春、始業式。倉本莉奈と梶原拓巳は、高校二年生へと進級した。頻繁に倒れては保健室に運ばれる病弱な莉奈は、校内では上品でクールなお嬢様で有名だ。莉奈が唯一感情を表すのは、友人であるみちるや由加里ではなく、拓巳だけだった。彼女に惹かれて何くれと
なく拓巳は世話をやいていたが、その気持ちに気づいていないのは莉奈本人だけだ。
ある時拓巳は、莉奈の正体を知ってしまう。莉奈は、実は地球の人間ではなかった。偶然、星へ帰る莉奈の宇宙船に乗り込んでしまった拓巳は、彼女と一緒にその母星へと向かうことになる。莉奈の星は、惑星消滅の危機にさらされていた。彼女を守ろうと拓巳は、ある行動に出る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-11 00:00:00
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会話率:53%