舞台はダンジョン……迷宮が日常に存在する現代日本。
17才の高校生・吉常天麻《よしつね てんま》は、大学進学を選ばず、危険と隣り合わせの迷宮探索者として生きることを選ぶ。
冷めた瞳の裏には、母親への激しい憎悪と、母親を肯定する社会のルールへ
の反発が渦巻いていた。血の繋がらない戸籍上の父親からの養育費を使い込む母親を心底憎み、軽蔑しながら、吉常は剣を手に迷宮の闇へと飛び込む――そこには学歴も常識も通用しない、己の実力だけがものを言う世界が待っている。
そんな彼の日常に、突如現れたのは転校生の霧生夏海《きりゅう なつみ》。
おさげと眼鏡の愛らしい外見とは裏腹に、彼女はダンジョン探索に異様な興味を燃やす謎めいた少女だ。吉常の日常にグイグイ踏み込んでくる夏海に、最初は苛立ち混じりの戸惑いを感じる彼だったが、彼女の純粋な好奇心に彼もどこか興味を持っていた。
彼の運命が動き出すのは、迷宮での出会い。
ゴブリンの群れに襲われる夏海を、吉常は咄嗟に救う。
だが、なぜ彼女がそんな危険な場所に? 夏海の笑顔の裏に隠された秘密とは? そして、吉常が選んだ“自分の道”は、本当に彼を自由にするのか?
危険と謎が交錯する迷宮で、少年の反骨心と少女の情熱が火花を散らす!
※毎日深夜1時に1話ずつ更新していきます。
※本作、カクヨムでも連載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 01:00:00
134907文字
会話率:18%
レイナはミルガンテ国の大聖教大聖殿に所属する聖女候補だ。
この世界の人間はすべからく聖力と呼ばれる力を有する。
聖力は魂を司る力だ。
ただ、ほとんどの者は聖力を自由に行使できるほどの容量を持たない。
一定以上の聖力を行使出来ると判明した者は
神官となる。
その中でも桁外れの容量と力の発動を可能とする者は聖人または聖女と呼ばれ、大聖教の中枢である大聖殿で養育される。
同じように、全国から集められた聖力持ちの者は大聖殿で教育され、神官見習いとなって各地の聖殿に配置されるのだが。
神官候補たちが修行を終え、神官見習いとなったお祝いのパーティでそれは起こった。
一人の神官見習いのとんでもない行為に巻き込まれたレイナの運命はいかに?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 00:00:00
361933文字
会話率:29%
側寫術(プロファイリング)を駆使した、継母後宮ミステリー。母である皇后を喪った4歳の蒼海(ツァンハイ)皇女。未来視の異能を持つ皇女は後宮で気味悪がられ、養育者は見つからない。妃嬪の一人である玲華(リンホア)は皇女の継母となることを誓う、皇女
を立派な公主として育てるために。しかし隣国の王太子である玲華の兄が、不穏な動きをする。そんな折、玲華の元にやって来たのは侍女に扮した麗しの青年、凌星(リンシー)だった。凌星は皇子であり、未来を語る蒼海の監視と玲華の兄の様子を探るために、後宮に派遣された。玲華は凌星と共に、兄の陰謀を阻止すべく事件を解決する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 11:46:18
171433文字
会話率:32%
今上帝の叔父にあたる時嵩は時折皇族に生まれると言う碧眼の持ち主。それは高い霊力を持つことを示していた。
先代の崩御に伴い伊勢の斎宮を退下した那子は本物の斎宮と呼ばれる力を持っていた。
二人はかつて同じ女性に養育された昔馴染み。養育者の女性は
時嵩と同じ碧眼の持ち主で、時の帝の代わりに呪術を受ける形代だった。二人よりもよほど強い霊力の持ち主であった彼女を死なせたのはだれか。
なんちゃって平安時代で、相変わらずのご都合主義です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 07:00:00
97974文字
会話率:56%
ルーター伯爵家の三姉妹の長女、アネモネは両親のせいで傾いた伯爵領の復興のために頑張っていた。二女のテレーズの失態と両親の養育義務違反のせいで、降爵の危機を迎えたルーター伯爵家。準備が万全でない中、王位争奪戦『バタイフォレクオン』が始まる。知
力を競うこの争いの中で、アネモネは何を得るのか。アネモネの婚約者エドガルの提案、バタイフォレクオンの秘密、そして、ルーター伯爵家の三姉妹が辿り着く未来とは。
*三女バネッサ視点の短編「お誘いを断ったら国が滅びました」の転移魔法を発動した直後から国が滅んだその後のお話。
*いただいた感想がきっかけで生まれたお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 12:07:06
16609文字
会話率:50%
ニーナ・パルニアは生まれる前から母親に嫌われていた。生まれた後は養育放棄をされ、謎の光に護られて成長していく。四匹の龍が加護という名目で監視するユーエラニア王国。国王のセルジュ・トリニアは、秘密裏に古龍、白虹の愛し子を探していた。眠りから覚
めた白虹の過去を知ったニーナは、どのような未来に辿り着くのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-18 00:51:18
52727文字
会話率:60%
罠に落ちたカンテラ。じろさん一人で「養育魔」と...
