母親が代々仕えて来た主君を討った貴族諸侯の家に生まれて、新たに恭順した王国の建国以来の名家の分家の当主の婚約者候補の一人に選ばれた少女です。
最終更新:2022-12-26 15:47:33
3765文字
会話率:60%
その者は、己の前世の記憶を持っていた。
王位継承権を巡る政争にて、側室の子であるからと真っ先に貴族諸侯から見限られた第三王子。
その護衛役として役目を全うした女騎士としての記憶を所持したまま転生を果たした者が、いた。
そんな彼女が転生し
たのは生前と同じ世界。
それも、己が死んだその直後に赤ん坊として再び生を受けていた。今度は、伯爵令嬢————フローラ・ウェイベイアとして。
17を迎えた誕生日。
生家から半ば強制的に国王陛下の甥にあたる公爵殿の花嫁選びの為に開催されるパーティーに参加しろと言いつけられ王宮に向かう事になってしまったフローラ。
今生は平凡に生きるんだ、などと考える彼女であったが、王城に向かったその瞬間、平凡に生きられたであろう未来は見事に歪んでしまう。
何がどうあってか、知らないうちに国王陛下まで上り詰めていた元護衛対象による執着心によって。
書籍化&コミカライズ企画進行中!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-08 20:55:54
272119文字
会話率:31%
〝聖女〟————かつてそう呼ばれた女傑がいた。
しかし、彼女は〝聖女〟として貴族諸侯に散々に利用された挙句、非業の死を遂げてしまう。そんな彼女はひょんな事から転生し、クラリス・フローレスとして生を受けた。
二度目の人生は平凡に生きよう。
散々に利用され、非業の死を遂げた彼女だからこそ、その考えを念頭に生きていこうと試みる。だが、十七歳を迎えたある日、突如として発生した〝スタンピード〟によって、その日常は崩壊してしまう事になる————と思われたが、意外な事にそうはならなかった。
「————貴女に、あの時の恩を返したい」
理由は、一人の王子がクラリスの下に駆け付けた為。彼の正体は、シュルト・フォン・アドラー。彼は隣国の王子であり、かつてクラリスが唯一、〝聖女〟と呼ばれていた頃の力を用いて己の信念を曲げてまで、背に腹は変えられないと助けた人物であった。
これは義理堅いお人好しの王子と、かつて〝聖女〟として生きた公爵令嬢の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-17 22:46:22
12675文字
会話率:27%