カズは夢を見ていた。
あれは何年前だろうか、今からずっと前の、レイドライバーや帝国、同盟連合や共和国という言葉さえない、日本という国がまだ存在していた頃。
カズはその日本の、とある県にある薬科大学の薬学部に在籍していた。もちろん在籍
はしていたのだが、その頃の彼は機械生体工学に興味を示していた。ほどほど薬学とは無縁の世界である。だが、もちろん単位を取るという、大学生にとって当たり前のことはしていた。
そこには一人の女性が在学していた。彼女の名前は、天野千歳(あまのちとせ)という、カズ、本名を上田和也(うえだかずや)という彼と同級生の娘である。カズとは、この県ではない別の地方からこの大学に一緒に進学して来た。相思相愛、つまり彼氏彼女の関係だ。
もう一人、同じ高校から同じ大学に進学してきた者がいる。
襟坂恵美(えりさかめぐみ)というその娘は、カズが高校時代に告白されたのを一度振っている。ので[一緒についていく]と言われた時はカズは戸惑ったものだ。
だが、
「もう気にしてないよ」
と言われ、その言葉を礎にして今が成り立っている。
そんな三人は大学を卒業後、大学院へ進み[生体応用工学研究所]という、人体実験をしている研究所へ就職する事になる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-17 18:00:00
76340文字
会話率:35%
国立日立大学の初期研修医、岩田克己は、派遣された大津野総合病院にて、大学医局間の対立や、激務によって疲弊し、また医師としてのキャリアに関して悩んでいた。
そんな中、とあることから大津野総合病院で派閥を争う文教医科薬科大学の教授に目をかけられ
るようになり、文教医科薬科大学循環器内科への入局を決意する。
しかし、外様である岩田は、出身大学、入局大学、さらには上位の帝国医科大学などでの派閥争いにさらに巻き込まれていくことになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-20 17:47:49
2835文字
会話率:30%
薬剤師エッセイの続編ですが、続き物ではないのでどこからでもお読みくださいね。前シリーズはどちらかというと昔話メインでしたが、今回は現状を交えた考察が多いかと思います。
前シリーズはこちらです。
↓ ↓ ↓
https://ncode.
syosetu.com/n2025dt/
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-18 06:00:00
77168文字
会話率:11%
高校時代、大好きな先輩に吹奏楽コンクールで金賞を上げることができなかった事で泣くことが出来なくなった私。
そんなトラウマのようなものを背負いながら薬科大学へ進学する。勉強一筋と考えていた中、新入生歓迎会で行われた同好会の催しのトリに吹奏
楽があった。そこで響いたフルートの音色に私はまた吹奏楽をやる事に……。
個性的な人々と出会い、勉強に部活にと忙しい日々に第2の青春が訪れる。運命の神様が私の人生を滅茶苦茶にするように様々な事が起こる。
その中で、私は泣くことが出来るのか……。
私の吹いたトランペットは私に泣けと言う。それが嬉し泣きなのか悲し泣きなのかわからない。それでも私のトランペットは泣けと言う。
それでも、私は泣けないのだ。
不定期です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-03 07:00:00
80922文字
会話率:46%
――これは、あやかしを守る為の大切な『薬箱』じゃ――
薬剤師を目指す彩菜は、薬科大学に通う二回生。
薬屋を営む彼女の家には、代々伝わる不思議な薬箪笥(くすりたんす)があった。
ある日彩菜は幼なじみの康平と優介の三人で、薬箪笥が眠っている
蔵の中に入ってしまった。
怖がる彩菜だったが、そこで彼女は祖母の昔の言葉を思い出し、
自分には失った記憶があることに気づいてしまう。
その記憶を取り戻そうとする彩菜の周りで今度は奇怪な事件が起こり始め、
それはやがて彼女の秘めた力を呼び覚ますことになるのだが……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-01 20:34:58
62814文字
会話率:41%