1829年、阮朝大南帝国(ベトナム)明命期。南圻(南部ベトナム)のあるクレティアンテ(キリスト教徒の共同体)にて、ある事件が持ち上がった。
最終更新:2023-10-14 20:16:28
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会話率:56%
1830年コーチシナ代牧区にて。パリ外国宣教会のカテキスタである阮訓は、かつて阮朝大南国の運命を大きく変えた男__アドラン司教ピエール・ジョセフ・ジョルジュ・ピニョー・ドゥ・ベーヌの隠し子であった。音楽を愛し、ひっそりと平和に生きることを望
む彼は、黎文懐が起こした明命期最大規模の反乱に、意志に反して巻き込まれてしまう。彼を待ち受ける運命とは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-01 23:14:41
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会話率:53%
18世紀末ベトナム。当時はふたつの国に分かれていてがあり、南側に広南国という国があり、グエン(阮)という一族が支配していた。1762年当時の王の孫としてグエン・フック・アインが誕生。だが彼が3歳のとき、祖父の王が死に次期王になるはずの父は、
奸臣により失脚し殺害された。やがて西山(タイソン)という地域にいた3兄弟を指導者とする農民の反乱によって国は滅ぼされ、アインを除く王族は全員殺害。アインに変わり西山朝が誕生した。国を率いる3兄弟の1人にグエン・ヴァン・フエという勇猛な武将がいて、広南国だけでなく北にあった鄭(テイ)一族が支配する後黎(レ)朝も滅ぼし、一時的にベトナムを統一、その北にあった清国の攻撃も守り、生き残ったアインがタイの軍隊を借りて反撃するのも退ける。そして皇帝となったフエが無くなった後、フランスの力を借りたアインが逆襲ついに西山朝を滅ぼし、1802年から1945年まで続く阮朝が誕生した。
ベトナムで最も多い苗字「グエン」を名乗る、立場の全く違うふたりのグエンを追いかける時代小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-05 01:07:41
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会話率:40%