青年エリオット・マルティは憂鬱な気分で、自分の気持ちに反して澄みわたった青空を見上げていた。自らの不運を呪いたい心地になりながらも、それでも務めに邁進するのは、惰性か矜持か。
エリオットはまだ知らない──彼の退屈で憂鬱な日々が、ある日突
然一変することを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-19 03:23:47
4461文字
会話率:32%
空から降ってくる神様からの贈り物を、この世界では「天降り」と言う。
十年前、天降り人としてこの世界に降ってきたセトは薬師として生活し、保護してくれた養父の代わりに戦争へと赴き、治療兵として戦場にいた。
その戦場で敵国の騎士団長が捕虜として
捕まり、セトが治療を引き受ける。敵も味方も関係なく、命を助けたいセト。捕虜となった騎士団長ディオニージを治療しようとした時、敵国の奇襲にあい、ディオニージ救出のどさくさで今度は自分が攫われてしまう。
攫われていった先で、セトの境遇を又聞きしたディオニージは何やら勘違いしたようで。
「俺がお前の父になってやろう!」
「養父が心配してるんで、帰してください」
災難続きの異世界生活。
それでもセトは、新しい家族を築きあげていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 19:00:00
139927文字
会話率:41%