水を操る神官ミキ・ソーマは、助産の名手でもあった。
春直前のベビーラッシュで多忙な中のある日、彼女の赴任地であるフロア開拓村に二人の旅人が訪れる。分娩で手が離せないミキに代わり、旅人たちは突然の陣痛に襲われた妊婦を介抱し、前触れもなく姿
を消してしまう。
時を同じくして、村で火薬の盗難が発生。旅人に嫌疑が向く。同日に発生した崖の崩落との関連を疑ったミキは、崖の麓の禁域へと足を運ぶと、そこには村を出たはずの旅人の一人、エレクトラの姿が。
エレクトラの保護を境に、村に侵入する謎の刺客たち。神官を次々と無力化する彼らの手は、遂にエレクトラへと及ぶ――
が、エレクトラの内に宿ったものが、刺客を返り討ちにする。
その力の源は、禁域に封じられた吸血鬼。エレクトラの身体を借りて蘇ったその名は、アルフレッド・ヴァルケル。
吸血鬼討伐に乗り出すミキへ、アルフレッドがエレクトラの口を借り、衝撃的な一言を告げた。
「この女、孕んでるぞ」
胎児の命を優先するミキ。胎児を人質にし、己の完全復活を目論むアルフレッド。対立する二人は奇妙な同盟を結ぶ。やがて、エレクトラの出自の謎を追い、自らの過去と向き合うとも知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-08 19:00:00
28749文字
会話率:33%
ある日、アルキオーネ・オブシディアンは前世を思い出す。
「俺、男だったわ」
何の因果か、シスコン気味の兄がクソ野郎ばかりの乙女ゲームの世界に転生した様子。しかも、何を隠そう前世の死んだ原因はこのクソ乙女ゲームのせいだった。
どうやら
、自分が前世で推していた、主人公のライバル令嬢になってしまったらしい。
「チート能力は無理でも、せめて攻略対象にしてくれよ」と願うも、世界は無情にも回り続ける。
このまま行くと、大嫌いな男と結婚するか、死ぬかの二択しかない。どう足掻いてもバッドエンド。
「どうする、俺」と思っている間に攻略対象者たちとの接点が着々と出来始め、気づけば逆ハーレム展開に。
「あれ?ゲームよりもハードな展開になってきてるぞ?」
ハードモードからナイトメアモード突入か!?
残念系主人公による残念な誰得すぎる乙女ゲー転生小説のはじまり、はじまり。
※ブックマーク、誤字訂正報告ありがとうございます。
誤字訂正は自分でも気づいたらちまちましていきます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくおねがいします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-16 18:00:00
378614文字
会話率:24%