魔法の無い世界へ生まれ変わった元魔術師のコトミは、一般市民として目立つことはせず、のんびりスローライフを満喫しようと企んでいたが、友人が危険に晒された際に魔法を使ってしまい、その存在がバレてしまう。
幸い誰にも言い触らされることもなく
、今まで通り友達として接してもらえることになったが、何かしら危険なことへ首を突っ込んでは力業(魔法)で解決するようになってきた。
その後、新たな転生者や魔法少女、魔眼持ちが現れキナ臭い隣国とのいざこざに巻き込まれていく。時間と共に関係が悪化する隣国、関係改善に取り組む苦労を余所に戦争がついに勃発する。少女二人が前線に立つという異例な状況の中、力不足を悔やむコトミに異世界からの来訪者が現れ事態が急変する。
「戦争を終わらせることは出来る。だけど、のんびりとした生活、スローライフが……」
大切な友人と大好きな街、守らなければならないものができた。できてしまった。悩むコトミはついに決断する。ドライになりきれない魔術師、今日も大切な人たちのために力を使う。
「最後は絶対、絶対にスローライフを送ってやるんだからっ!」
異世界からの転生者、スローライフを目指し今日も戦う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-29 07:00:00
600422文字
会話率:36%
あらすじ
フツーの高2男子、月見里 透(やまなし とおる)のクラスに、ハイエルフの可士和 花(かしわ はな)とダークエルフの早良 咲(さわら さき)が転校生としてやってきた。異世界からの来訪者によって、平凡だった日常は一変。大騒ぎの一日を
終えて帰宅した透を待っていたのは、渦中のふたりのエルフだった。隣のアパートに引っ越してきたのだという二人は、こう続けた。「私達の内どちらか一人を、貴方の婚約者として選んでください」「今すぐとは言わないわ、卒業までは待つから」……結婚を前提に始まった三角関係に振り回される、学園ラブコメファンタジー。
※毎週末(土日)に、2話ずつ(計4話)投稿
※各話2000字程度折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 06:31:29
19921文字
会話率:53%
まず【魔法美少女戦隊Massacre Annihilation Demolition.49】が有ったという、前提だ。
通称【MAD49】。
【次元妖精世界】から来た【次元妖精ヒデリィ・シッキタース】の不思議な力で、魔法美少女、橙のヘリオドー
ル・サンデーに変身できるように成った、中学2年の少女【日曜安息ニチヨウヤスミ】が仲間とともに戦うのだ。
このサンデー達がデーヴァとして歌声の技を駆使して敵を追い詰める……と、いう設定のエピソード0が、あったという設定の前提なコレだ。
【Next魔法美少女戦隊Massacre Annihilation Demolition.49】だ。
作中で30年を経て、今一度【魔法美少女戦隊】が結成されたのだ。
簒奪者が地球次元に支配者を追放し、女王を名乗り次元世界を支配した。
追放された女帝と次期様を探しだし連れ帰るために追って来た【ハイブリッド次元妖精ドラウト・シッキタース】の不思議な力で、魔法美少女、白金のヒロイン・プラチナ・キューティーに変身できるように成った、中学2年の少女【広印奈乃ヒロインナノ】は、女帝と次期様を探しながら、女帝と次期様の帰還を阻止したい偽帝からの刺客と戦うのだ!と、いう正統派魔法少女物のオブラートで包んだ本質が具体的にはコレだ。
時は流れ、作中で前作から30年を経て、今一度【魔法美少女戦隊】が結成された。
インフェロスから来たハイブリッド次元妖精ドラウト・シッキタースの不思議な力で、魔法美少女、白金のヒロイン・プラチナ・キューティーに変身できるように成った、中学2年の少女【広印奈乃(ヒロインナノ)】。
パワフルなハーフ美女。
ミステリアスな大和撫子。
ボーイッシュな美少女。
次々に美少女メンバーを勧誘しリーダーの座にすわったナノ。
しかし、ナノには、魔法美少女に致命的な欠陥があった……だが本人は無自覚。
同じ、ウィークポイントを抱えた、ライバルを仲間にし、使えないラットタイプ次元妖精を使い魔に加え、魔法美少女の活動が始まった。
次々に襲いかかる敵に、仲間達が立ち塞がる!
