その有り得ない瞳をした女子は「十三姫(じゅうさんひ)」「名月(かたづき)の姫」と古来より呼ばれていた。彼女達の両眼は青や赤、金や緑といった色をしている。その血族の数、およそ十三。「十三家(じゅうさんけ)」とも呼ばれる。
日本の始まりから、
聖職者などとして神聖視されていたとされる十三家は、平安時代末期、治承・寿永の乱の最中に、1000年の時を超えた再会を約束し、日本各地へと散らばって行った。ある者達は岩手の山奥に。またある者達は南波照間島に、そしてある者達は比叡山へと隠れ住み、永い永い時を耐えた。
そして悠久の時が過ぎた現代。彼らの一部は未だ「生ける神の子」として崇められ続けていた。しかし果てしなく無数に枝分かれした血族の一部は財界と癒着して暗殺者となり果て、また貧困や孤独から「進化系」と呼ばれる未成年のグループに属するものもいた。
そんな中、比叡山の山奥に生まれた水浪晶(みずなみあきら)は、因習の枷の中で足掻き続けていた。彼女はやがて、運命の様に、同じ十三家で様々な理由から苦境にある鹿瀬真琴(かのせまこと)、葉山翔(はやまかける)、西条広賢(さいじょうひろまさ)らと出会ってゆく。
しかし、それは彼らの、1000年の時を越えた争いの始まりでもあった・・・。
若木未生、天童荒太、馳星周、鬼束ちひろなどに影響を受けた筆者による、ティーンエイジャー達が主人公のアングラ青春小説。壮大な歴史叙事詩の果てに生きる、現代の若者達のリアルな懊悩と痛みを描いた群像劇。そしてその群像劇の中に、十三家という血族の永い歴史が浮かび上がる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-10 14:14:39
39673文字
会話率:32%
「――――死ぬか、私の妻になるか、選べ」
流されるまま生きてきた平凡な高校生だった彰楽子の日常は、故郷の奥ノ津村へ帰ることで一変した。旧き因習に囚われたその村で、少女は神を慰撫する巫女姫として捧げられることになる。
逃げ出すことのないよう
両親を人質に取られた彰楽子は、ある日一人になる場所を求め御山に登り、気づけば異界に迷い込んでいた。
異界の化け物に喰われそうになっていた彰楽子を助けたのはその山を治める一柱の神。
しかし彼は彰楽子が決して心を許してはならない相手、奥ノ津の祭神に滅ぼされたと伝えられる悪しき蛇神だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-26 15:00:00
89331文字
会話率:40%
語り部である大学生の主人公と、その先輩である少女。
【怪異探索部】に所属する2人が、様々な怪異・超常現象に遭遇するお話です。
目に見えない存在との遭遇、行方不明者、そして因習……
現世と幽世が重なる物語を更新していく予定です。
最終更新:2019-02-06 21:38:35
19605文字
会話率:51%
普通の高校生活を目指していたが、高校の因習でヘンテコな部活に入部させられることに!ちょっとエッチな痛快恋愛小説!
最終更新:2018-10-21 20:31:25
1720文字
会話率:56%
閉鎖的な山村の当主となった貢生は、花嫁を迎える準備のために三年ぶりに帰郷した。
許嫁の少女、蓮子は従順に嫁入りしたかに見えたが、村へ嫁いだ姉の死因を探るために潜入していた。真実を知ろうと奮闘する蓮子のひたむきな姿に、かたくなだった貢生の心も
次第に彼女へと向けられて行く。だが、因習にとらわれた村はおぞましい過去を隠していた。
2021.3.31 改稿。R15場面には※がついています。
この作品はエブリスタでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-30 22:23:23
122483文字
会話率:42%
こことは似て非なる世界、その時代の変遷期。
新政府は財源の確保を名目に、神々が住まうという禁山や霊域を暴き始める。
だが、異形の神、異神が実際にそこにいた。
眠りから目覚めた彼らは各地で暴れ始め、生まれ変わるはずだったその国はおおきく破綻し
ようとしていた。
それに前後して、かつて因習によって異神の花嫁に仕立て上げられた少年、海城澪はその種子を体内に取り込んだことにより、『深層世界』と呼ばれる神の回廊に介入する能力を手に入れた。
その力に目をつけた軍部に異神を討伐のために利用され、かつ嫌悪されていた彼だったが、対異神組織『賢木の枝』に配属が決まった。
そこで出会った天才剣士、東雲霧生と出会ったことで、凍り付いていた心が徐々に解きほぐされていく。
時代という海の潮目にすべてを喪った美少年と、ちょっと人の心がない天然剣客。
その出会いの物語。
※一応カクヨムにも投稿折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-16 12:00:00
28730文字
会話率:29%
「『頸地蔵の郷』って、知ってるか?」
初めて大学生になった夏休み、僕は友人のもーちゃんといっけーとともに、山奥にあるそのオカルトじみた名前の村落に向かうことになった。
いざ村についてみると、異様な風体をした村民が僕たちを出迎えた。奇妙な面
をかぶり、言葉が通じぬ彼らに導かれて、僕たちはお寺と思しき建物で寝泊まりすることになるのだが……。
山奥の不気味な因習に囚われた、ある男の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-09 08:00:00
5253文字
会話率:34%
だれか知らないか?