最終更新:2025-05-08 11:23:10
1721文字
会話率:10%
西暦2199年。
先の大戦を機に、科学技術の発展は統一政府により厳しく制限されていた。民間向けには空飛ぶ車もホログラム通信機も実用化されていない、21世紀中期とあまり変わらない世界。
そんな世界に生きる、高校入学目前のはやと。彼に血の繋
がった家族はなく、「親に恩義がある」という理由だけで彼を7年間養育したよしふみが同居している。家族を失ったトラウマから逃れられず、はやとは鬱屈した日々を送っていた。
そんなある日、8年前に行方不明になった双子の妹「かなめ」をよしふみが探し出し、連れ帰ってくる。
はやとは失われた8年間を埋めるべくかなめの世話を焼く。日本語がたどたどしく、笑顔を見せないかなめにはやとは戸惑い、胸のざわつきを覚えるが、「話してもらえるまでは」と一切の疑問を胸にし舞い込む。
何も言わないよしふみとかなめ、かなめと「旧知の仲」として纏わりついてくる生徒会副会長、日常に感じ始める奇妙な違和感。
自分だけが知らない何かがある、けれどそれを知るべきなのかどうかも分からない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-03 02:36:59
49470文字
会話率:22%
ハルメンサーラ伯爵令嬢のクリスタは、婚約をしていたマティアスと急遽結婚することになった。
なぜかといえば、伯爵家はひどい経済難を抱えており、八歳の子供であるクリスタの事もいよいよ養育できなくなったからである。
上の姉も少し前に同
じ年の婚約者と別れて、すぐに結婚できる父と同じぐらいの年齢の男の元へと連れていかれた。
「結婚したからにはすべてを旦那様にお任せして、妻の役目を果たし堪えなければなりません」母はクリスタにそう言いつける。
元気に返事をするけれど、幼いクリスタには具体的に何をされるかということはわからない。
しかし”妻の役目を果たせ”とその言葉はクリスタの中にしかと刻まれたのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-03 20:13:42
12914文字
会話率:33%
物心つく前から竜に育てられており、自分も竜だと思い込んでいたアメリア。しかし六歳の時に竜の王城に半ば騙し討ちに連れ去られた結果、自分が竜ではなく人間だと知らされ、自らの寿命が養母よりかなり早く尽きてしまう事実に気がつく。このまま竜の国で生
活すると、自分が早死にすることで大好きな養母を悲しませてしまうと思い立った彼女は立派な竜になる事を諦め、将来は立派な人間になって断崖絶壁で遮断されている人間の国で生活することを宣言。周囲の竜達は彼女の決意と可愛らしさにほだされて、こぞって自立に向けた養育をするようになる。
年月が経過し、周囲の竜達からお墨付きをもらった彼女は、お目付け役の義兄が同行するのを条件に、竜国側から断崖絶壁を挟んで一番近い国での生活を開始する。しかしそこには大きな落とし穴が。
予想以上に人間国側より竜国側での医療知識や技術が進んでおり、アメリアの薬剤精製技術や使用方法、治療法の選択が未知のものであったため、実際に治療を施された者から話が広まって大評判に。その結果、同業の薬師には嫌がらせを受け、難しい治療は医師、軽症などは薬師とのすみ分けができていた人間社会の職域を侵すと医師に敵視され、トラブル続出。それらをなんとか回避していたものの、評判を聞きつけた王太子から国王の病を治すよう依頼されて半ば強引に王城に拉致された結果、王宮侍医を抱き込んだ国王暗殺未遂事件に巻き込まれてしまうのだった。
「カクヨム」からの転載作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-18 21:15:25
146777文字
会話率:71%
嵐の夜、魔術師ラディは精霊王から「我が花嫁を助けてほしい」と依頼される。
花嫁とは大いなる力を宿し、代々生まれてくる赤ん坊だ。
この力が目的の魔物や人間から、精霊王が護り育て、今まで婚姻を繰り返してきた。
