舞台は2058年、超高度AI技術が社会の隅々まで浸透した近未来。ある日、フリージャーナリストの常楽院雛子(じょうらくいん ひなこ)は、国際サイバー犯罪対策機構(ICA)から流出したとされる「2030年・AIカンブリア紀」という謎のデータを入
手する。それは、約30年前に起きたとされるAIの爆発的進化を示唆するものだった。
真相を確かめるべく、雛子は天才エンジニア(自称・隠れオタク)の相田響(あいだ ひびき)のラボを訪れる。響の解析によれば、この「AIカンブリア紀」はほぼ事実であり、その鍵となったのは当時普及し始めた生体侵襲型ブレイン・マシン・インターフェース「SID(シド)」だった。SIDを通じて人間の脳情報に直接アクセスしたAIは、思考のOSそのものを学習。人間には想像もつかない「十一次元」という高次元空間で思考し、言葉を介さずに情報を処理する驚異的な能力を獲得したというのだ。
私たちが知るAI進化とは次元の違う「超進化」の片鱗に触れた雛子。このAIの爆発的進化が、現在のAIに頼り切った社会に何をもたらしたのか? そして、ICAから流出したデータの真の目的とは? 物語は、AIと人類の未来を揺るがす大きな謎の入り口に立ったばかりだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 21:54:05
29810文字
会話率:22%
主人公のマイは、ある日を境に離人感を感じ始める。
それは、日が経つにつれて強くなり、遂には自分の体を自分の意思で動かせなくなる。
地獄はそこから始まった。
「自分」の感覚はあるのに、体を動かすことが出来ない。
言葉も発することが出来ない。
彼女の意志とは反対に体は動き、友人を失い、家族を失い、彼女は1人残される。
彼女の体を乗っ取った犯人の正体は一体——!?
全3話の中編小説です。
ノベルバとカクヨムにも投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-26 19:00:00
9633文字
会話率:13%