ナノもイズミを含む先代魔法美少女戦隊とともに戦う。
正統派魔法美少女戦隊だった先代そして今の仲間達。
ビミョーな立場の主人公ナノとライバルニナル。
今、戦いの幕が切って落とされた!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-08 12:18:35
822230文字
会話率:36%
幾百年余りの時を経て、再び隼真公国との交流が再開した。
対岸の大陸国・武国の一役人を務める雷史伝にとっては、この知らせは待ちわびていたものだった。
長期休暇を取りいざ隼真へ。
「五つの州、四つの島、三つの人種、二つの言語、一つの国」とかつ
て謡われた隼真への旅を機に、史伝の人生は一変する。
未知の地で生まれた友情、海賊との会合、公爵への謁見、大陸の異変、異世界からの来訪者…
全ては天帝の御心の儘にして、それ知るは武帝只一人なり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-14 00:54:16
3023文字
会話率:31%
遥か昔、異世界からの来訪者――流れ人によって傾国の危機を救われたローレライ王国では、突如現れた魔族によって再び破滅の予感に包まれていた。
王国の第一王女であるアリアは、伝承に残っている、『竜星の流れ人』に小さな頃から憧れて育ち、姫という立
場でありながら、2人の親衛隊を率いて各地の魔物騒動を収めている、いわゆる、姫騎士であった。
そんなある日、魔物被害の陳情に混じって、流れ人の噂を聞きつけて訪れた霧の村で、アリアは深白という少女に出会う。
親に捨てられ、孤児院に預けられた深白は、病を患っていながらも、三人の魔物討伐に協力したり、アリアが困惑するようなコミュニケーションを繰り返したり…。
その姿に、アリアは不思議な気持ちを抱きつつ、彼女との交流を図っていたのだが、四人は思わぬところで魔族との邂逅を果たしてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 18:00:00
142351文字
会話率:34%
その日、職業学校のギルド職員科を主席の成績で卒業し、エリートコース確定の王都のギルドへの配属を言い渡されるはずだったアンナ。しかし、現ギルド総帥の孫であるお馬鹿クラスメイトのフィリに陥れられ、主席の座を奪われてしまった。それだけでなく、アン
ナが配属されたのは、龍災によって滅びたダンジョン都市、コルヴァだった。
冒険者どころか一般市民すら唯の一人も居ないコルヴァで復興活動を強いられる無茶振り。しかも、コルヴァ配属は高位貴族並みの権力を誇る総帥の指示で、遂行できなければギルド職員の免許を失う。そうなれば、落伍冒険者となって最底辺の生活をするしか道は無くなってしまうのだ。
そんな絶望的な状況に陥ったアンナ。そして、そんな彼女の前に現れたのは、日本人という異世界からの来訪者たちだった。この奇怪な出会いは、各々が抱える悩みに如何なる変化をもたらすのか?
★お悩み解決系異世界ファンタジー、ここに開幕★
※たまにシリアスになりますが、あまり重くはなりません。
※第一部(復興祭終了まで)のみ完結保証。第二部以降はモチベ次第。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-08 20:00:00
292648文字
会話率:51%
アルディフォリア王国で赤い狼煙が上がる時、それは異世界からの来訪者を告げる合図である。
人は何故、異世界を求めるのか。
異世界は歪んだ自由が許された楽園ではない。
しかし、人々はその事実を受け入れることができないほど、心が疲弊していた。
最終更新:2023-09-28 05:14:10
23011文字
会話率:54%
退屈な日々を送っていた高校生、琴代海 隅人(ことよかい すみと)の部屋に、突如としてメイドが現れた。
ロメリアと名乗るその少女は、異世界からの来訪者だった。
ロメリアを異世界へと帰すため、隅人は様々なトラブルに巻き込まれながらも困難へと立ち
向かう。
ただの平凡な少年が織り成す、現実世界転移ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-06 19:47:45
152669文字
会話率:42%
ある異世界では在り来りかつごく自然な展開で勇者によって魔王様は倒されました。そして異世界は平和になったのです。
その倒された魔王は……なんと現代に転生した?!
