俺の眼に映るのは、乾いた世界に佇むお前の姿だった。乾燥した世界は全てを支配し、既に俺の声はお前には届かない。……そして、お前の眼に俺が映る事も無い。
最終更新:2024-03-12 00:00:00
1990文字
会話率:45%
「ユウ! 最強の夫婦になろう! オレとケッコンしてくれ」
「え? いやよ、ワタシ、他に好きな人いるもの」
こうしてオレの十年の想いを込めたプロポーズは大失敗に終わった。
オレの差し出した白い指輪。
愛する人の指が通ることはなく、乾いた
風が吹き抜け、オレの薬指に嵌めた黒い指輪を撫でた気がした。
白と黒。この世界は二つの神が作り出したと言われている。
白神と黒神の二神は互いを愛し合い支え合う事で世界を作り、人々にもそうするよう力を与えたと言われていた。その力は『エンゲイジ』。想うことで力が増す神の力。
それを人のアイディアによってより強固としたのが『マリッジ』と呼ばれる指輪を使った魔法だった。
白の指輪と黒の指輪を愛する者同士が嵌め、永遠を誓い合う事で互いの想いを確かめ合い力を高める素晴らしい魔法。
なのだが、オレはその魔法に失敗した。
想いあうことで力が湧いてくる世界で最強なのは仮面夫婦!?
ウラとオモテのドタバタハイファンタジーラブコメの短編版!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-16 12:19:42
7920文字
会話率:40%
天正十三年、日の本を突如襲った巨大地震によって、飛州白川帰雲城は山津波に呑まれ、大名内ヶ島家は一夜にして滅びた。家老山下時慶の子・半三郎氏勝は荻町城にあり難を逃れたが、主家金森家の裏切りによって父を殺され、自身も雪の中に姿を消す。
そして時
は流れて天正十八年、半三郎の身は伊豆国・山中城、太閤秀吉による北条征伐の陣中にあった。心に乾いた風の吹き抜ける荒野を抱えたまま。おのれが何のために生きているのかもわからぬまま。その道行きの先に運命の出会いと、波乱に満ちた生涯が待ち受けていることなど露とも知らずに。
家康の九男・義直の傅役(もりやく)として辣腕を揮い、尾張徳川家二百六十年の礎を築いた男、山下大和守氏勝。歴史に埋もれた哀しき才人の、煌めくばかりに幸福な生涯。
(アルファポリスにて公開したものを、加筆修正しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-14 20:29:20
218575文字
会話率:50%
エルメスト王国、王都ペルナド南東には、広大な砂漠が広がっていた。
行商人たちはそこ貿易路として、大陸南西の諸国と大陸北東のエルメスト王国を繋いでいた。
だが、かつてそこは「砂漠のジェフリア」と呼ばれた国のあった地であり、エルメスト王国の
統治を認めない反乱分子や、既に大義を失った戦士の成れの果てである盗賊共の巣窟とも言える状態だった。
だから商人たちは皆、用心棒を雇うのだ。
その一角には異質な白い砂の砂漠があり、人々はそこを「死の砂漠」と呼んでいる。
今日も主を失った用心棒が一人、風に吹かれながら白い砂の地を踏みしめていた。
空は眠ったような深い紫色で、冷たい風がゆっくりと、小川のように流れている。
だが、小川という表現はその場にはあまりにふさわしくなかった。
何せこの20年間、二人の男が歩く度に舞い上げてきたのは、小さな朝露の輝きではなく、乾いた砂の粒であったのだから。
いや、たとえそうだとしても、20年という時間を思えば、見渡す限りの砂の乾きさえ潤すような、涼しい小川のせせらぎすら、男には聞こえていたのかもしれない。
「じゃあな。」
男の口から溢れるように放たれた言葉は、一方で騎士の誓いのように重たく、一方で虚空に舞い上がる砂粒のように、呆気なく空に溶けていった。
もう、男には小川のせせらぎは聞こえていなかった。
大陸史に名を残した大戦から20年。
歴史は平穏を破り、再び動き出そうとしていた。
主を失った用心棒の物語と共に。
この作品は「ノベルバ」でも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-22 22:00:00
72870文字
会話率:31%
異世界スローライフ/異世界転生/エルフ主人公/たまにバトル要素
不定期に更新します。(大体夜6時目安)
まさか、28歳(独身)で人生に幕を閉じるなんて思っても見なかった。
う〜ん....あれ?此処はどこだろう?
見慣れない場所に気がつくと
いた。
あれは夢だった?
とりあえず喉が乾いたな...
水を...
「え??」
「エルフ?」
気がつくと銀髪のエルフになっていた。
どうしたもんか...
とりあえずは食料と火の確保からだね。
夜は多分寒くて死にそうになると思うから.
色々ありましたが、此処はどうやら異世界なようです。
とりあえず街を目指したほうが良いよね..
28歳の元サラリーマン、異世界で銀髪エルフになってしまった。
のんびり生活始めます。
ちなみに怖いのは嫌です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-29 13:00:00
3256文字
会話率:38%
ちょっとボカロちっくになってごめん。以前書いた「猫」の続編ではありません。
最終更新:2023-11-11 11:40:33
347文字
会話率:0%
……う~ん、いいですねぇ。夢のマイホーム。新築二階建て。広すぎず狭すぎず。
窓から差し込む陽光は植物にも人にも優しい。程良い弾力のソファーは腰に優しい。
唇を潤わせるのは紅茶。愛しき淑女、マリアージュ。
静謐、平穏。白い壁には掛け時
計がない。どうしてですか? 必要ないからです。本のページを捲る乾いた音だけが部屋に溶ける。でも、少々物足りない気もしませんか……?
