっぴどく婚約破棄されたから、もう恋愛はいりません。私は仕事一筋で生きていく!
*この小説はカクヨムにも投稿しております。
第1章の終わり(34話)まで予約投稿済み。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 20:00:00
118757文字
会話率:42%
車好きの中古車店の店主が現実世界に似た異世界に行く話です。
あらすじ
車好きが高じて若い頃に中古車店を開いた今年57歳になる主人公の古島真治が、神様の願いにより若返りを条件に貞操逆転世界に転移してしまう。
神様の願いは異世界で日本車を広め
、普及させる事、古島は神様の願いを叶える事が出来るのか!?
男女比が極端な世界ではありませんが若干偏りがあります。
自動車が存在しない訳ではなく日本車が存在しない世界になります、オリジナルの社名や車名も登場する予定です。
筆者は車好き(にわか)なので詳しい事は知らない事が多くあるので細かな描写は恐らくありません。
最後に筆者は初めて小説を書く為、誤字脱字が多くなる事が予想されます。
以上の事をご了承下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 18:22:05
9037文字
会話率:56%
ダンジョン王国の冒険者として活動する俺は後見人の貴族から嫌がらせを受け、パーティーから追放されてしまう。
フリーとなった俺は新しいパーティーを探していると不思議な本と出会う。
封印から目覚めた本の賢者と共に俺のダンジョン攻略は快進撃
が始まる。
同時に訳ありな駆け出しや歴戦の女冒険者、まさかの貴族に妙齢の女店主と様々な女性から言い寄られる事態に!
なんでこんなことになるんだよ。
俺はただ、ダンジョンを攻略したいだけなのに!
こうして俺は心に秘めていた夢を思い出すと共に大変な日々を送っていく。
さあ、駆け上ろう。ダンジョンの頂へと!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 16:37:07
46538文字
会話率:32%
Ⅰ期 天使に精霊、幽霊に雪女。とにかく何でもありな、ごちゃまぜ現代ファンタジー。
Ⅱ期 滅霊僧侶団に堕天使。敵の多い主人公細川裕は、他国のスパイと手を結び、コードネームを得て戦いに挑む──。 大体合ってる。
Ⅲ期 まだ秘密。
用語解説
魔
力使用者……魔王によって認定される、地球人。無制限の魔力を天使の監視下で扱うことができる。全体数は五人に統一されている。
魔法店……日本人魔力使用者、細川裕の営む何でも屋。本質的に怠惰な店主が、やる気のある時に開店する。
仮想空間……ある特別な天使が持つ、設定自在な空間。気温、重力、明るさなど、すべて意のままに変えることができる。
第一世界空間……地球のある宇宙を指す。魔力使用者が「通常世界」と呼ぶこともある。
第二世界空間……第一世界空間に対し、異世界。同一の神が創り出したとも言われ、魔力使用者が「魔法世界」と呼ぶこともある。
魔法師伝説……第二世界空間において、歴史上もっとも魔法に秀でた八人の人物をまとめたもの。
※Googleブロガーにおいて、PDF版を掲載しています。こちらの未改稿版はその転載です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 14:34:26
277789文字
会話率:50%
気まぐれ魔法店番外編。本編で暴れまくる(?)変なやつらの日常や、本編からこぼれ落ちた物語を描く。
用語解説
魔力使用者……魔王によって認定される、地球人。無制限の魔力を天使の監視下で扱うことができる。全体数は五人に統一されている。
魔法店
……日本人魔力使用者、細川裕の営む何でも屋。本質的に怠惰な店主が、やる気のある時に開店する。
仮想空間……ある特別な天使が持つ、設定自在な空間。気温、重力、明るさなど、すべて意のままに変えることができる。
第一世界空間……地球のある宇宙を指す。魔力使用者が「通常世界」と呼ぶこともある。
第二世界空間……第一世界空間に対し、異世界。同一の神が創り出したとも言われ、魔力使用者が「魔法世界」と呼ぶこともある。
魔法師伝説……第二世界空間において、歴史上もっとも魔法に秀でた八人の人物をまとめたもの。
※GoogleブロガーにPDF版あり。初期投稿から一年経過しているため、改変箇所があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-23 22:34:18
34861文字
会話率:51%
妖屋は、境界にある妖怪相談所。日々妖怪について悩む人々を招き、原因を取り除く。依頼人は、絶対に妖屋の場所を知らない。世界の全てを目に見ることはできない。