魔王様は生前の記憶をおもいだしたあともあ人間生活を謳歌する。なんか魔法を使えた
りするけど別にいらないと思っており、友達と平和な日常を過ごしていた。
しかし突如として平穏な日々は崩れ去ることに。
なんと異世界からの来訪者続出?!
しかも現代にも異様な変化が??
全てを元に戻すため魔王様は奮闘します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-29 21:08:24
38959文字
会話率:35%
授業中、突如として目の前に現れた金髪イケメンは主人公、花山みどりのことを知っているという。彼以外にも異世界からの来訪者が続々とみどりの元へやってくる。初対面からグイグイくるイケメンたちに漫画やアニメなら良いが、現実の出来事となると怯えるみど
り。金髪イケメンを始め、髭の生えた黒人ワイルドイケメンや、ふわふわなパステルグリーン頭の可愛い少年などなど。皆、本や神話などでみどりのことを全て知っていて、みどりの性格や考え方、好きなものなど全部を把握している。そんな彼らの中で、ある者がみどりには七人の婚約者がいると言ったせいで、七人の異世界からやってきたイケメンたちに口説かれる日々が始まってしまうお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-01 20:00:00
6338文字
会話率:51%
一一一転生者。
異世界からの来訪者は
世界にとって害悪でしかない。
世界を守る為、
世界を導く為、
世界を発展させる為。
誰にも知られず
誰にも認められず
誰にも赦されることのない罪を
彼は、また犯す。
~~・~~・~~
アニメ
/漫画で人気の転生モノ ストーリー。
本来ならば華やかで煌びやかストーリーを
穿った視点から展開します。
グロテスクな表現
曲解された解釈が入りますので
良識な方のみ閲覧をオススメ致します。
なろうでは初めて書かせて頂きますので
生暖かく、ご覧頂けますと幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-17 22:00:00
2480文字
会話率:20%
意識が朦朧とする中、ある怪物は奇妙な森で目を覚ました。
意識がはっきりとしてきた頃、怪物は森の外に出るため、そして、ニンゲンに会うために試行錯誤することとなる。
ある時、ついにニンゲンと会うことが出来たが...。
最終更新:2022-10-02 22:58:24
2779文字
会話率:38%
その世界は、終わりかけていた。
かつての<大戦>により汚染された星で、ある者は荒廃した大地に身を横たえ、またある者は痩せた肩を寄せ合いながら、終焉の時を待つ。
それは、<大戦>後に世界各地に現れた<ゲート>、そこから現れる異世界からの来訪
者がいても変わらない。
これは、終わりが確約されたお話。
死にゆく世界、死者に捧げられる花束の物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-23 12:45:29
49448文字
会話率:30%
「孤独な迷宮に、冒険と言う名の光を」
剣と魔法が存在する世界。
冒険者たちから、特例でその存在を認められている者、『迷宮管理者』。
その若き管理者・キソラは、冒険者たちの要望に応え、危険な迷宮を日々開放している。
そんなある日、迷宮
に何者かが忍び込んだらしく、迷宮守護者(番人やボスともいう)からそれを聞いたキソラは、確認のために、連絡のあった迷宮内部へと、足を踏み入れーー……
黒き青年との出会いに、『ゲーム』という名の戦いの始まり。
自身の運命と繰り返される転生。
全てを知ったとき、キソラの下した判断とは……?
