『黄金樹の瞳』。
四大国のひとつ、リューシャン帝国を打ち立てた建国の大帝、グラガレス・リューシャンは、黄金の双眼を持っていた。それはただの人間の目ではなく、千里の果ての地の出来事を見通し、人の心をガラスのごとく見通す眼だった。
この大帝
の持つ瞳のことを人々は、伝説に語られる知恵の実を実らせる木の名をとって、『黄金樹の瞳』と呼んだ。
あらゆるものを見通す大帝の瞳は、多くの人々に恐怖と畏敬、憧れに尊敬。さまざまな感情を抱かせずにはおかなかった。
それから、300年もの時が過ぎ去る。
もはや、黄金樹の瞳が、ただの伝説の時代の物語として語られる時代。
突然の洪水によって、家族と住む場所を失った少年アルフォード。何もかもを一瞬で失った少年は、そこでラーベラムと名乗る女性に助けられた。流星の尾を束ねたような、神秘的な銀色の髪の女性。
彼女が申し出る契約を受けたとき、少年の瞳に、黄金の輝きが宿る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-10-07 09:29:25
43908文字
会話率:39%
契約者を得ることによって、新たな姿と人格を手に入れる精霊ラーベラム。
新たに生まれ変われば、その人格までもが変わってしまう存在。だが、生まれ変わる前の記憶は、脈々とラーベラムの中に受け継がれ続ける。
そのラーベラムには、数知れない
過去の思いが宿っている。
(『黄金樹の瞳』の番外編です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-10-05 10:13:58
756文字
会話率:21%