“ううち”のこと…。
昔、田舎で聞いたことがあったんだ。
軽い気持ちで大型掲示板にスレッドを立てた。
それがとんでもないことになるなんて…。
気付いてなかったんだ…。
※これは「夏のホラー2018」応募作品です。
最終更新:2018-07-05 07:24:40
41726文字
会話率:26%
夢がひとつ終わっても、また次があるはず。夢のそのさきには、無数の可能性がある。どうか彼が、夢のそのさきを見れますようにーーー。
最終更新:2018-05-23 02:56:46
1220文字
会話率:0%
河野綾子は婚約者の滑子航平の実家を訪れ
滑子一族の奇妙な秘密を知る事になる。
最終更新:2018-04-11 17:27:08
1911文字
会話率:3%
僕こと鏡池潮は、歴史ある旧家の双子の姉妹に仕えるいろいろと訳ありの高校一年生であり、昼間学校では妹君の『ツンデレお嬢様』天堂日向に顎で使われ、夜は夜で一緒に暮らしている姉君の『ヤンデレ巫女様』天堂月世のお世話で忙殺される毎日であった。
特に気苦労が多いのは、数百年の歴史を持つ天堂本家の『遠見の巫女』の後継者である月世が、その世間知らずの奔放さから十七歳にもなるのに僕にスキンシップをしてきたり、すぐに裸になったりすることなのである。
こうした様々な問題があるとはいえ、美人姉妹の守り役としての奉仕の日々は、僕にとってそれなりに『愛すべき日常』であった。
しかし、そんな微妙に保たれていたバランスを崩し、三人の関係に亀裂を入れたのが、日向のクラスメイトの久我山夕樹であって、どうやら彼女は姉妹の間に隠されている秘密をつかんでいて、わざと僕に言い寄り、嫉妬深く直情的な月世を煽り巫女としての強大な異能の力を発揮させようとしたり、さらに自らの親友であるはずの日向のことも容赦なく揺さぶってくるのであった──。
※この作品は『カクヨム』様のサイト上においても公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-16 20:00:00
80374文字
会話率:42%
村に古くから伝わる『降霊祭』。
精霊に、村の平和と豊かな実りを祈るだけの因習だったが、ある時を境に人間を供物とするようになる。
村おこしのための観光客向けの祭りに変貌した一方、村人すら知らない目的が秘められていた。
※ 本作は「エブ
リスタ」にも投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-28 01:00:00
8126文字
会話率:30%
安是(あぜ)の里では、恋をした女は光る。
東の果て、遥野郷安是の里では、女は恋をすると光る。だが、かすみは十八になっても光らず、〝かすのみ〟扱いをされていた。
娘頭は今日も今日とてかすみを山へ遣いにやる。
夜の山は危険であり、人の領域で
はなかった。事実、一年前の秋祭の晩、里を抜け出したかすみは物の怪と出会っていたのだ。
里への恨み、夫への思慕、情念の光が燃え上がる。
※他サイトと重複投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-03 22:23:25
6000文字
会話率:6%
主人公沢村修二は短期アルバイトのため祖父の住む田舎町へ赴く。
しかしその町には数百年前から続く因習が今もなお息している。
最終更新:2017-07-18 00:42:17
927文字
会話率:38%
※本作は『転生機ゼフィルカイザー ~チートロボで異世界転生~』の番外編となります。
26話以降の話となりますので、ご了承ください。
帝都での戦いを終えたゼフィルカイザー達は、なんやかんやあってついにハッスル丸の育った島にたどり着いて
しまった!