【不定期・月曜更新(偶数月の一回または奇数月の月曜更新予定)です】
【※おそらく、皆さんの思う“迷宮管理者”とは少し違うと思われます】
【※前半、転生関係云々はほとんどありません】
【2016.05.25 ジャンル編成に伴い、ジャンルを変更しました。旧ジャンル:ファンタジー】
【タグ補完:“17” “18” HJ大賞2018、OVL大賞5、ネット小説大賞七感想、ESN大賞】
【『カクヨム』、『アルファポリス』、『pixiv』、『MAGNET MACROLINK(元・マグネット!)』、『エブリスタ』、『ノベルアップ+』にて同時掲載中】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-06 09:00:00
592814文字
会話率:48%
目覚めると見知らぬ森にいて、記憶を失くしていた――行き倒れていたところを導きの妖精・エインセールに助けられたフヒト。そこへ凶暴化した魔物が突如襲う。世界の均衡を担う聖女が呪いに倒れ、いばらの塔をめぐる二つの正義が対立する状況の中、フヒトは
騎士となり、塔を目指し旅することになる。夢の中で聞いた助けに応じるため、そして今は忘れてしまった、ただ一つの誓いを守るために。
●(完結までの流れ)●
ルチコル村での襲撃阻止、ウヴリの塔における雪の女王との対峙、海底での戦いを経た頃、幻のように揺らめく謎の塔が現れる。ローズリーフの入手により攻略隊に無事選抜された主人公は、ヴィルジナルの妨害を切り抜け最奥にたどり着く。そこにいたのは眠り姫、そして直後に目覚めた古き魔物だった。かつて世界に危機をもたらした存在は呪いの力を取り込んでいた。戦いの最中すべての記憶を取り戻した主人公は、神性を解放したのち、選択を迫られる。そして自らの物語をどう締めくくるかを決断する。
※スマホゲームのオンラインRPG『THE TOWER OF PRINCESS』(タワー オブ プリンセス)の二次創作・「ネット小説大賞 タワー オブ プリンセス部門賞」応募作となります。必要に応じゲーム内の台詞を引用します。ゲームを知らない人にも興味を持ってもらえるよう、登場人物たちの魅力を少しでも伝えられたら良いなと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-01 19:00:00
185925文字
会話率:52%
世界を救った王と、異世界からの来訪者と、王の子の話。
最終更新:2021-11-24 12:52:07
3928文字
会話率:2%
永崎紗英は動揺していた。
それもそのはず!
目の前に乙女ゲ-ム、″揺られる心は揺り動く心のままに″の推しがいるのだから。
推しこと、ジェイク・ファーメル・クラウディアは、銀髪に碧の瞳、甘いマスクでヒロインを守る騎士ーナイトー。
ヒロインの公
式な相手となる王子と双璧をなす人気なキャラだった!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-28 00:00:00
12022文字
会話率:38%
これは救ったはずの世界に裏切られた勇者達の物語。
かつて異世界より来訪した者達が魔族と呼ばれる災厄から世界を救ったという。
彼らは勇者と呼ばれ、比類なき圧倒的な力を持っていた。
民から大いに崇め奉られた彼らだが、たった1つの言葉でそれは儚
くも崩れ去ることになる。
勇者とその一族は救ったはずの民から迫害を受けて追放されてしまった。
それから数百年の時を経て、とある小さな町に少女が訪れた。
その少女はかつて勇者の一族を苦しめた大いなる渦の中心にいた大国の王女。
彼女はその町に住むという勇者の一族の末裔を訪ねてきたのだ。
そして出会った末裔に向かってなんとこう言った。「もう一度世界を救ってほしい」と。
裏切った側から差し出された身勝手な頼みに、末裔は憎悪に満ちた目を返した。
過去の血塗られた因縁。裏切った者と裏切られた者。
腐敗した世界を傍若無人に駆け巡り、気に食わない不条理をぶっ殺していく。
異世界からの来訪者が救世した後の世界を描いたダークファンタジー開幕。
※私が数年前に投稿していた作品のリメイク&続編になります。
※暴力的な描写が多いので苦手な方はご注意ください。他サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-08 12:10:48
415410文字
会話率:55%
「私を抱いて勇者様♡」 異世界最初の夜。生き残るために。俺は聖女を抱いた。
チート無しで異世界転移なんてロクなことがない。異端扱いされて石を投げられていた俺を拾ったのは、異世界によく居そうな見目麗しい聖女だった。
「やっと見つけました
!私の勇者さま!」
けどこの聖女、実は夢見がちなシンデレラドリーム全開の勘違い野郎だった。勇者がやってきては大冒険をして聖女と結ばれる実話や伝承が蔓延るこの世界。そんな中、夢見る聖女たちの間では『勇者と結ばれれば偉大な聖女になれる』という言い伝えが根付いていたのだ。
「だから、俺は勇者じゃないってば」
正直にそう話しても、『異世界からの来訪者はチート能力がある』と思い込まれている為、何を言っても信じてもらえない。俺の話を聞かないポンコツ聖女はふたりきりになると、『抱いてください勇者様♡』と迫ってくる。これといったチート能力の無い俺は、そいつに愛されて庇護されるより他、生き残る術が無い。
俺は全力で聖女に愛されることに決めた。
けど、それは破滅の始まりだったんだ。
聖女に溺愛されながら、傍付きの宰相として元の世界へ戻る方法を探して過ごすこと数か月。俺を愛するあまりに堕落を極めていく聖女の姿を見て、教会内部には『ある噂』が蔓延していく。
それは、俺がこの世界を滅亡に追い込む『破滅の使者』なのではないかと――
「俺は、元の世界に帰りたいだけなのに……!」
手を尽くしてもことごとく裏目に出る戦略。いわれのない黒い噂。迫りくる刺客。
果たして、幽弥(ユウヤ)は無事に元の世界に戻ることができるのか――?
