人族と魔族とが、相争う世界があった。質で勝る魔王の軍勢はしかし、圧倒的な数の優位のある人族に、次第に追い詰められてゆく。ついには魔界最大の穀倉地帯を陥とされ、僅かに残った部下たちとともに魔王は兵糧攻めを受ける。進退に窮する魔王は、最後の手段
、禁断の秘術に手を出した。異世界の魂を召喚し、妖精に転生をさせて農園を経営させる、というものである。魔王すら知らぬ世界からの召喚に、応えたのは一人の少女の妖精であった。
この物語は、そんな妖精が、魔王の期待に斜め上で応えてゆく、その様を記したものである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-07 11:44:28
12123文字
会話率:61%