帝王でありお嬢様な新垣唯衣《あらがきゆい》はお嬢様的な事情から自分をかなり見失い、ぼっち街道という覇道を歩いていた。
高校入学試験、面接日。
新垣唯衣は義務教育を終了した後、モナコでF1観戦しヒャッハァするという予定がある。
そ
のため、入試テストは全問不回答、面接は悪質なお嬢様アピールで自分勝手に終了した。
見事に社会不適合者と認定され朝日ケ丘大学高等部に合格。
どS教育係に無理矢理入学申請書を書かされ、ぼっちになりたいお嬢様として向かった朝日ケ丘大学高等部、入学式。
そこで出会ったのは留年生、蓮野花道《はすのはなみち》。
彼の暑苦しい言葉は新垣唯衣を嫌悪させ焦燥させた。
お嬢様の世界で生きる新垣唯衣には偽善者の発言にしか聞こえなかったのだ。
しかし、新垣唯衣は知らない。
蓮野花道との出会いは、世界2位の暗殺者【黒血を継ぐ魔女】から抗い続ける蓮野花道が、留年を続ける事で作り上げた必然だと。
蓮野花道の予定外だったのは新垣唯衣が誰かさんに似て馬鹿すぎた事だけ。
だが、蓮野花道に反抗する新垣唯衣の姿は、本来あるべき新垣唯衣という女の子の姿なのかもしれない。
そんなある日——
担任教師ひよこちゃんは道徳の授業で蓮野花道の過去を語った。
そして、黒板テレビに映し出されたのは蓮野花道が【黒血を継ぐ魔女】と激闘する姿だった。
負けない。蓮野花道は負けない。
新垣唯衣の思いとは別に目に入るのは悲惨な現実。
蓮野花道の過去を知り、新垣唯衣は何を思い、騎士でありドリルってる八王子沙織《はちおうじさおり》と貧乏であり女暗殺者の慰み者だったアサシン一条幸太郎《いちじょうこうたろう》と【黒血を継ぐ魔女】に挑むのか……。
この物語は、帝王でありお嬢様な新垣唯衣が、遅れて降臨した厨二病で神格化し、自己中馬鹿全開に世界2位の暗殺者【黒血を継ぐ魔女】に喧嘩を売る物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-28 13:56:43
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会話率:35%