―――お前が神だと自称するなら、僕の要求はただ一つ。
ドラゴンが住まう理想郷へと生まれ変わらせてくれ!!!
ドラゴンという幻想体に人生を捧げた1人の科学者、竜永 夜澄(たつなが よすみ)
狂気じみた崇拝レベルのドラゴンに対する強い
想いが講じて、長い年月の末、ついに自らの夢を叶えるに至った。
魔法のない現実世界で、ドラゴンを生み出すという偉業を成した夜澄は、誰も知らない孤島を買い取り、そこに移住して生まれたばかりのドラゴンの幼体を育てていた。一匹、また一匹と新たなドラゴンを生み出し、いつしかその島は、龍の巣《エル・ドラド》と呼ばれるようになった。
そして、その名前は夜澄以外の人間にとっても魅惑の存在となった。
龍の巣は各国に襲撃され、夜澄はその身をもってドラゴンたちを守るため瀕死の重傷を負ってしまった。
夜澄は消えゆく意識の中、自らを慕うドラゴンたちに見守られ、静かに命を落とす。
次に目を覚ますと、目の前に自称神を名乗る怪しい人物が立っていた。
―――人の子よ。人の身でありながら、汝の成した偉業を称え、望みを一つ叶えよう。さあ、言うてみるがよい。
「僕の望み…。こういう状況は妻がよく見ていた小説の展開で見たことがある。よくある異世界転生物の定番だったな。なら、僕の望みはたった一つだ。
僕を、ドラゴンが住まう理想郷へと生まれ変わらせてくれ!!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 21:00:00
1974277文字
会話率:46%
アニメ、ゲーム大好きな姫宮さくの20歳大学生、ドハマリしている『銀の乙女』のイベントに行く際に事故で死んでしまった。
次に目が覚めた時には自分が令嬢!?
これはいわゆる転生!?ラッキー。
あれ?まって、この顔見たことがある……
これって銀の
乙女に出てくる悪役令嬢じゃん!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 11:29:28
748686文字
会話率:49%
俺は大阪府警察本部捜査一課長を最後に警察を勇退した。
警察官時代は「鬼泣かせ」や「閻魔」などの異名を持ち、捜査本部が担当する凶悪事件にあたってきた。
殺人犯や放火魔、裸社会で生きる者たちや、国家転覆を図ろうとする輩とも対峙したことがある。
頭の先から尾っぽの先まで警察という餡が詰まった俺が、第二の人生の職に選んだのは「笑い屋」だ。
笑い屋というのは、笑わせ屋とは違う。
依頼者を笑わせるのではなく、俺が笑うのだ。
つまり俺の笑顔を売っていて、俺の笑いが商品だ。
「スマイル0円」というのがあるが、あれの有料版ってところか。
そんなの需要があるのかと思うかもしれないが、テレビ番組で誘い笑いをしたり、お笑いショーの「サクラ」の依頼があったり、細々とやっている。
俺の顔を見たことがある奴なら、さらに疑問に思うだろう。
その顔で、笑って金がもらえるのかと。
確かに、俺の小学生時代のあだ名は「殺し屋」だったし、中学からは「組長」になった。
強面の王道を行っているといえばそうだろう。
年を重ね、それに名誉の負傷もあって、俺の顔には右の目元に4センチ程度の切り傷があり、眉間に深い堀もできた。
電車や飲食店では、俺の周りだけスペースができることも多い。
それでも依頼はやってくる。
息子の漫才を観て笑ってほしい。
夫の葬儀で笑ってほしい。
不倫の記者会見で笑ってほしい。
警察官時代には、笑いから最も遠いところにいた俺が、こんな依頼をどうするか。
いや、ちゃんと依頼を全うしないとおまんま食い上げだ。
まぁ、興味があったら読んでくれや。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 23:18:01
50001文字
会話率:24%
これは小説のかたちをしていますが、
本当は、そうではありません。
去年の夏、怪談系YouTuberの雨霧(あめき)が失踪しました。
彼女――いや、“あいつ”が残していた端末には、
いくつもの断片的な記録が保存されていました。
夢のログ、
未公開の記事、知らない誰かとのやりとり。
そして、“潮満村”という聞いたこともない地名。
誰に相談しても、信じてもらえなかった。
動画サイトにも載せられなかった。
だから、こうして“物語”のかたちで書き起こすことにしました。
