鬼ヶ常夜で湯屋を営む鬼族酒呑一門の惣領息子・天との縁談を申し込まれたのは、化け族猫又一門の長、着物問屋を営む大吉の隠し子、三男坊・白玖。
白玖には猫耳と尾はあるものの、その他の形は全て人。化けることすらできない人とあやかしの混血に、敢えて縁
談を申し込んできた良家の鬼は格が高いが、どうやら鬼には相手が白玖でなければならない鬼なりの深い事情があるようで…というおはなし。
高貴な鬼族の嫡男と着物問屋の三男、化け族猫又の異種婚姻譚。
番になるまでの和風BL。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 19:15:21
9829文字
会話率:43%
春夏秋冬、君を想う。
これは孤独な神と、それに触れた者の物語————。
春の章。
桜の木の下で、誰かを待ち続ける美しい青年。桜の模様が描かれた羽織を纏うぼんやりとした美しい青年は、首に包帯を巻いており、言葉を紡ぐことができな
い。そんな声を失った青年の前に現れたのは、春を告げる神だった。
青年が誰を待ち、なぜ声を失ったのか。
桜の蕾が花開く時、青年の瞳に映るモノとは――――。
夏の章。
村の悪しき風習により、龍神の贄に捧げられた少年。
恵みの雨を降らせるため、村の皆のため、少年は谷の底へと落ちていく。
次に目を覚ました時、見たこともないような美しい青年が傍にいた。
彼こそが谷に棲む龍神であり、この地に水を齎す存在であった。
しかし龍神が存在していながら、なぜ村に雨が降らないのか。
その理を知る時、少年は本当の意味で龍神の想いを知ることになる――――。
秋の章。
とある地の領主の領土内。鎮守の森と呼ばれる、聖域があった。そこには白の神と呼ばれる守人がおり、この地を守護しているという言い伝えが、遠い昔、古の時代からあった――――。
赤や黃、混ざりあった色とりどりの色彩が豊かな季節。秋。
狩りを禁止されているはずの鎮守の森で、罠にかかって弱っている白い毛の狐がいた。従者とともに森の見回りをしていた、この地の若き領主である桂秋は、この地が崇めている森への信仰心から、その珍しい白い狐を罠から逃がしてやるのだった。
春は君に出会い、夏は君に焦がれ、秋は君を憂い、冬は君と――――。
春夏秋冬、四章四話で織りなす、短編集。
※この作品は「カクヨム」さんにて現在連載中の作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 07:00:00
52098文字
会話率:24%
文化四年の初春。江戸育ちの青年与力「綾瀬清一郎」は、異動先である長崎の街で、美しいオランダ人の少女と出会う。修道服を纏った異国の少女に一目惚れした清一郎は、彼女との再会を密かに期待する。
ーしかし彼女には、ある重大な秘密があった。
鎖国下の
日本、エキゾチックな異世界「長崎」で巻き起こる、美しい革命の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-14 21:01:50
18916文字
会話率:52%
『信仰』を動力とする人型飛行機械・羽衣は、少年たちの心を映す。罪を背負った兄弟は、羽衣を通じて手を取り、向き合う。お互いを救うために――。鬼と呼ばれる異形のものから逃れるため、地上の国『日之本』を捨て天上の都『月の舟』へと逃れた人間たちのも
とに、再び鬼が現れる。類い稀なる美貌と純粋な精神の持ち主である唐桃海里は、兄・万里の存在を追い求め、謎の少年・夏目千尋の力を借りて羽衣へ搭乗する。
羽衣のパイロットたちによって語られる、舟で最も強く美しい少年・万里の肖像が、彼らにもたらすのは奇跡か、それとも青春の終わりか。
//
大正時代をモデルとした文化の根付く飛空都市を舞台にした、搭乗型ロボット要素を含むBL要素有り小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-29 23:43:21
34483文字
会話率:62%
鬼遣いの若者・葛城清春。彼に仕える炎の鬼神・緋吹童子。犬神の兄弟・白彦と丸彦。大八嶋国を旅する、4人の物語。和風BLっぽいものを目指して書いてみました。
最終更新:2012-08-29 08:50:32
84805文字
会話率:37%