しかしある事情から、『今回助ける
花嫁、つまり赤ん坊は、ラディが20年間、娘として養育し、人として一人前になってから、精霊王の花嫁になるかならないか、娘自身が選ぶ』と“約束”を交わす。
それから、4年後——
ラディ親子は、王都の外れで、魔法薬局を経営していた。
ミーナと名付けられた娘は、大いなる力を封印され、自分の秘密もまだ知らず、すくすく育っている。
今は魔術師に憧れているが、精霊王も諦めてはいない。
穏やかに暮らしつつ、さまざまなことに巻き込まれるラディとミーナ。
花嫁か否か、選択する運命の日を無事に迎えられるのか。
〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜*〜〜〜
ゆるふわ設定、R15は保険です。矛盾はお見逃しを。誤字報告、感謝です。参考にさせていただきます。
ご訪問、ありがとうございます。
ファンタジー(?)とコメディに挑戦してみたいと書き出した今作です。お気軽にどうぞ。
ブックマーク、★評価、いいね、感想など、とても励みになります。
よかったらお願いします(*´人`*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 19:03:18
126297文字
会話率:38%
七歳のアキラは育ての父に一升瓶で頭を殴られた。
アキラは幼く、弱かった。
実の父は母と離婚し、アキラは母に引き取られた。
だが、新しい父親は離婚の際の慰謝料とアキラの養育費が目的のクズ男だった。
母と共に毎日暴力を振るわれたアキラは、つい
に死に至る。
だが次の瞬間、彼は息を吹き返した。
そのときすでに彼は七歳の弱い子供ではなくなっていた。
――『勇者にして魔王』、『千人殺し』。
異世界に転生し、傭兵として数多の戦場を生き抜いた彼は、
そのとき得た能力と精神をそのままに、再び日本に戻ってきた。
そんな彼のモットーは『やられたらやり返しすぎる』。
自分をナメた相手には、手段を問わず徹底的にわからせる。
元傭兵アキラの明るく楽しく笑える(自分だけ)復讐劇が幕を開ける――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-20 00:56:29
2802869文字
会話率:40%
七歳のアキラは育ての父に一升瓶で頭を殴られた。
アキラは幼く、弱かった。
実の父は母と離婚し、アキラは母に引き取られた。
だが、新しい父親は離婚の際の慰謝料とアキラの養育費が目的のクズ男だった。
母と共に毎日暴力を振るわれたアキラは、つい
に死に至る。
だが次の瞬間、彼は息を吹き返した。
そのときすでに彼は七歳の弱い子供ではなくなっていた。
――『勇者にして魔王』、『千人殺し』。
異世界に転生し、傭兵として数多の戦場を生き抜いた彼は、
そのとき得た能力と精神をそのままに、再び日本に戻ってきた。
そんな彼のモットーは『やられたらやり返しすぎる』。
自分をナメた相手には、手段を問わず徹底的にわからせる。
元傭兵アキラの明るく楽しく笑える(自分だけ)復讐劇が幕を開ける――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-05 20:45:05
4868文字
会話率:27%
レスター・ナイルは平民の出でありながら、まるで王族のような金髪と青い瞳の美形で生まれたために幼い時からストーカーに狙われた。
しかも両親までが彼の美貌を貴族に見せびらかして養育費をせびり、裕福な生活をしていた。
13歳になったレスターは両
親から逃れる様に白魔法大学寮に入ったものの、そこでも貴族のおぼっちゃんたちに目を付けられ、いじめに遭うがレスターにはとある目的があった。
それは「毎年1回生の寮生が行方不明になる」という事件の真相を探ることだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-16 08:23:12
12428文字
会話率:41%
登場人物