もし、これを読んでいて
「自分も3時14分に目が覚めることがある」とか、
「潮の音が耳の奥から聞こえてくる」とか、
「灯を見たことがある」とか……
そんなことを感じた人がいたら、どうか教えてください。
これはまだ、すべてが繋がる前の記録です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 03:00:00
13174文字
会話率:6%
そういえばちょっとわからないことがあった。寂れ行くどこかの町、もしかしたら似たものを見たことがある人がいるかも。
最終更新:2025-05-28 04:23:34
1319文字
会話率:0%
高校で、授業を受けている途中に、教室が光った。
私は、光がまぶしすぎて、めをつむった。
次、目を開けると、昔見たことがあるような草原にいた。
私が、周りを見渡すと、クラスメイトたちもいた。
よく周りを見ながら、記憶をたどっていたら、前世で、
よく遊んでいた、草原で…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-30 20:38:58
4835文字
会話率:29%
怨霊………死んだ人間の霊や人々の怨嗟等が集まってできたものの総称。
梧村(あおぎりむら)。そこは、犯罪者が流れ込む場所だと差別されている村があった。
月城陽菜(つきしろ ひな)が中学生の頃。友達の東雲杏恋(しののめ
あれん)に手紙を貰い、約束の日に会いに行こうとして交通事故に遭った。
それから医者を志すものの、挫折。医者になれなかった陽菜は母親から怒られるようになり、耐えかねて大阪で一人暮らしを決意。親友の杏恋を1人にしてしまったことを心の中で後悔していた。
高校大学と適当なところを選び、進学。将来の不安を漠然と抱えたまま過ごす日々。高校で桜(さくら)歌恋(かれん)と出会い、段々と仲を深めていく2人。2人は恋仲になり、付き合い始め
時は流れ、村に対する差別も殆ど無くなっていた。
大学1年生になった陽菜。陽菜と歌恋は同じ大学へ進学した。
ある時、東雲一家の訃報を聞き、実家のある沖縄県の梧村に帰省することにした。
1年前の同じ時期、後悔の念から杏恋に会おうと帰省していたが、何故かその日の記憶が抜け落ちていた。最近、森の中で誰かが殺されている悪夢を見る。それを見たことがある気がするけど、思い出せずにいる。
久しぶりに帰ってきた村で、陽菜はクラスメイトと偶然にも出会う。
クラスメイトが泊まるという旅館で、陽菜たちは異形のバケモノに襲われてしまう。そこを、金髪の若い女に助けられた。女は陰陽師で、なんと姉の知り合いだという。
ぽっかりと穴の空いた1年前の記憶、その日は親友と会おうとしていた、大切な用事だったはず。あの夏の一日には何があったのか、思い出そうとしても何かに邪魔されてるかのように思い出せない。
きっと忘れてしまった、親友との■■な記憶(おもいで)。あの夏の『記憶(おもいで)』を取り戻すための、月城陽菜の最後の夏休みが始まる───折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-23 12:23:07
227267文字
会話率:55%
「さあ、死にたくなければ俺の手を取れ!」
壊滅した村を背景に黒髪の男が自分に手を伸ばす。彼女はこの光景を知っていた。生前に見たことがある広告詐欺乙女ゲームの広告そのままの出来事だ。
そして彼女は悟った。広告詐欺ゲームの広告の方に転生
してしまったらしいと。当然、広告詐欺のためそんなゲームは存在しない。
選択を間違えたら即死! 攻略対象はヤンデレの素質あり! 情報は30秒の広告だけ! 一体どうしろと? 攻略対象たちにビビりながら世界を生き抜くために彼女は生存戦略を立てる。
……みたいな、へっぽこ寄りの主人公が真剣に考えて選択を誤り、勘違いされながら攻略対象たちをうっかり執着させる話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-18 21:10:00
261540文字
会話率:50%
ーー異世界転生。
誰もが一度は夢見たことがあるのではないだろうか? 現在23歳、社畜の俺、立花碧もその一人だ。
だが、もし本当に異世界に転生してしまったらどうなるのか?