ゼフィルカイザーたちを待ち受ける数々の異文化、ついに明かされそうになるハッスル丸の過去!
そして、島に伝わる因習がゼフィルカイザー達を襲う!
三日ごとの更新です。
※拙作には名作のパロディ・オマージュ・リスペクトが多分に含まれます。ご容赦ください。
※本編よりもいろいろと踏み外しています。ご理解のほどをお願いします。いいね?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-13 18:00:00
88640文字
会話率:58%
剣と魔法の中世暗黒時代。辺境貧乏貴族家に転生したティア5歳児、姫様系幼女が、中世暗黒時代の因習をぶった斬り、時に足を取られてちょっぴり泣いたりしながら突き進む物語。
ハードモードの世界? それでも全然かまわないわ、知恵と勇気と知識でど
うにかする、だって私まだ生きてるんだもん。
架空歴史、空想地図大好きっ子の為の短編も用意してます↓
この物語より500年前の短編「地図で読む異世界史」http://ncode.syosetu.com/n8478di/
外伝に24年後のドワーフのベック君を主人公にした『ベック戦記』を書きました。
http://ncode.syosetu.com/n2550dk/
~~地図はかなり細かく作られています~~
地図の外にイラストも有ります。人のキャラクターは描けないので顔はなかったりします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-09 00:03:23
323335文字
会話率:24%
酉越うたかには婚約者がいる。お相手は画家を志す十歳年上の青年、九頭春匡。彼はうたかの姉である染花の幼馴染で、モデルとして活動する姉の絵を数多く手掛けている。年は離れているけれども、うたかは春匡のことが好きだ。でも、春匡は染花が好き。染花も
春匡が好き。しかし、春匡は九頭家を、染花は酉越家を継がなければならない。それは生まれた時からの決まり事で覆すことは適わなかった。
染花は婿を取り、酉越家の名を継ぐ資格を得た。結婚式会場に祝福の花吹雪が舞い散る頃、春匡のアトリエでも紙吹雪が舞い散った。拙い絵から本格的なデッサンまで、染花を描いたありとあらゆる絵が千々に破かれ、アトリエの床を埋める。その日以降、春匡は人物画を描かなくなった。
人と向き合わなくなった春匡との関係に悩むうたかの前に、ある日、辰見幸と名乗る少女が現れる。
「酉越うたかは、九頭春匡と結婚できないわ。だって、ここは『幸のない日々』の世界なんだもの。どうしてそんなことが言えるのかって? だって、あたしがヒロインなんだもん」
うたかが築き上げてきた過去と絆を否定する幸。うたかは未来と絆を守り切れるのか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-26 23:10:27
19994文字
会話率:44%
因習と戦う子供の話。
最終更新:2016-02-10 17:40:08
208文字
会話率:0%
「子を生すのは二人まで、三人目にはイタチが憑りつく」
昔から伝わる式部家の因習だった。今までそれは守られてきたが、ある日突然破られてしまう。双子という予想外の形で生まれてしまったのだ。三人目である式部小夜子(しきべ さよこ)の立場はつらいも
のだった。家族から余計な存在として扱われ、親戚からは恐れられ、小夜子は自分は生きてはいけないのではないかと思いつめた。しかし祖叔母からイタチが式部家を恨み続ける理由について聞いて小夜子はある決心をした。――イタチの復讐心を癒しこの因縁に決着を着けてみせると。/初投稿です。のんびり書いていこうかなと思っています。よろしくお願いします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-01 23:28:17
8729文字
会話率:38%
森と海に囲まれたシェレスタ王国が舞台。
その国では王家の双子は災厄とされていた。
災厄を信じて双子を亡き者にしようと目論む大臣、災厄など幻想と反旗を翻す宰相、理屈も打算も無くただ王家を護る軍。
双子が育つにつれ、次第に歪みは大きくなってゆく
。
そんな因習に囚われた王国のお話。
あなたは物語の果てに何を見る?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-09 09:01:33
327文字
会話率:46%