人の死に際に人は何を考え、遺される者に託すのでしょうか?
遣る瀬無い後悔を抱えた老人と家族以外には打ち明けられない秘密を抱えた孫、友人に言ってしまったことを謝れないまま病室で死にゆく患者と彼氏と喧嘩をしたまま一週間口を利いていない看護師、
等々···········
これは人の死に際、つまり臨終に焦点を当てた物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-24 18:21:07
5388文字
会話率:33%
クリスマス。
それは聖夜という言葉ほど良いものではない、と思う。
一ヶ月前だと言うのに、クリボッチが確定してしまった僕は、遣る瀬無い気持ちで一杯になり、思い切って出掛けた。
ただ、出先で会ったのは、クラスを牛耳るメンバーの一人の女子。
そん
な彼女から何とか離れた後、ふと思い出したのは、あの頃の約束。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-08 11:21:53
9451文字
会話率:47%
僕の名前は茂部影。年齢は四十五歳。独身。彼女なし。結婚歴なし。車なし。地位なし。名誉なし。実家暮らし。年収二百万円以下。ないないづくしの人間でいわゆる社会の底辺だ。
僕は学生時代に内定を貰えず、仕方なく非正規社員…いわゆるアルバイトにな
った。そこの会社で数年間勤めたあと僕は職を辞め、いくつか、三社ぐらいだったかな?を転々とし、今の倉庫内作業に就いたのは十数年前だ。僕はアルバイトだから気楽に働けている。職場はとても居心地がよく、働く環境も一日五時間だ。
でも、そんなとき母さんが倒れてそのまま逝ってしまった。僕の実家は元々公営住宅にあり、母亡き今、配偶者もいなくて六十五歳以下の僕は公営住宅を追い出されることになったんだ。
両親の遺してくれた遺産はあった。でもそのお金は僕が働いて貯めたものじゃない。だから僕は相続放棄した。僕はお兄ちゃんだから、家庭を持っている弟と妹に全部その遺産をあげたんだ。
このときの僕は知る由もなかったんだ。中年アルバイトの底辺の僕が独りこの社会で生きていくという難しさを。
僕は大地の底辺から上を見上げる地虫だ。地面を這い回る地虫だ。そしてきっちりとスーツを着こなした人達が僕の遥か上空を優雅に翔んでいく。彼ら、彼女らは綺麗な黄金虫だ。彼ら、彼女らの翅はキラキラと陽の光を反射する。煌びやかに輝く黄金虫達が何匹も僕の遥か空を翔んでいく。きっと僕みたいな地虫達なんか視えていない―――。だけど、だからこそ僕は地を這ってでも生きてやる。独りで生きて生き抜いて独りで散っていく。僕も最期には空を征く綺麗な黄金虫になれることを夢見て・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-29 17:25:07
30742文字
会話率:51%
世界はそう甘くない
地獄の泥濘を歩んできた者が体験した
不愉快で遣る瀬無い物語たち
最終更新:2016-09-05 21:25:07
17604文字
会話率:38%
「つまり、わたしは約ニ年間に渡ってあなたを傷つけたのですね?」 白い壁に囲まれた、日当たりの良い部屋で交わされる問答。それは除々に被害者と加害者という関係性を否定したひとつの答えにたどり着く。そして明らかになる真実とは――。
最終更新:2012-06-07 06:01:28
7039文字
会話率:60%
とてもとても、それはとてもこうふくな、はかなくもこいこがれるような、いいゆめでした……
最終更新:2010-03-09 12:19:21
6892文字
会話率:41%