孫は時代劇が好きだった。
夕方の再放送を見ていて、ふと疑問に思ったことを祖父にぶつけた。
「あれはどういうことなの?」
祖父はこの孫に蘊蓄を語って聞かせるのが何よりも好きだった。
「うむ、それはな……昔むかしのことよ」
最終更新:2015-03-28 23:34:19
1043文字
会話率:27%
旅先で命を落としてしまった清水洋は、気がつくと病院の一室に立っていた。
どうやら赤ん坊の頃からの走馬灯を客観的にみているらしい。
走馬灯とは人生の総集編ともいうべき印象深いエピソードが次々と流れるように浮かんでは消えていくと何かで聞いた
ことがあったが、それは間違いであって、総編集ではなく、二十四の誕生日を目前として死んだあの日までのほぼ丸々二十四年間をリアルタイムのノーカット編集で再放送するようだ。
幼い自分が成長していく。
その隣で数年の時が経っていくのを彼はただ見ていた。
そんなある日、洋は幼い自分が洋の姿を見ている事に気づく。どうやらずっと見えていたらしい。言葉を交わす二人。
洋は何を後悔し、自分に何を伝えるのか。
交わるはずのない二人の洋の出会いが、彼らの人生を大きく変えていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-11 03:00:00
8975文字
会話率:11%
『sex and the city』
一部の地域で絶賛再放送中!!
最終更新:2010-06-22 13:37:39
1299文字
会話率:3%
家族と離れて過ごしていた<僕>は、祖父の葬式があるからと、数年ぶりに実家に戻る。そこで待っていたのはいくぶん辟易とする、昔と変わらない家族の姿だった。歳を追うごとに他人のようになっていく弟、孤立する父らのあいだに挟まれながら、&
lt;僕>はやはり、ここは自分のいる場所ではないと感じる。しかし実家を離れる前の晩、弟が一本のカセット・テープを持ち帰ってくる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-03-30 09:52:31
20224文字
会話率:61%