西崎葵は、男爵令嬢である。
1941年、本来“第二次世界大戦”と呼ばれるはずの戦争が、突如として現れた『怪獣』によって終結する。地上に、地下に、海上に、海中に、大空に。世界中に現れたその存在に人類は敗北を余儀なくされ、徐々にその文明を滅ぼ
されていく。このまま人類は敗北してしまうのかと思われたその時、一つの希望が生まれた。
怪獣に対抗するために作られた鉄の巨人、巨大人型ロボット、『特機』である。
これにより人類は文明を取り戻すことが出来たが、怪獣も特機に対抗するために進化を進めていく。人類と怪獣の戦いが続き、時は2024年。互いに進化し続けた結果。怪獣が『第7世代』、特機が『第五世代』に到達したこの時代に。
一人のお嬢様と、一機の遺物がタービンの唸り声を上げる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 17:00:00
60707文字
会話率:43%
自らの命を削って戦っていた聖女はある日、守るべき人々が堕落していることに気付く。そんな人々に尽くす人生が馬鹿らしくなり、自由に生きるために転生をすることにした。
結果、彼女はその才能を失うことなく、子爵家の令嬢ノエルに生まれ変わる。
だがその時代では、彼女の持つ無色の魔力は最弱扱いされていた!
文明が衰退して誤った認識が広がる世界。無色のノエルは心のおもむくままに人助け、衰退した世界に魔導蒸気タービンをぶん投げて、邪魔する相手は指先一つでぶちのめします!
この聖女、転生しても手抜きがデキナイ!
*カクヨムにも投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-27 20:00:00
122053文字
会話率:49%
ある商人は国の支配者に言った。
「あの魔女の要求を拒んではなりません」
しかし支配者たちは言った。
「法に依らねば国が成り立たない。一個人の我儘だけを聞くわけにはいかない」
「そんな道理のわからぬものは放っておきなさい」
商人
はしれっと返した。
「私の富を見なさい。私の成功を見なさい。すべては魔女のおかげです」
なおも言い募る支配者たちに商人は決断を迫った。
「魔女がこの国に居る限り、この国の繁栄は約束されるのです。もし魔女を排斥するというのであれば、私もこの国を捨てましょう」
魔女の件はともかく、商人に逃げられるのは困る。支配者たちは折れた。商人の弁については半信半疑なものが大半であったが、商人の言ったことは驚くべきことに事実であった。
それから半世紀。
魔女は小銃弾の生産数の桁をみっつよっつ増やし、自己緊縛軽量砲を開発し、アルミヘッドの直噴ディーゼルエンジンを量産し、真空管の不良率を押し下げた。
駆逐艦は6万馬力の蒸気タービンで35ノットを出し、戦闘機は音速を超えた。
商人はやがて老いたが、死ぬ間際に、病をおして支配者たちのもとに最後の念押しに訪れた。
「けして魔女を粗略に扱わぬよう…」
それが25年ほど前。この話を聞いた宇宙人は思った。
「それってどこの座敷童だよ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-12 21:00:00
14734文字
会話率:32%