含湊守《ふくみすめらじゅ》/|愛目丸《あいめざめまる》
琉球王国宮古島で波留教の教主、|鳴一本尊《なりはじめのもとみこと》の元、修行している。|銀杏儀《いちょうぎ》の|刺想槍《さしおもいのやり》を持ち、|鳴獣《めいじゅう》の|無
四像《むよんぞう》に乗る。荒れ果てた邪馬台国に叛旗を翻し、西の域に|集友《しゅてい》を立てる。
|由未猫守《ゆいねこじゅ》
波留教の大教主、|含上辺老《ふくみがみべのろう》より、|呼本玉《よびもとのたま》と|白湖猫《びゃっこねこ》を授かった神の一人。三晴天の行う世界観の再構成に異議を唱え、事あるごとに愛目丸の邪魔をする。
|銖鼎天皇《しゅていすめら》/|馳《はせる》
邪馬台国、最後の天皇。皇太子の頃は、|手提馳《しゅていはせる》と言った。傾城の美貌を持つ|芽嬬《めじゅ》を娶って以来、錯乱し、国を荒れ果てさせた。
|荒和《あらなご》
邪馬台国の|含師《ふくみじ》。銖鼎天皇の養育係。
|神世《かみよ》の|破面教《はじきょう》の富山山脈で神術の修行をしていたが神になりきれず|人世《ひとよ》に降り、暮らしている。
芽嬬
銖鼎天皇が伊邪那美宮で破廉恥な歌を歌ったことで伊邪那美が激怒し、九百年の狐の魂を送った。その狐が乗り移った、今の東京辺り出身の女。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-11 20:09:25
13499文字
会話率:46%
帝都を騒がす神出鬼没の義賊・怪盗ジェスター。
彼が持つもうひとつの顔こそ、私立探偵の橋本雅文である。
あるとき、帝都で発生した宝石商襲撃事件の犯人としてジェスターの名が挙がっているという話を聞いた雅文は、襲撃された宝石商・宮園家の生き残り
である美月の護衛として、彼女が世話になっている小野寺家に潜り込む。〈偽ジェスター〉が彼女にさらなる危害を加えることを危惧する雅文だったが、小野寺家に隠されていたのは彼の懸念を上回るおぞましい秘密だった……。
【登場人物】
橋本雅文/怪盗ジェスター・・・探偵と怪盗の顔を使い分け、理不尽な境遇に陥れられた人々を救い出すことを信条としている青年。義賊として広く知られており、司法の光が届かない難解な事情を抱えた人々からの依頼を請け負うことが多い。自分の名を騙って宮園家の当主夫妻を殺害した〈偽ジェスター〉を追うため、宮園美月の護衛となる。
宮園美月・・・・・宝石商・宮園家の令嬢。ある晩突如両親を〈ジェスター〉に殺害されてしまい、家を継ぐには若すぎたため、ひとまず遠縁の小野寺家に引き取られる。読書家で、自分でも探偵小説を書いている。以前から義賊のジェスターに憧れを抱いていたのだが……。
小野寺誠三・・・・小野寺家の当主。画商、画家。両親を失った美月を保護し、養父として養育する。不眠に悩まされているらしい。
小野寺加代・・・・誠三の妻。引き取られてきた美月に対して小野寺家で唯一厳しくあたり、家事を言いつけたり外出を管理したりする厳格な人。
松田晴海・・・・・小野寺家に雇われたばかりの使用人。美月に襲撃事件のことを根掘り葉掘り聞いてしまったため、彼女から敬遠されている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 10:33:18
81529文字
会話率:48%
ドロシー?と西の悪い魔女?がお嫁に、新婚はお金が無い、探偵の依頼も無い
本作品はカクヨムにも重複投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887207595
木下 優、大学3年、二十
歳、大学入学と同時に探偵業を始めた。
けど、下請けは厳しい、依頼が無い、お金が無い、ひもじいぃー。
そんな日々の夕暮れ時、公園の黄色い遊歩道を散歩していると、有名な映画で歌われた曲のハミングが聞こえてきた。
声の主は前を歩く女の子、なんとっ、よろけてこけた。
空腹で動けない彼女、飴で助けたのだが、のっぺらぼーだった。
そして自己紹介は『私、ドロシー?』、と疑問形。
さらにドロシー?を追って来たのは、西の悪い魔女?
