六歳までの記憶がない、遊牧の美しい少女ノエイルは、旅人の青年から驚くべき事実を告げられる。ノエイルは、砂漠の都市国家で信仰される水の女神の一柱なのだ、と。
自分を守る供人として遣わされた青年に、ノエイルは本当の生まれ故郷目指して旅に出るこ
とを要請される。
全ては、雨が降らなくなった砂漠の国を救うために。姉である水の女神に、ノエイルが助けを求めることができなければ、国は滅ぶ。
青年にほのかな想いを抱き始めたノエイルは、彼のためにも旅立つ決意をする。
襲い来る追っ手。禁じられた女神と人間の恋。
困難に遭いながらも惹かれ合う二人は、旅先で絆を深めながら、水の女神が住まうという湖へと向かう。
※『水の女神と水の供人』から改題しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-06 19:00:00
155743文字
会話率:31%