鮮血の赤髪に炎の宿る瞳。記憶を失った彼が憶えているのはそれだけだった--。レイは故郷を焼かれ、育ての父を殺される。ただ一人生き延びて、逃げ出した先にあったのは迷宮。そこは「喪失の迷宮」と呼ばれ、忌避された場所だった。レイはそこですべての記憶
を奪われる。迷宮から出てきた少年を拾ったのは、志も熱意も枯れた男リード。二人で旅をするうちに芽生えたのは、親子のような絆だった。しかし、その絆は一人の黒衣の男によって無情にも断ち切られることになる。再び家族を失った少年は復讐を決意した。――――地の果てまで追いすがり、追い詰め、この世で一番残酷な方法で殺してやるために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-19 17:00:00
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会話率:20%