台湾の侯孝賢とスペインのビクトル・エリセは私にとって特別な映画監督、別格の存在です。昨年の侯孝賢がアルツハイマーを患い引退したという報道と、今年に入ってのビクトル・エリセの31年ぶりの新作長編の公開は、私にとっては一連のもののように感じら
れました。
侯孝賢には個人的な思い出もあり、何かまとまった文章を書くのは、大げさに言えば生涯の課題かもしれません。
というわけで、随分時間がかかりましたが、ビクトル・エリセの新作「瞳をとじて」公開にかこつけて、エリセ論と言うのもおこがましい雑文をものしました。「ミツバチのささやき」(1973年)と「瞳をとじて」のあれやこれや及び「エル・スール」(1983年)とその原作との関係などについて、2つの論考をnoteと小説家になろうで公開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-25 23:15:28
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