召喚を受け、異世界に降り立った者がいた。
赤く大きな身体に二本の角を持つ異形の存在――それは何と、日本の鬼・悪鬼羅刹であった。
鬼の主人となるのは、ティナと名乗る騎士の女。
ここでは召喚された者を戦わせる催しが開かれ、彼女はこの選手に憧れ
ていた。
召喚した彼らを闘志と呼び、この世界で“タブレット”と呼ぶ端末に配されるのだが、羅刹はティナの飽き性に耐えかね、これの壁をぶち破って外に出てしまったのである。
――悪鬼として召されたからには、その本分を発揮せねばなあ
その言葉の通り――。
大衆の面前で対戦相手の女を犯したことで、ティナは大会から出禁を、家から絶縁を、挙句には経営難に苦しむ娼館に放り込まれ……人生のどん底に落ちてしまう。
果ては修道院のシスターまで娼婦へと堕とす始末。
やりたい放題の鬼の目的とは?
どん底から這い上がるティナと共に、今日も異世界の地で高笑いする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-02 11:02:20
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会話率:40%