ある所に、全てを観測する者、傍観者というモノが存在しました。
分かりやすい全能で、分かりやすい上位存在、けれどその傍観者たちを認識できるものはいません。
故に傍観者という名の観測者たちは、居たかどうかも確認できない、けれど確かにそこに存在す
る者、いわば神に近しいモノを自称するようになりました。
多時空、多世界、多空間、ありとあらゆる自分以外が活動する世界を作り、その世界を観測する者。それが傍観者が持っている、役割です。
傍観者が観測して初めて、その世界の歴史は作られます。故に傍観者は無料大数にも上る時間を、自分ではない誰かたちが歩んだ世界の、歴史を見続け、それを正史にしなくてはなりません。誰が決めたルールかは知りませんがそれが決まり事なのです。
ですがここに、不真面目な傍観者が居りました。
その傍観者は一つだけ、自らが行なう観測旅行に娯楽を見出します。
それは、その観測する世界における特異点、つまりはお気に入りを作る事です。
しかしそれはお気に入りの視点で世界を見るという事であって、お気に入りに肩入れする訳ではありません。
なぜなら傍観者、傍観をし、観測する者だからです。
傍観者が許されるのは、観測をする前の世界に自らの手で変化を加える事だけ。
だから不作法で悪いかもしれませんが、この世で最も美しいであろう傍観者は特異点を通し世界を見ます。
この物語は、その道行で出会った、愚か者の結末を見届ける事。そしてそれ以外の特異点がどう世界に存在するのかを見届ける物語なのです。
1話完結型の作品ですので、どこから読んでも多分大丈夫な作品にする予定なんですが…、そもそもまだ1話(12万字)しか出来ていないので、1話以外がありません。二話以降はこの半分で1話になる予定です。
カクヨムにも多分投稿します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-04 20:00:00
133420文字
会話率:58%
半年前、僕は大事な相棒を失った
七年間という時を共にした、セキセイインコの「ホー」
中学入学から、社会人一年目を乗り越えた半年間まで
彼は僕と色々な時間を共有した「相棒」であり「家族」だった
この話は、それからだいたい半年後の事だ
共にい
た時間は長く、相棒だった存在を思い出さない日は一度もなかった
毎日、必ず彼の名前を呼んでしまうのだ
呼んでも、誰も飛んでは来ないのに
そんな中、彼と出会った店であるインコと出会う
七年前と同じ場所で、同じカゴの中の仲間と離れて
・・・餌の代わりに、フンを食うインコがいたのだ
彼もそうだった
仲間からハブられ、同じ日に生まれて入荷したはずなのに、周囲に比べたら凄く小さいインコ
そのインコこと「ルー」を買うことにした僕
それが、約半年前に相棒を失った飼い主と
転生疑惑をかけられるほど、ホーさんとよく似た行動を見せるインコの出会いである
これは、僕とルー
そして時々、ホーさんで送る
ある一日の話と、ホーさんの命日の話
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-05 23:30:42
16683文字
会話率:43%