江戸期、紅花の商いで大儲けした、実在の紅花商人の豪快な逸話を元にした物語である。
出羽尾花沢で「島田屋」の看板を掲げて紅花商をしている鈴木七右衛門は、地元で紅花を仕入れて江戸や京で売り利益を得ていた。七右衛門には心を寄せる女がいた。吉
原の遊女で、高尾太夫を襲名したたかである。
花を仕入れて江戸に来た七右衛門は、競を行ったが問屋は一人も来なかった。
七右衛門が吉原で遊ぶことを快く思わない問屋達が嫌がらせをして、示し合わせて行かなかったのだ。
事情を知った七右衛門は怒り、持って来た紅花を品川の海岸で燃やすと宣言する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-26 12:22:25
24283文字
会話率:52%
「きりりしゃん」とは……
引き締まったさま。きちんとしたさま。きちっと整ったさまの女(ひと)を言う。
花風は、この頃、吉原の「呼び出し」として有名な遊女。
呼び出しは、江戸初期の高尾太夫や吉野太夫などと同じく 、江戸後期の吉原では
、最高の位である花魁である。
彼女には、年季明けを前に、ある密かな、小さな願いがあった。
だが、江戸時代の世の中では、その願いは有名な花魁だからこそ、大変な困難がともなっている。
ところが、ある男との出会いから、彼女の目の前に大きな道筋が光ったのだ。
そして、それは意外な方向に、大きく展開していく。
そんな中、果たして彼女の小さな野望と結末は……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-28 14:00:00
43931文字
会話率:43%
吉原で花魁として生きる女・高尾太夫。もうすぐ年季明けという彼女の下にある日一人の「客」がやってくる。それは老若男女なんだっているこの吉原に唯一いないはずの存在――良家の子女だったのだ!彼女、ユキは真っ赤な顔で言う。
「高尾太夫、私の妻にな
ってくれませんか!」
果たして二人は結ばれるのか!?江戸時代を舞台としたお嬢様×遊女の長編ガールズラブ小説!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-01 18:53:44
1714文字
会話率:49%