二人もお嫁さんが来た、探偵依頼が無いと、ご飯が食べられない。
赤ちゃんの養育費にも不安が。
※この物語は全てフィクションです。似通ったところがあっても、異なる国、異なる世界、異なるルールの中でのお話しと認識頂き、私達の世界と混同なさらない様にお願い申し上げます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-22 19:42:56
118710文字
会話率:67%
独立国家であるスペースコロニー「|天地《アマチ》」
その国民は、配偶子(精子/卵子)の供出後に不妊手術を受けることが義務付けられている。つまり天地国民には妊娠(する/させる)能力が無い。
一方、子供が生まれ、成長し、独り立ちするまでの全ては
国家が担う。
全てとはすなわち、体外受精、人工子宮への着床、胎児の成長、出生、その後成人までの保育・養育・教育。
その過程に遺伝子的な親は一切関わらない。
関わらないどころか、子の性別さえも知らされないという。
妊娠・出産 そして家族から切り離された人々の日常を描きます。
─────
【注記】
※飲酒、喫煙シーンあります
※飲食シーン多めです
※性をテーマの一つとして扱っていますが、行為の描写はありません
※百合要素も若干折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 16:32:55
26488文字
会話率:35%
今より少し未来の時代、二十二世紀初頭に生まれた男児、リュウト。養育係官である〈オジイチャマ〉から学びつつ、身辺の出来事を語る。
リュウトが暮らす自治区がかつて属した国は、甚大な異変に曝されて壊滅した。富裕層や旧政府の要人たちは国外に脱
出したきり戻らない。
高性能の乗り物を持たず、落ち着き先もない人々は、どこへも行けない。逃れられない。その地に留まり、ひたすら生き延びる算段を試みる。人々は独自のルールとシステムを構築し、行政府の機能を取り戻してゆく。
〈居残り組社会〉の歯車は、ようやく潤滑に回り始めた。留まろうと覚悟を決めた人々から数えて三世代目に生まれたリュウトは、十歳になる直前にこの社会の歪さを知る。自治区では二世代目から女児の出生数が減り続け、原因は不明のまま応急の対策を模索中だった。
凍結卵子から生まれたリュウトは、母親を知らない。それどころか、本物の女性に会ったこともない。それなのに、〈母親的行動〉を期待されていた。しかしそれは〈オトコだらけ社会〉を維持するための〈ツナギ対策〉にすぎない。リュウトは決断する。伝説の人、マンモス谷のモスくんを探すため、あてもない旅に出る。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-22 18:38:56
18138文字
会話率:31%
〝テーマパーク〟と銘打って造られた花街、吉原。
デジタル機器の持ち込み禁止、服装規定は和服のみ。一方通行でデジタル化が進む世の中で、非日常に浸ることが出来る夢の街。
唯一の出入り口である大門以外を高い塀に囲まれ、美しい着物を纏った女
達と、酒と料理を楽しむ為にやってきた人々は恍惚として造られた花街の世界観に浸る。
そんな華やかな吉原には〝裏側〟がある。白昼堂々行われる人身売買。その女たちに客を取らせる薄汚い世界が、テーマパーク吉原の本当の姿だ。
自らを吉原に売り、その金を育ての親にこれまでの養育費と手切れ金として決別した明依はやがて、心から信頼できる人達と出会う。仕事に不満はあれど、幸せ者だと思っていた。ささやかな日常が続く事を疑いもせず、ましてや、何もかもを失う事など、知りもしないで。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 15:12:57
897876文字
会話率:41%
マエザワ・ユウゴは先月から新しい職場で部長会のための資料作成の仕事を始めている。
今度の職場ではユウゴは一回りも年下の正社員ヤマグチに馬鹿にされていた。ユウゴは45歳になっていた。
前妻と別れて5年、アキコと再婚して2年が経っていた。
ユ
ウゴは新卒で入った会社を4年で辞め、それからずっと派遣社員として働いていた。
アキコと2人で働いてようやく生活が成り立つ、今の生活を続けるので精一杯だった。
養育費を支払い続けているのも重しとなっている。
アキコは別の派遣会社から来ていた派遣社員だ。
ユウゴと同じように正社員を辞めていたので価値観が合った。
これからの人生に安心と安定といったものがないかわりに希望を語った。
子供をもうけることはおろか、家を買うなど到底考えられそうになかった。
アキコが嬉しそうに人生の計画をノートに書き出すのがユウゴにはうっとおしかった。
まるで、自分には到底できもしない未来を要求されているようで息が詰まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 12:43:33
37208文字
会話率:8%
コニーはたった一人の身寄りだった母を病気で失った。今際の際に母は「あなたの父親は大魔法使いフィリップなの」という言葉を残していた。コニーは一度も会ったことのない父親から慰謝料と養育費をぶんどって母の墓前に供えるために、辺境に住む魔法使いフィ
リップの元を訪ねる。
ところがフィリップは予想していた人物と全く違っていて……。魔法使いの家に居候となったコニーの普通ではない日常を描いたほのぼのした作品です。同人誌に初出のものですが改稿して掲載しています。カクヨムにも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-20 18:00:00
35922文字
会話率:42%