聖フォンス学園──貴族の貴族による貴族のための学校。
共学だが、その他の男子生徒などまるで存在しないかのように令嬢達の心は生徒会メンバーである四人の男に向けられていた。
アリス・ベンフィールドも聖フォンス学園に通う生徒の一人であり、王子であ
るヴィンセル・ブラックバーンにときめく一人。
化粧も自己表現も苦手なアリスは他の令嬢たちのように自分の魅せ方を知らず、自己主張できない地味な少女。
誰からも何も受け取らない王子の“ハジメテ”になりたくて毎日のように王子を追いかける令嬢たちを遠目に見るだけで、追いかけるのは妄想の中だけ。
自分磨きを怠らない令嬢達と違ってアリスは自分磨きより妄想を趣味としていた。妄想の中では自分は誰よりも輝いているし、王子とも上手くいっている。馬車の中、部屋の中──そこだけがアリスの心のオアシスだった。
ベンフィールド公爵の娘として何不自由なく生きてきたアリスだが、そんなアリスの人生にも小さな問題はある。
それは、たった一人の親友であるティーナ・ベルフォルンがヴィンセル王子に恋をしているということ。
自分より美しく我の強い親友にある日「ヴィンセルが好きなの」と告げられ、アリスは「私も」とは言えず自分の本心を隠した。
隠し事はなしと交わした約束を破っていることを気にしていたある日、ティーナのお願いで四人に近付くキッカケができたが、仲良くなったのはヴィンセルではなく別の人物で──
ゲイ疑惑があるほど女を近付けさせない女嫌いと噂のヴィンセルとぶつかったことで急接近するアリスは王子から真実を知らされ、選んでもらえるのだが喜ぶことはできず……
地味なだけだったアリスの人生が華のある人たちとの関わりによって少しずつ変わっていく。
大食い美少年、ツンデレ幼馴染、サイコパスシスコン兄、そして嗅覚過敏王子──まだ恋をしたことがないアリスが選ぶ相手は──
これは恋か憧れか──
※逆ハーレムなので苦手な人はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-30 17:50:00
473673文字
会話率:58%
女学校を卒業したばかりのフィーネ・クラインは十七歳。
彼女は仕入れのために遠方へ遠出をしている父に代わり、ワーカホリック気味の兄シリウスとどうにか店を存続させている。(ほぼ開店休業状態!)
身長と怪力以外は脳天気で平々凡々なフィーネ
と、優秀・有能・偏屈・毒舌・重度の隠れシスコンという変わり者フルコンボだが、見た目だけで全ての欠点を補い、人々を魅了させる美丈夫の兄シリウス。
母を早くに亡くし、父が頻繁に家を空ける彼ら兄妹の心と胃袋の支えは幼馴染みであり、料理人見習いのカイ・ハースだった。
美味しいご飯と穏やかで温かな生活。
色々と気にかけてくれるカイに甘えるのではなく、恩を返していきたい――そう願っていたフィーネだったが、兄の一言から事態は一変する。
「妻を紹介したい」
「「え……」」
そして後日、とある事件からフィーネは【神継者(かみつぐもの)】となり、体や立場まで大きく変わってしまい――?
のんびり屋で鈍感な新米異形娘(?)×胃袋から攻略したいお人好し新米魔術師青年(?)
あらすじの通りではありますが、幼馴染み二人が魔法や神獣や過保護兄に翻弄されながらも「まあ、美味しいご飯を食べて一緒に頑張ろうね!」と励まし合うようなお話です。
短編連作形式に近い、まったり日常、時々コメディ(多分)、結構な頻度で食べてます。恋愛等の描写は多少甘めかもしれません。
※ 世界観や文明程度としては、魔法や異種族の存在する二十世紀位とゆるい設定です。限りなく地球に近い異世界です。
また主人公の体の一部が変化する描写や(架空ではありますが)特定の他者に対する差別的用語を使用するキャラが出てくる為、残酷描写有となっております。
※ 不定期更新・個人サイト等他サイトにも掲載しております。個人サイトとは改行や空行が異なってます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-20 20:40:28
66846文字
会話率:36%
「そうだ、お友達をつくろう」
春から念願のキャンパスライフをスタートさせたはいいが、え? あたしが、なんだって?
初トモからの驚くべきカミングアウトに、月森(つきもり)さんちの過保護兄弟が黙っているわけもなく。
佐藤幸(さとうゆき)、18
歳。 脱・年齢=お友達いない歴を掲げたら、なぜかモテ期が到来しました。
たしかにぼっちだが、彼氏がいないとは言ってない!
てか、あたしだけじゃツッコミが足りないんだってば!
ウサギ系ゆるふわ男子・雪(せつ)&犬系残メン男子・楓(かえで)。
イケメン兄弟との同居生活からはじまる、男前ヒロインによる脱ぼっち逆ハーラブコメディ!
※本作だけでもお読みいただけますが、前作「ユキイロノセカイ」をご覧くださいますと、よりお楽しみいただけます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-28 17:37:14
68752文字
会話率:46%
熱で霞む意識の中、リッカ・ロードライトは前世の記憶を思い出した。
リッカは、ここが前世でプレイしていたゲームの世界であること、そして自分が、かつての『推し』だったラスボス、オブシディアン・ロードライトの妹に生まれ変わっていることに気がつく。
「えっ、わたしが死んじゃったから、お兄様は闇堕ちしちゃったの? なら、わたしが死ななければ、お兄様は闇堕ちせず、ラスボスとして破滅することも無くなるの?」
――がんばれ、わたし! 全てはわたしとお兄様の平和な未来のために!
「……ところでこの身体どうしたの? ……えっ呪い!? 治るのこれ!?」
せっかく名門貴族の令嬢に転生できたのに、呪いですぐ死ぬってあんまりじゃない!?
しかも魔法使ったらただでさえ少ない生命エネルギーが尽きて死ぬ?
ちょっと、こら、おーい! 責任者出てこーい!!
転生させたんなら、せめて限定スキルくらい解放させなさいよ!! こんな縛りプレイあんまりだよ!!
呪い(状態異常)にかけられた少女は、兄を闇堕ちさせないよう今日も奮闘する。
※恋愛色は非常に、ひじょーーっに、薄いです。
妹のこととなると暴走しがちな過保護兄と、そんな兄のことが命よりも大切な妹の、ちょっと濃いめの兄妹愛でお送りします。
第一章完結につき、タイトルを短くしました。
(旧)「呪われた少女は最愛の兄をラスボス化の運命から救いたい〜お兄様、闇堕ちしないって本当ですか!?〜」→「お兄様、闇堕ちしないって本当ですか!?」
※アルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-13 15:13:34
320629文字
会話率:34%