魔王を倒した勇者アレクは、女神によって300年後の世界に転生させられ魔王の復活を阻止するよう頼まれる。レベルも知識もスキルも魔王を倒した全盛期で転生すれば、魔王の復活なんて簡単に阻止できるはず。転生させた女神もアレクもそう思っていた。
だ
が、勇者アレクのおかげで平和になった世界は300年前の常識が全く通じない!
「え!? 魔物がいなくなったから冒険者ギルドは200年前になくなった!? どうやって路銀を稼ぐの!?」
「王様に化けた魔物をいきなり倒しちゃいけない!? え!? 悪魔憑きと人間の区別も出来ないの!?」
そんな平和な時代の新しい常識に振り回されつつ、アレクはついに解決方法を見つける。
それは――盗むこと!
魔王の宝具を持つ人間に予告状を叩きつけ、衆人環視の中で宝具を奪い、人間に化けた魔王の手先の正体を明かす怪盗になることだった!
最強の勇者が初めての怪盗と犯罪に手を染め、気付けば立派なダークヒーローに!
「僕、勇者なんだけどなああああ!」
そんな叫びも虚しく、勇者アレクは怪盗として新しい時代で名を上げていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-19 23:00:00
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会話率:50%