紅い紫陽花の咲き誇る、古城のような屋敷で。
シャナは、屋敷の主であるグラッフルに救われ、ひっそりと暮らしていた。
穏やかで、甘やかな日々。
だが、残酷な記憶は、シャナの心と体を容赦なく蝕んでいく。
愛と憎しみ、欲望と恐怖が交錯する
中。
過去との訣別を求め、もがきながらも、シャナは誓う。
あなたのためなら、堕ちることさえ厭わない——。
※自身主催のユーザー自主企画【いけおぢ豊穣祭2】奉納作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-15 21:00:00
20085文字
会話率:29%
封印されていた魔王の魂は、一人の少女、アンジェリカの体を乗っ取り復活を果たした。
悪逆と非道の限りを尽くしたアンジェリカ、否、魔王に対し立ち上がったのは一人の少年、アルガリア。彼は、アンジェリカの実の兄であった。
戦いの果て、ついにアルガリ
アの手によって討たれた魔王。その最期の時になって、アンジェリカの意識は再び浮上するも、瞬きする間に肉体と共に死んでしまった――。
はずであった。
アンジェリカが目を覚ますと、そこにあったのは、久しぶりに見た青々とした植物、魔物ではない普通の動物、美しい外観を保ったままの城、そして五年前の姿をした兄だった。
過去に戻ったことを自覚したアンジェリカは、今度こそは魔王に乗っ取られてしまわないよう、そして兄に殺されてしまうことの無い様に、冷め切っている兄妹仲を熱々に取り持つことを決意する。
――私とお兄様の年齢差は五歳であり、五年後の私であるならば、誕生月の早い私の方が年上では?
そんな妹(姉)が過去の家族との形に訣別を告げるべく奔走する一つの奇跡が起こした物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-03 12:00:00
134462文字
会話率:31%
すべての道はローマに通ずるなら、きみとぼくのそれぞれの道もローマ経由。
最終更新:2024-01-12 07:00:00
344文字
会話率:0%
『いらだちと焦燥が胸から離れないこの見知らぬ感情に、憎しみという安直な感情の名前で言い表すのを、私はためらう。憎しみというのは、あまりにも愚かしく、そしてあまりにも軽々しいものだと私には思えたからだ。
それは、憎悪なのか羞悪か、はたまた嫉
妬か羨望なのか。』(本文より)
親友とそう思っていた相手との訣別と一つの憎しみ、そういったものを描いた純文学系の短編小説です。(まだ未完で、執筆中です。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-17 02:57:21
6491文字
会話率:23%
革新への道を選んだ配信者Kohは、三日月の夜に最高の幸せを実感する。
日本の伝統芸能を継承することが家族や師匠から強制された運命だった。定められた道に服従する代わりに、Kohは因習を抜け出し、異国で学んだ彼は独自の動画配信プラットフォーム
を立ち上げ、伝統芸術と現代テクノロジーを巧みに融合させる。伝統の枠を超えた若き起業家を描く掌編。
西暦2020年代の日本や西欧に似た架空の世界を舞台にしています。私の書いている他の物語と世界観を共有しているフィクションなので、現実と異なる部分はご海容ください。
今後連載版を書いたり、他サイトにも投稿したりする予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-08 06:51:25
1000文字
会話率:12%
16世紀、エリザベス朝の英国。
稀有なるルーン魔術の使い手である青年・クロムは、自らの過ちのために、自分が庇護していた少女・フィオナを災厄の魔神に変えてしまう。
彼女を救い出すためには手段を選ばないと誓ったクロムは、仇敵である異端審問
官・ターヤと協力し、それがきっかけでかつての仲間と訣別する。
魔神の魂に憑依されたフィオナの精神が崩壊する前に、クロムは彼女を救い出せるのか。
あるいは、クロムが使う禁呪に蝕まれ、彼自身が廃人になる方が早いのかもしれないが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-04 18:19:07
103431文字
会話率:41%
ロワールを解放し一路ラトラへと向かう勇人達。事態は加速し、あらゆる困難が一つになったかのように彼等に襲い掛かろうとしていた。
そしてまたもう一つ、隠されていた脅威が暗闇から彼等をじっと見つめている……
最終更新:2023-06-20 18:15:07
51005文字
会話率:60%
こちらの話は、『あなたの愛など要りません』の外伝となります。