ネット小説のようにチートスキルで無双するのか、それともただの凡
人として生きるのか。
ーー俺には無理だ。
だって、俺は平和な日本という“鳥籠”の中でぬくぬく育ったただの日本人である。
いきなり剣を持って、気色悪い魔物と戦うなんてできるわけがない!
これは、無双するのかしないのか、それとも何か別の選択をするのか――焦ったり、悩んだりしながらも、どうにか生き抜こうとする焦ったらしいたらありゃしない男の物語。
【毎日投稿】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-28 19:10:51
4302文字
会話率:35%
神秘が色濃く残り、神の加護が当たり前のように存在する世界、アトル。
神殿と契約することで加護を受けられるようになり、その加護の力を借りて魔物を狩る神殿師という職業が存在している。
神殿は5つあり、それぞれ象徴する概念がある。
勇気のロム
ス神殿、信頼のイーリャ神殿、慈愛のウェール神殿、幸福のポラリス神殿、そして真実のペンタゴン神殿。
これらの神殿と契約した人は神殿師育成学校に通うこととなる。
そこでは研究や実践を通じて経験を積み、神殿とのリンク率を上げていくことを目的としている。そしてリンク率が高ければ高いほど多くの加護を受け取ることができ、それが神殿師としてのレベルと直結する。一定のレベルに至れば神殿の一部を召喚し、直に加護を受け取ることができるだけでなく、その影響を自分以外にも与えることができる。
王立セントリア学園3年生のテル=ガーディは全学院生の中で上から数えて片手に入るほどの実力者である。当然彼のレベルであれば神殿の召喚はできるはずであるが、彼が召喚した神殿を見たことがある人間は講師を含めほとんど誰もいない。
成績を決めるのに重視される学院順位戦においても、魔物との戦闘においても一切召喚しない。
それこそ3年生にもなれば上位陣は召喚できる者が占め、召喚できないものは相手にならないほどの実力差が生まれている。
そんな中にあっても一切召喚をしない彼は学校の中で見ても異質であった。
しかし、彼には召喚できない理由があって……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-18 18:00:00
138872文字
会話率:46%
妖怪を見たことがあるか、ですか。
妖怪というと、河童とか天狗みたいな?
うーん……。
多分、一般的な妖怪じゃないんですけど、それでもいいなら。
ぼわぼわさんって、知っていますか。
最終更新:2025-02-24 20:30:46
3391文字
会話率:1%
皆様は夢をよく見ますか?
夢とは経験したこと、断片的にみたもの、中にはありえないものが組み合わさってできていると言われています。
皆様は普段どんな夢を見ていますか?
良い夢を見たことあれば、悪い夢を見たことがあるという方もいらっしゃるかと
思います。
この物語は私が見た夢、あるいはこれから見た夢を短編集にしてご紹介しています。
小説家として数ヶ月、自分が見た夢の世界を皆様にお届けできればなと思っています。
黒の道化師の夢の世界をご堪能ください!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-09 23:12:39
14254文字
会話率:4%
誰もが一度は見たことがあるのではないだろうか。政府の秘密エージェントが、我々の知らない間に国家を救うというアクション映画を。心臓が縮むようなカーチェイスや銃撃戦。手に汗握るような敵地への潜入。そして、美女とのロマンス……。
テロリストの
毒ガス兵器や核ミサイル、サイバーテロや経済的危機――といった脅威に立ち向かい、人知れず国家を救った主人公は、カフェで新聞片手にコーヒーを飲み、街の一部として溶け込む。人々が彼の偉業を知ることはない。ひけらかすこともない。まさに真の英雄だ。
その後、彼はどうなったか? 映画がヒットすれば再び危機に呼び出され、白熱したアクションを見せてくれるだろう。そうでなければ、まあ、平穏な余生を送ったと想像しよう。
しかし、現実に現れた“彼”の場合はどうだろう。ある日、突然、英雄になった会社の同僚の彼は……。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-17 11:00:00
5707文字
会話率:65%
