小林茂はもてなく、むさい男色に染まった中学時代、ことごとく「カップル」という生物に関して疑問を抱いてきた。
なぜ恋愛感情を持つのか、人間の内なる野生に私はなす術もないのか、人はなぜ「女」に媚を生むのか。
なぜ「カップル」と云われる共同体は
ああも鼻につくのだろうか。
そして長きにわたる思慮の末、小林は寝台の上で悟りともいえる答えを導き出した。
「カップルというものは恥ずべき行為だ。これからは女に惑わされないように生きよう。そして少しでも人類の天下安泰のために私が風紀を正していくのだ」
小林は高校に入学するとむさくもてない男子を説得、教唆し一大勢力を築き「カップル」との戦いに身を置いてきた。
しかし、高2の夏休み、彼は一人の美少女に出会ってしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-24 23:07:32
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