メインキャラクターの一人、ランスロットの恋のお話です。
「女性は、花に似ていると思うんだ。水をやる様に愛情を注ぎ、大切に守り慈しむ。すると更に女性は美しく咲き誇るんだ」
そうランスロットに話したのは、ずっと側で自分と母を守ってくれていた叔父だった。
12歳という若さで、武の名門バームガウラス公爵家当主の座に着いたランスロット。
愛人宅に入り浸りの実父と訣別し、愛する母を守る道を選んだあの日から6年。
18歳になったランスロットに、ある令嬢との出会いが訪れる。
自分は、母を無視し続けた実父の様になるのではないか。
それとも、ずっと母を支え続けた叔父の様になれるのだろうか。
自分だけの花を見つける日が来る事を思いながら、それでもランスロットの心は不安に揺れた。
だが、そんな迷いや不安は一瞬で消える。
ヴィオレッタという少女の不遇を目の当たりにした時に ーーー
守りたい、助けたい、彼女にずっと笑っていてほしい。
ヴィオレッタの為に奔走するランスロットは、自分の内にあるこの感情が恋だとまだ気づかない。
※ アルファポリスさんでも連載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-20 20:08:40
205379文字
会話率:31%
『夢か現か』の続編
懲役を終えた主人公が刑務所の中で自分の人生を振り返り、長いヤクザ生活に訣別することを決める。
広域暴力団の会長はその事に賛成する。
主人公小田尊がヤクザ社会に入った理由は驚くべきものだった。
最終更新:2022-06-27 03:17:39
18172文字
会話率:22%
ヒーローになるため、自身の日常と訣別しようと団扇と戦う果崎春一。
満身創痍で帰り道につく春一に世界的に有名なヒーロー、死んだ筈のメジェドが襲いかかる。
その正体が幼馴染の少女、太宰勇であると知り、春一は動転する。
最終更新:2022-06-26 22:29:17
52240文字
会話率:39%
マサムネ・ヒナギクは、その堅物な性格を疎まれ、勇者(界層ダンジョンを探索するパーティのうち、その代表者を指す)のフェブレイから追放され、その際師匠から与えられた刀を破壊されてしまう。
街に帰る途中、行き倒れていたヌルレイン・クロームス
ミス(ヌル子)を助けたヒナギクは、鍛治師の名家の落ちこぼれであった彼女と共にパーティを結成。
それぞれで大きく環境を変える界層ダンジョンの先、第十界層で待つという師匠(スタイルがいいから全身タイツでも許されている節がある)と再会しボコボコにするため、ヌル子が一人前として認められるため、それからひとまず折られた刀を直すため、魔術を使えないヒナギクはその腕前と相棒ヌル子を頼りに立ちはだかる敵を倒していく。
道中、隠していたわけではないが女性であるとバレたり、見返すまでもなく落ちぶれた勇者フェブレイと訣別したり、一族に見放された亜竜ちゃんを拾ったり、たり、たり、たり……。
一振りの刀であるヒナギクと、その鍛治師のヌル子。寄る辺のない二人の一蓮托生・比翼連理の界層ダンジョン一刀両断恋愛劇。
ってことになりそうです
6話くらいで前パーティ勇者サイド、7話で性別開示描写の予定です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-06 22:59:39
40855文字
会話率:58%
数理的な魔法「数力(マティカ)」により様々な怪物(パズル)を討伐することで報酬を得られるフィロソフィ公国。数力(マティカ)を練り込んだ「数力石(マティカット)」を精製し、時に怪物(パズル)の狩猟に赴く高度な能力者は「数力者(マティカン)」
と呼ばれ、公国民の憧憬の対象であった。
あるとき、狩猟中の数力者の一団が奇妙な怪物に遭遇する。猪のような外見、顔面に菱形の毛柄、そして何より、複雑な鱗模様が目を引いた。どうやら鱗を四色以内でバラバラに塗り分けることで狩れるようだ。個体討伐は比較的容易だったが、数が多すぎる! 数力者らは一時撤収し、新たなる怪物(パズル)─「四色問題(フォーカラーズ)」の発見を首長に報告した。
一方、数力とは異なる独自能力「着脱(フェッチ)」を利用した舞台公演を生業としている芸人一座、ランゲジーズ。着脱は物体を正確に遠隔操作するだけの単純な能力だが、技を磨けば複数の物体を高速操作する演舞も可能である。
四色問題の討伐に難航していた数力者の一部が、ランゲジーズ一座に協力を要請。試行錯誤を経て練りこんだ数力「放電(ディスチャージ)」と着脱の連携により、ついに四色問題の完全討伐を果たす。
しかし、この討伐成功の報に接する他の数力者らの反応は──
──それは、数学的証明なのか?