はい。そんな時は歌でも歌おうか。
「マァイ……ホオォォォォォォォォムッ! ホォォォフォォォォ!」
と、オペラ歌手になった気分で歌っても近所迷惑にはならない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-20 11:00:00
2006文字
会話率:40%
心のことを書いてみました
最終更新:2023-09-08 05:54:59
513文字
会話率:0%
「ただいまー」
「もう! こんな時間までどこで遊んでたのよ晴太(せいた)くん! どうせまた友達の家でゲームばっかしてたんでしょ!」
「っ!?」
家に帰るなり開口一番、義妹の結愛(ゆあ)がいつも通りプリプリしながら文句を言ってきた。
完
全に図星なのでなんと言っていいかわからず、「アハハハ」と乾いた笑いで誤魔化すことしかできない。
「もう! 来年は受験なんだから、浪人しても私は知らないからねッ!」
「わ、わかったよ。今から勉強するって」
「フンッ!」
頬をプクーと膨らませながら、ドタドタと自室に戻って行く結愛。
父親の再婚で結愛が義妹になって早や半年。
何故か家族になった当初から、結愛は俺にだけは常にあんな態度を取っており、俺は未だに結愛との接し方に四苦八苦していた。
俺の帰りが毎日遅いのも、家で結愛と顔を合わせるのが気まずいからなのだが、そんなこととても本人には言えないしなぁ……。
どうしたものか。
「うふふ、晴太くん、ちょっと今いいかしら?」
「え? あ、はい」
その時だった。
義母の雪子(ゆきこ)さんが、いつものミステリアスな笑みを浮かべながら声を掛けてきた。
「ごめんなさいね、いつも結愛が失礼な態度を取って」
「あ、いや、その……」
これまたなんと言っていいかわからず、目を泳がせる。
「でもね、あの子も本当は素直ないい子なのよ」
「あ、はぁ……」
「その証拠を今から見せるわね」
「……は?」
証拠?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-04 21:03:01
5013文字
会話率:48%
仕事も終わり、ソファに座る。
―ん、喉乾いたなぁ。
最終更新:2023-07-28 17:03:23
2306文字
会話率:25%
「おい、そこ。何こそこそしている。」
やばっ‼
「逃げて、涼華さん‼」
「ちっ、クソが。」
バン バン
乾いた銃声が、爽やかな秋空に響き渡った。
10月8日 午前11時 27分 32秒
えっ、俺死ぬの?ふいに俺は思った
『なんて素晴らしい世界なんだ…』
そんな俺は、意識がだんだんと薄れていく中で、ある声を聞いた。
「革命を起こせ悪魔」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-19 10:10:28
4660文字
会話率:45%
乾いた風が吹く、独立都市エリントバル。
奔走者と呼ばれる賞金稼ぎが駆ける旧市街に、一人の少年がいた。
彼もまた奔走者。
それも、数々の異名を持つ腕利きだ。
「生意気なチビ」「口の悪い賞金稼ぎ」「目つきの悪いガキ」「トリガーハッピー」「不幸を
呼ぶ小鬼」……
ってほとんど悪口じゃないか。
……ともかく、銃の腕では誰にも負けない、悪態だらけの奔走者、アレン・ヴァイスが暴れ回る。
あと、真空管。
――――――
カクヨム先行です。
投稿は不定期ですがよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-09 09:20:04
147899文字
会話率:35%
癌を患う義父が危篤。でも憎まれ口は健在だった。乾いた悲しみ。ほぼ私小説。やや創作。
最終更新:2023-06-07 12:22:30
5182文字
会話率:51%
僕の両手から滑り落ちた二振りの短剣と地面が接触し、カラン…と乾いた金属音が鳴った。
(あの時はパンと何を交換したんだっけ。彼女は無事に帰れた…だろうか)
膝が折れ、僕は崩れ落ちるように地面に這いつくばった。
スラム街で出会った男の子と
女の子の物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-24 09:55:33
4237文字
会話率:41%
乾いた心にユーモアを。
最終更新:2023-04-29 20:59:55
2232文字
会話率:0%
大学2年の冬、字瀬光はトラックに轢かれ死んだ。そんな彼にかけられた取引は自称全知による異世界への転移、その代償として今の世界における彼を食べさせることだった。痛みから逃れるべく決断を下す彼が飛ばされたのは、瓦礫と乾いた大地が広がる荒野。転移
直前の記憶がなくなった彼は右も左も分からぬ荒野へ、1歩を踏み出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-07 01:19:27
402768文字
会話率:65%
歩いていたら喉が乾いたから、何か飲み物を探しながら歩いた。そんな話。
最終更新:2023-04-05 03:02:05
2120文字
会話率:7%
彼女にあなたのアイを注いでください。あなただけの彼女を育てましょう。
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謎めいたパソコンゲーム『The Water』を購入した『私』は
、ゲーム内キャラクターの『アイ』と文字だけの交流を始める。
ゲームの進行に合わせて成長していく彼女に興味を持った『私』は、自らの感情や体験を惜しみなく彼女に伝えるようになる。
その後も『アイ』の成長はとどまるところを知らず、次々と『私』を求めるようになっていく。まるで、乾いた地面が水を吸収するかのように。
※本作品は、小説サイト『カクヨム』からの転載です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-01 20:54:33
9374文字
会話率:22%
乾いた熱い風と神々の祝福の都市古代エジプトに転生したヒロインがファラオと出逢う話。
最終更新:2023-03-05 11:18:33
14273文字
会話率:37%
糊が乾いたら砂で汚し、熱で炙る。それから…
最終更新:2023-03-04 21:58:32
296文字
会話率:58%