お題『始まり』で、2,500文字以内で書く企画に投稿したものです。約2,500字のショートショート。
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赤銅色の肌をした彼女は大地の精霊から生を授かって後、14回祝福を受けた。
物心が付いてからは、自分が他の者と違う事に彼女は気
付いていた。
なぜ他の人と違うのだろう。
誰に問うても「それは大地の精霊の授かり物」としか答えてくれなかった。
彼女は決心した。自分は何者なのか。自分の名「ニーヨル」のルーツは何か。
長老は伝えた。
「ならば、風に向かえ。旅立て。風の吹く元こそ、お前のルーツ」
その言葉を受けた彼女は翌日、父母兄弟に頭を下げると、わずかばかりの旅装でこの地を離れた。
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一作目の『人生 』とは違ったテイストで人生を書いてみました。
カクヨムの個人主催企画に参加した作品です。
【初出:2019年3月10日 カクヨム】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-09 23:00:00
2440文字
会話率:29%