「カルミラの民」。それは、美しい容姿と超常の力で人間を誘惑し、生き血を啜る吸血種族。
ヴィオレットは始祖の血を引くカルミラの民で、強大な力を誇示して奔放に振る舞い、「宵闇の女王」とあだ名されていた。しかし最愛の者に裏切られ、力の一部を奪わ
れてしまう。
心身ともに傷付き、嘆きながら日々を生きるヴィオレット。
そんなある日、死にかけていた人間の男に気まぐれで己の血を与えた。男の肉体はヴィオレットの血を受け入れ、カルミラの民の血を糧とする「超越者」として蘇った。
自分の境遇を理解した男は、命を救ってくれたヴィオレットに献身を誓い、ヴィオレットも男に血と愛を捧げる。
再び幸福な日々が始まるはずだった。
しかし、始祖の血を引くヴィオレットと、その血を飲み人外の力を得た男が平穏に生きることを、運命が許さなかった。
同胞の陰謀や、未だヴィオレットの心を囚え続ける「一度目の愛」が二人に迫る。
※「異世界ファンタジー」としていますが、歴史、文化、風俗などの世界観は限りなく近代西洋に近いです。神話や読み物など、現実世界と同名のものが登場します。
※カクヨム、エブリスタでも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-13 17:00:00
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会話率:35%