一九七六年、当時まだ黎明期だったコンピュータによる「解決」を巡って数学界に一大論争を巻き起こした「四色問題」。問題の提起から解決まで百二十四年にわたる数学者たちの矜持と協力と訣別が織りなす苦悩と挫折と興奮に満ちた歴史を下敷きに、実在の数学者やコンピュータ言語をモデルとしたキャラクター達が躍動する数学ファンタジー。
【補記】
この作品は、
・電撃小説大賞に落選したテキストを一部改訂し、挿絵を増補したフィクションです。
・挿絵の表示を推奨します。
・縦書きに対応しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-17 00:00:00
27956文字
会話率:64%
知らない島で、1人の少女と出会った少年は、やがて島の秘密、少女の秘密にたどり着く。
その時、少年は決断する。今まで逃げてばかりだった自分と訣別するために。
最終更新:2022-01-18 23:24:38
61501文字
会話率:33%
「鬼は内!」
祖父が節分に放った言葉で、一人の青鬼と繋がった縁。その縁に救われ大人になった少女は、ある月の晩、その縁との訣別を決意する。
最終更新:2020-12-05 00:00:00
1000文字
会話率:79%
突然で悪いけど、
バイバイ、お別れ、さようなら。
最終更新:2020-07-16 23:07:25
428文字
会話率:0%
三年付き合った彼氏と別れ、髪を切った女性の心情。
最終更新:2020-06-06 17:00:00
321文字
会話率:0%
僕を殺しても僕は死なないよ、
だって、僕は君だから……。
いつまでも、自分自身を悩ます、
もう一人の自分、それは、シャドウであり、
ペルソナであるのか?
最終更新:2020-04-07 00:51:39
461文字
会話率:0%
自由への闘争、学友の頃の友との訣別、
言葉に送りしは、辛辣な手紙、
その手紙を私の筆で記し、
ここで私は死に、
新たなる可能性の扉を開く。
新たなる猫として生きるために、
(理解できぬならそれでいい、文学を志し同じ道を辿り、挫折した友のため
に書いたのだから)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-03 04:32:04
554文字
会話率:0%
彼女は唯気紛れで一人の少女を救った。
だけどそれは、少女にとってはとても眩しい様な出来事で…そして心配までしてくれた彼女を愛さない筈がなかった。
少女は彼女に質問をし、とある回答を得た。“一途で周囲の言葉を聞かせなければ良いのだ”と。
恋
を知った少女は、一匹一匹を潰し…未だに恋を知らない彼女はすくすくと育ち始めた。
この世界に身分の差なんて関係ない、歳の差も、性別の差なんてもってのほか。
彼女を愛している少女は、一途に彼女を見続けた結果…行ってはいけない所まで突き進む。
未来を知って訣別するのか、それとも一生このままなのか。
真相は此処には書かれる事は無く、貴方達の胸に留まり続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-28 04:00:00
7889文字
会話率:47%
峻険な山々を望む森の奥で、隠されるように育った少年スペイギール。幼い頃から年上のエオルゼに憧れ、将来をともにしたいと願っていた。
しかし、ある日突然スペイギールは神の末裔である一族の長に据えられ、国王との抗戦を求められる。
それは日常との訣
別であり、長い悪夢の始まりだった。
※この小説は個人サイト「天津彩」やカクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-30 23:53:59
165250文字
会話率:28%
兄、平城上皇との対立を乗り切り、名実ともに朝廷の頂点に立った神野は、その天分を発揮し、着実に国の形を整えてゆく。その許で、朝廷は後に「弘仁の治」と称えられる安定期を迎える。
藤原北家の長となった冬嗣と、忠実な臣で有り続ける藤原三守、彼
らの理解者で、よき友としての立場を守り続ける良峰安世ら。彼ら第一部からの登場人物に、神野や東宮となった大伴親王らの妻と子供たちや小野篁など、次世代の人物が加わる第二部。安定した治世、円滑な皇位継承を目指しながら、皇室の自律性を維持しようとする神野と、藤原北家の繁栄を目指す冬嗣との関係や、訣別した兄平城上皇への神野の想いなど、その人生を最後まで見守って頂ければ幸いです。
【主な登場人物】
〇神野(嵯峨天皇)
本作の主人公。冒頭時点で二十五歳。
〇藤原冬嗣
兄真夏の失脚に伴い、父内麿の死後藤原北家の長となる。神野が十三歳の年に異父弟である良峰安世を介して神野と知り合って以来、神野に仕え、その治世を支える。神野よりも十一歳年長。妻は藤原三守の姉、美都子。
〇良峰安世
冬嗣の母が桓武の後宮に召されて産んだ、神野の一歳年長の異母兄で、冬嗣の異父弟。良峰の姓を賜わって臣籍に下った。詩文の他にも楽や舞、騎射など多くに才能を発揮、神童といわれた神野の良き友人。
〇藤原三守
藤原南家。祖父が反逆者として処刑されたこともあって非常に謙虚な人柄だが、神野の側近として出世を重ねる。神野の最も忠実な臣。妻は神野の正妻、橘嘉智子の姉、安万子。その娘は後に小野篁の妻となる。
〇安殿太上帝(平城上皇)
桓武帝の長男で、神野の十二歳年長で前の帝。退位後に旧都平城京に移り、様々に朝廷に干渉を試み、ついには都を遷そうとするが、神野の拒否により失敗。剃髪して平城京で暮らす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-17 16:31:49
110629文字
会話率:48%