用語解説
境界……現世とは違う空間。妖怪たちが多く住んでいる。
変化……歳をとった動
物などが、妖力を蓄え妖怪になること。
登場人物
・怪祖祀瑠……妖屋店主。黒いスーツ、黒いロングコート、片眼鏡をかけた男性。長身細身で顔は若いが、実際の年齢や出自は不明な点が多い。
・白吹冷……妖屋従業員。白い着物を着た、震えるような美貌を持つ女性。銀白色の長い髪と、氷のような水色の瞳が特徴的。
・チャトラ……怪祖の使い魔的存在の猫また。ふてぶてしく主にすら横柄な態度は、猫様そのもの。
・■■■■……元日本人の凄腕魔導師。日本にいた頃は何でも屋を営んでいたが、異世界へ住所を移してからは、魔道具屋を出している。お得意様であり良き友人の怪祖と同等に、詳細の読めない人物。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-15 12:00:00
5993文字
会話率:45%
カテドラル王国で旧王都と呼ばれる街、アルベイル。アルベイル大公が治めるこの街には景観に馴染まぬ不思議な食堂がある。
『名代辻そば』。通称『ツジソバ』と呼ばれるその店では、黒髪黒目という珍しい容姿をしたヒューマンの店主が、ソバというこれまた珍
しい料理を出してくれる。
驚くほど安い値段で驚くほど美味いソバの数々、酒場よりも上等で美味い酒、そしてこの店に通う皆を魅了してやまないカレーライスなどが食える最高の店だ。
ある日突然、何の前触れもなく旧王城を囲う城壁の一角に現れたこの店は、瞬く間に旧王都で一番の食堂になった。
ヒューマンだけではない、エルフも、ビーストも、ドワーフも、魔族でさえもこの店の美味に魅了されている。アルベイル大公や騎士団長が人目も憚らずこの店に通っているのがその証拠だ。噂では国王までもがこの店に来たことがあるらしい。
転生者、夏川文哉が営む『名代辻そば異世界店』。
そこでは今日も訪れた人々が美味なるそばに舌鼓を打っている。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 12:11:10
651979文字
会話率:30%
「ポーションはないんだ」
「そう……残念ね」
「カイフクーンならある」
「何よそれ!?」
変なセンスの持ち主であるアイテム屋の店主と、店を訪れるようになった女冒険者との会話のみで構成されています。
基本的には一話完結ですが、時系列順に並んで
いますので上から順に読んでいただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 10:02:30
83202文字
会話率:100%
平凡で無口な芽島卯月(めしまうづき)は、邪眼――日常を脅かす”カゲ”を見抜く眼を持っていた。
その敵は、夕暮れに現れる。なぜなら自身の力が最大限にあふれるからだ。
卯月は部活も入らず、友人とも密に交流を深めず。今日も今日とて街を徘徊する。
”カゲ”を見つけるための能力は、使いすぎれば疲弊する。
普段は裸眼で十分な視力でも、能力を制御し暴走しないようにするためには邪眼殺し(伊達メガネ)が必要だ。
そして、メガネの調子が悪いとお世話になる老舗のメガネ屋さん。その店主に予期せぬ助言を受け、彼は日々”カゲ”との闘いに身を投じていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-24 21:19:04
7504文字
会話率:19%
大迷宮都市クレント。
この街は内部に魔獣が跋扈する『大迷宮』を内包した都市だ。
大迷宮都市クレントの東区、メインストリートから一本奥に入った道――裏通りと呼ばれる道沿いに一軒の店が存在した。
店の名はウィッチクラフト。どうやらここは魔道具を
扱う店らしい。
メインストリート沿いに並ぶ大手有名店や老舗の店はとても煌びやかで綺麗な外観をしているが、この店の外観は正直言ってボロい。
そして、地味だ。
普通の人なら足を向けようとも思わない。
だが、この店の真実を知る者は逆に他の店など利用しない。
迷宮攻略に日々勤しむ探索者達の中でも、最高ランクに位置する者達は特に。
『表通りは愚者の道、裏通りは賢者の道』
彼等は知っているからだ。この店以上に優秀な店は存在しない事を。
探索者として更なる名誉を手にするには、賢者の道を行くことが最短であると知っているのだ。
そんな知る人ぞ知る店の店主――高名な大魔導師の弟子である優しい青年の元に今日も客がやって来る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-24 21:18:51
112066文字
会話率:34%