おお、マキくん、ミキちゃん。ようきた、ようきた。じいじは嬉しいぞお。おうちからここまで遠かっただろう? おいしいスイカを冷やしてあるから、あとでみんなで食べような。
ん? お話? じいじのお話を聞きたいのか。ほう、夏休みの作文に使うんだ
な。そーか、そーか、いくらでも話してやるぞお。
えっと、そうだなあ……じゃあ、『漫画くん』の話でもしようか。そう、まるで漫画のキャラクターが現実に飛び出してきたみたいな子だったから、クラスのみんなから漫画くんと呼ばれていたんだよ。え? いやいや、アニメじゃないぞ。もちろん、現実にいた男の子さ。二人もどこかで見たことがあるかもしれない、ごく普通の男の子なんだよ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-10-15 11:00:00
1343文字
会話率:0%
公民館のような雰囲気の建物に入った私はポケットからメモ用紙を取り出した。
何度も出し入れしたからシワがついている。
ここの地下一階。金曜日の夜、つまり今日が集会の日らしい。
階段を下りドアを開けると、椅子が円を作るように並んでいた。
そこに
座る男女が私を見てにこやかに微笑んだ。
何かの映画で見たことがある。
酒やら違法ドラッグやら依存症に悩む者同士が集まり
そこで自分の辛い経験や話、依存症からの脱却を誓い、支えあう。
あの医者に勧められて来たけど、どうも気が乗らない。
私が自重したいのは酒やドラッグではない。
嘘なのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-08 11:00:00
7752文字
会話率:21%
※この小説は「東方Project」の二次創作です。
『幻想入り』
それは、東方ファンなら一度は夢見たことがあるであろうもの。
それをすることにより推しキャラと会うことができたり、幻想郷を旅したりできるかもしれない…
この小説は、そんな
幻想入りを、うp主の代行キャラ…「暁月 しゅか」がしてくれます。
また、この小説は、私がいつかしてみたいと夢見ている「ゆっくり実況」のための布石となっております。
いつになるかはわかりませんが、ゆっくり実況ができる時を待っていてください。
なお、実況メンバーは、それぞれの物語に出てきたキャラを予定しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-13 09:00:00
32173文字
会話率:53%
GW明けの登校日。遅刻寸前の日部春哉は通学路で一人の女子生徒とぶつかる。
その女子生徒は突然の転校生……などではなく、同じ二年二組のクラスメイトである美郷清姫だった。顔が隠れるほどの長い前髪。教室で一切会話をしない姿勢。そんな風変わりな
彼女はクラスで異端児扱いされている。
このどこかで見たことがある王道展開は、全て清姫によって仕組まれていたことで、彼女はとある目的のため協力者を探していた。
清姫はなんと『魔女』であり、魔法を扱うことができる。
彼女には使ってみたい魔法があった。現代において魔法は運を操作するもの、引き寄せの法則的なものが主流となっているが、清姫が使いたいのはそういう類の魔法ではなく、「箒で空を飛ぶ」「黒猫と話す」と王道なものである。
しかし、これらの魔法は非常に燃費が悪く、使うためにはリア充エネルギー(俗称・RJエネルギー)と呼ばれるエネルギーを大量に消費する必要があった。
このRJエネルギーは、現実生活が充実していると自然に溜まっていくもので、魔女に限らずあらゆる人間の体に蓄積していく。
清姫は陰キャの自分では収集できないRJエネルギーを、春哉に代理で集めてもらおうと画作していたのだった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-06 21:13:44
109944文字
会話率:55%
高校一年生の春、私は聖女として異世界に転移させられた。
異世界の生活になじむことが出来ず、どうしても元の世界に戻りたかった私は魔王を倒すことを条件に元の世界に帰ることを約束させることが出来た。
冒険の末、三年後に見事魔王を打ち取れたのだった
。
約束は守られ、元の世界に戻ることが出来た私は家族と再会を果たした。
そこで私の彼氏も心配していた事実を知らされる。
…私には彼氏が居ないはずなのにどういうこと!?
混乱する私をよそに私の〈身に覚えのない〉彼氏が現れた。
…え?あれ、なんかこの人見たことがある。…というか魔王にしか見えないんだけど!?
