会社をリタイアし、実家近くに、家を新築し、妻と二人暮らしをのんびり
楽しんでいる佐藤は思いがけない旧友の来訪を受ける。高校以来の親友の
長田が突然、訪れてきたのだ。突然の来訪に驚いた佐藤であるが、佐藤と
近況を話す内に、かつて、若者だった頃
の青春時代の思い出が脳裏に蘇っ
てきた。今は、子供のことで悩む還暦過ぎの男たち。田舎の単調な暮らし
に埋没していた佐藤の心に波風を立てて、長田は帰っていった。掌編とも
言うべき短編の中に、初老の男たちの悲哀を描いた物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-19 20:00:00
9732文字
会話率:43%