ちなみに今一番欲しいのは――ゴムと味の素。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-18 21:00:00
276066文字
会話率:55%
月夜の光に照らされ、どこか儚さを感じさせる艶やかな黒髪を持つ少女、時雨しぐれ。細く、長い手足に白く麗しい肌を持つ見目麗しい孤高の存在。凹凸のない胸部だけが非常に残念で——
「べくしゅんっ!! うぅ、誰か噂してるわね……もしくは風邪かしら…
…」
「刀が風邪なんか引く訳がないだろ。それに馬鹿も引かんらしいから病気ではない。安心しろ」
「おぉぉん!? 喧嘩売ってますぅ!? 馬鹿じゃないですし、人化してる時はか弱い女の子なので風邪ぐらい引きますぅ!!」
遠い昔、異世界からの来訪者と共にこの世界に持ち込まれた武器、刀。そしてこの黒髪の少女こそ、刀の精霊であった。
更に時雨は長年の月日の経過により、自らの意思で人化を可能とし、精霊としてより上位に位置する聖霊と称される存在にクラスアップしていた。
そんな神秘的かつ、霊験あらたかな存在である刀の聖霊に向かって盛大なディスを述べた少年、ハヤテは、その腰に添えられた漆黒の鞘から白銀に光る刃を抜き出して構え、リズミカルに一定の音を立て、先程狩ったウサギの肉を刻み——
「ってちょっと!? 私の本体を包丁代わりに使わないでって言ってるでしょ!? 由緒正しき刀なんだからね!?」
「さっきから五月蠅いな……安心しろ、まな板が良く似合ってるぞ」
「酷い嫌味!? てか何処を見て言ってるの!? せめて刀を見て言いなさいよ! 私のおっぱいはしっかり膨らんどるわっ! このエセ魔法使い!」
ハヤテが調理に使っている刀、それはかつて魔王をも切り裂いた名刀【時雨】先程からやかましい少女の本体でもある。
「エセではない。立派な魔法使いだ」
「そんなスリムマッチョな体して刀ぶら下げてる魔法使いなんぞ見た事ないわよっ!! てかそれ以前に初級火炎魔法しか使えない魔法使いなんていないから!!」
初級火炎魔法……奥様ご愛用の火種魔法に位置づけされる魔法。そのような便利魔法しか使えないのに世界一の魔法使いを目指す本職剣士のハヤテと、聖霊と称しているが全く神聖さが無く、その上落ち着きもない、ぺちゃぱいの少女、時雨しぐれ。
「くしゅっ! くしゅっ……ぶあっくしゅぅぅ!! うう、やっぱ絶対誰か噂してるわ……」
これはそんなどちゃくそやかましく、忙しない聖霊、時雨と魔法使いを名乗るのに、初級火炎魔法しか使えない剣士ハヤテが世界を救う物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-14 17:24:41
293338文字
会話率:45%