夏の暮れ。父親の仕事の都合で母の実家のある山に囲まれた入り江のある港町に越してきた秋山夕日。最初は元々田舎への引っ越しに乗り気ではなかったが道に迷ってしまった。しかし、小学生の頃に両親とこの町へ訪れた父の思い付きで秋の味覚を探索に行った。父
とはぐれ慣れない山で道に迷って泣いていたとき、金木犀のどこかなつかしい香りに誘われて迷い込んだ森の中で出会った少女のことを思い出す。
何故忘れてしまっていたのか。
それは、日々どこか満たされない生活を都会の喧騒で無理やり埋めていたがらんどうの世界にはとても眩しく、儚く、消え入りそうな泡沫の一時だった。
真っ白な肌に白の病衣をまとった、同い年の女の子。
何故忘れてしまっていたのか。
この夏秋、夕日は少女の秘密を知る――
翌日、地元の高校へ転入した夕日はその少女と再び出会う。
彼女をとりまく愉快な友人たちと、その町に伝わる伝説を追い求める物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-20 15:08:32
325文字
会話率:0%
携帯電話の着信音とともに緑色のランプが点滅した。
それは物語の始まりで終わりを告げる合図――
最終更新:2013-11-20 00:02:48
950文字
会話率:0%
俺は、彼女の幸せを願う。
私は、救いを願う。
最終更新:2012-04-21 13:04:39
1118文字
会話率:0%