これまで、名だたる王宮騎士団長を輩出してきた名門、グレミヨン侯爵家。
にもかかわらず、その末娘のシルヴィ(16歳)は、魔法を使えば家を破壊してしまうほどセンスの欠片もなく、両親から魔法の使用を禁じられていた。
そんなシルヴィが王宮騎士団
の養成学校である、メシア学園に入学を申し込んだものの、試験当日に大遅刻をしてしまう。
試験をすっぽかしたなんて知れたら父親に叱られると焦ったシルヴィは、偶然出会ったクリストフ・ルシュールの助けを受け、最後の科目だけ受けさせてもらったのだ。
それによってビリ合格を果たしたシルヴィが、従魔召喚の儀式で降臨させたのが……まさかの黒龍。
だが、学年最下位の生徒だと思われているため、他の生徒たちはカラスだと思い込み、彼女を馬鹿にする。
王宮騎士団に入ろうとする人間の性格の悪さに幻滅するシルヴィは、自分の従魔の正体を隠し、まったり生活を目指すことに──。
学園で唯一の味方は、受験の日に助けてくれたクリストフだけ。ただ彼は、自分の正体の話になると歯切れが悪い。謎な男。
シルヴィを一番罵っていた侯爵令息と2人きりのときに、ワイバーンが現れて──!
世界の均衡すら左右する従魔をとともにまったり生活を目指すなんて、できるのか⁉
波乱巻き起こし、痛快ラブファンタジー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 08:42:57
11819文字
会話率:49%