リーズはバシュラール辺境伯家の長女だ。バシュラール家の女子は、ラオネルの巫女と呼ばれる巫女の加護の力を時が来たら得る家系で、リーズもそれに違わず巫女の力を得るために王城で巫女教育を受けながら生活をしていた。
巫女の加護の力は体が大人の準備
ができた頃に発現する。つまり初潮を迎えた頃だ。そして、その力は結婚して純潔を散らすと力が強まり定着するが、20歳までにそれをしなければ逆に消えてしまう。
そのためリーズも早めに結婚相手を決めておかなければならなかった。いつもリーズに意地悪をしてくる王太子のジェラルドを必死で避け、リーズの願い通りに兄の親友である憧れのエグモントと婚約を結ぶことが出来た。
そんな幸せの絶頂であったのに、婚約からまもなくしてエグモントは事件に巻き込まれて命を落としてしまう。悲しみのどん底の中で、リーズが願ったのはエグモントにまた会うことだった。それが巫女の加護の力を得るタイミングと重なり、リーズは現の死者(うつつのししゃ)と呼ばれる存在になったエグモントと交流することが出来るようになった。
このお話は、そんなリーズの成長譚です。
※子供の頃から成長しながら話が進みます。
※激しい描写はありませんが、それを匂わすような単語はチラホラ出てきます。(R有りはムーンライトノベルズに同時投稿しております)
※ハピエンだと思って書きましたが、読み方によってはハピエンだと思ってもらえない可能性もあります。
※人の生死の概念が若干現代とはズレている部分があるかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-25 22:00:00
226453文字
会話率:48%
勇者と聖女が真実の愛を結ばなければ、魔王を封印出来ずにこの世界が滅びる──そう女神に聞かされて、勇者であるエグモント王子との愛を育もうとしてきた公爵令嬢兼聖女のベアトリス。
だがエグモントは婚約者であるベアトリスを蔑ろにし、毎度毎度浮気を
繰り返す。
死ぬたびに女神に時間を巻き戻され、百回目の人生にして女神がひた隠しにしてきた真実を知ったベアトリスは思った。
駄女神の尻拭いなんてやってられるか!
ゆるっと設定。
短めで終わる予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-04 23:00:00
24354文字
会話率:50%
ゲーテによる戯曲『エグモント』を動機にして、ベートーヴェンが作曲した『エグモント序曲』に着想をえて書いた詩。圧政に対して立ちあがったエグモント伯の自己犠牲。その先にあったであろう獄中での伯の心情を思って作った詩です。
最終更新:2020-11-26 21:41:46
578文字
会話率:0%
乙女ゲーにあまり興味がなかった「私」は、友人に押し付けられた乙女ゲーを成り行きでプレイすることになった。ところが「私」は攻略不可キャラの魔王の腹心の部下、エグモント様に心奪われる。しかしエグモント様はゲーム内で魔王の失策に巻き込まれて不遇
の死を遂げ、「私」の想いも砕け散ったのだった。
そして事故で乙女ゲーの世界に転生した「私」こと原作でのエグモント様の死の原因、諸悪の根元のヒロイン「華川里佳」は、魔物に壊滅させられそうなゲーム世界の人間の運命など関係なく、ただただ麗しのエグモント様のためという個人的な理由で自分が魔王の座につくべく奮闘することになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-30 19:40:42
15955文字
会話率:33%