何故か顔を赤くして照れている姿に疑問符が浮かぶ。いや、これは演技でもしかしたら復讐しに来たのかもしれない。警戒心を露わにして魔王の出方を窺うと…。
「一目ぼれしました!好きです!」
「…は?」
気が強い元聖女×ストーカー気質の魔王
毎日更新予定ですが、途中から更新頻度が落ちるかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-01 20:27:02
81893文字
会話率:43%
C.E.0070 突如として発生した正体不明の敵性物体(Another Generation Element──通称AGE)によって侵略が始まってからはや20年、世界は案外安定していた。
そんなありえない日常の物語
以下メタ発言
モビルスーツが出てきたっていいじゃない趣味だもの。
見たことがあるような設定ばかりかもしれませんが突っ込んではいけません。
好き放題する予定です。
それでもよければよろしおねがいします
以前掲載していたものを再編集して掲載しております。
旧題:もげたあしたのいきるいみ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-06 06:00:00
42202文字
会話率:43%
謝罪
こんな夢を見た。
駅のホームでベンチで電車を待っていると、ハトがてくてくと自分のそばにやってきた。きたって、やれるものは何もないし、ハトにエサをやるほど物好きじゃない。はぁ、とため息をついた。自分はこれからも何年もこうして電車
に乗り、つまらない仕事をし続けるのか。本当、私は何のために生きているのだろう。何がしたいのだろう。
何もしたくない。何もしたくないのだ。なのに、ずっと私は働いている。やめてほしい。コミュニケーション能力もないし、ストレスはたまりやすい方だし、ほんと、生きてて良いこと1つもない。
皆、何が幸せなんだろう。どうして生きているんだろう。何も面白くないじゃないか。生きてて何も面白くないじゃないか。
ハトはいつか消えていた。私はホームで一人、本を読んでいた。田舎だから、電車がなかなか来ない。まぁ、ずっと来なくて良いけど。
この何も面白くない世界で人はどうして生きているのだろう。こんなに不幸を感じているのはもしかして自分だけなのだろうか。きっとそうだ。そうに違いない。私以外は皆、幸せなのだ。私だけが、まるで世界中の不幸をゴミ箱に全部集めたみたいに、不幸なのだ。
苦しいものだ。どうしてこんなに苦しまなければならない。誰のせいだ。誰を責めればいい?神か?仏か?
絶対に己自身を責めろだなんて言わせない。そう。何で私の責任なんだ?意味がわからない。意味がわからないんだ。私のせいじゃねぇだろ。
「違うよ」
どこかから、声が聞こえる。
「違うよ」
後ろを向いた。小学生ぐらいの男の子が立っていた。
「誰?」
「違うよ」
「・・・何が?」
「君のせいだよ」
「え?」
「他人のせいにするのは、甘えだよ」
「は?」
「他人のせいにするのは、甘えなんだよ」
「なんだよ、急に」
私は呟いた。
「自分のせいにすると、気持ち良いんだよ」
「・・・」
「自分のせいにすると、格好いいんだよ」
「・・・」
この男の子を、どこかで見たことがある。この子は・・・。
「ごめんね。僕の伝え方が悪いみたいだね」
男の子は、小さな手で、頭を掻いた。
「ごめんね。全て僕が悪いんだ」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-09-07 10:52:43
1339文字
会話率:67%
ごく普通の高校生活を送っていたはずの少年、杉山榛名は
ある日突然、奇妙な場所で目を覚まします。
彼と共に始まる、どこかで見たことがあるような――
けれど、決して他にはない物語。
本当の意味での、『異世界』。
本当の意味での、『違和感』。
本当の意味での、『何が起こるか予測できない』。
そういった雰囲気が漂う、そんな物語を紡いでいきたい。
…という思いで書いています。
『全ては、一つの物語のために』。
自分の生きる意味をそんな風に思い始めてから、
もう随分と、長い年月が経ってしまったように感じます。
今一度――今の自分が描ける、最高の物語を描いていきたい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-06 15:54:19
35914文字
会話率:18%
いつの間にか異世界のとある森で目覚めた荒川 和人(あらかわ かずと)。
鬱蒼としている森の中で和人は食料を探して彷徨っていると、日本でも見たことがある果物『バナナ』が実った草を見つけ、手に取る。
しかし、和人の横に突然ゴブリンが
現れ、襲いかかってきた。
魔法も武器も無い状況で、唯一手元にあったのはまだ熟していない青いバナナだけだった――。
この作品は「カクヨム」でも投稿されています。https://kakuyomu.jp/works/16818093072801765147折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 07:56:01
44601文字
会話率:56%