その者の人生は、生まれ持った属性に左右される。
地属性であれば農業に。火属性であれば戦闘に。光属性であれば救済に。ヒューマンやエルフやドワーフといった種族の違い以上に、属性が及ぼす人生への影響はとても大きなものであった。
「……地属性や
光属性の勝ち組じゃない。水属性の安定もなければ、風属性の挑戦権も与えられず、火属性や闇属性のような意味のある鍛錬すら許されない」
そんな世界に星属性を宿して生まれたヒューマンの男、ユーリス。歴史上、危機にひんした世界を何度も救った属性を宿した彼は、しかし一般的に討伐はむずかしくない小型の魔物すら倒すことはできなかった。周囲からは見放され、指をさされながら生きるために生きるだけの人生を送っていた。そんなある日、幼いころに面倒を見てくれた師範から、祝祭の日に王城で披露される武器を警護してもらえないかと依頼された。金銭的な事情もあって、ユーリスはその依頼を了承した。
そして、迎えた祝祭の夜。「安心しろ、怪我はさせない。私たちを救ってもらうのだから、丁重に扱うさ」彼は出会ってしまった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-24 20:49:33
886119文字
会話率:39%
雲海に浮かぶ王国。その第三王子レオンは、兄たちの影に隠れ、王族としての役割に疑問を抱いていた。
年に一度の選抜式。華やかな祝祭の夜、レオンは何者かに誘拐される。
「お前を借りる」――現れたのは、王宮を憎む謎の少女。
王国の秘密を知るため
に攫われたレオンは、初めて外の世界を知ることになる。
一方、王宮では第一王子と第二王子が動き出す。
“不仲”と噂される兄たちは、それぞれ異なる方法でレオンを追い、王国の隠された闇へと迫っていく。
浮かぶ王国の真実、選抜式の裏に潜む謎、そして兄弟の絆の行方は――?
誘拐事件から始まる、王宮ファンタジー開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 16:44:37
14368文字
会話率:31%
「農業でのんびり暮らしたい?」
そんな想いを抱えた若き社畜・**浅野健太(27歳)**は、過労死という無情な終幕を迎えてしまう。ところが、その切実な願望が不思議な“カルテ”に転写されたことで、次なる人生へと踏み出すチャンスが巡ってきた。
新天地へ導くのは、見た目はただの成人男性なのに転生神を名乗るツクヨ。天候も魔王の脅威も少ないというローエン村を薦められ、ついに念願の“スローライフ”を手にするかと思いきや──。
畑を耕してのんびり過ごすはずが、いざ始めてみると大雨や害獣の猛襲が連発! 「話が違う……」と絶望しかける健太に、ツクヨは静かに告げる。
「貰っただけのスローライフより、守ったスローライフのほうが楽しいんじゃないか?」
どうせならもうひと踏ん張りして、苦労ごと丸ごと“自分のペース”で乗り越えようじゃないか──そう決意した健太は、村人の力を借りて奮闘開始。排水路の整備や威嚇用の魔法具を駆使して、雨や獣害から畑を守り抜くうちに、いつしか“本当のやりがい”と“素朴な幸せ”を味わい始める。
生前は奴隷のように働いても何ひとつ得られなかった。しかし今度は違う。己の意志で生きられる苦労なら、むしろ“喜び”が生まれるのだ。
神の力はあっても心は未熟なツクヨのフォローと、優しい村人の支えが合わさり、荒れ果てた開拓地が少しずつ活気を取り戻す。祝祭の夜、豊かな収穫を囲む健太の笑顔は、かつてブラック企業に追い詰められた彼とは別人そのもの。
“何もしない”だけがスローライフじゃない! 雨にも獣にも負けずに血と汗で築き上げる“守るスローライフ”だからこそ、本当の充実が待っている。
これは、過労死から蘇った男と、ちょっとお人好しな転生神が紡ぐ──農業ファンタジー奮闘記! 種を蒔いて育て、そして得られるのは、最高に美味しい作物と、思わず泣ける“幸せ”だ。あなたも、その成長の一部始終を見届けてあげてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 20:48:36
12699文字
会話率:37%
Trick or Treat!
祝祭の夜に攫われたメイと子供たち。
助けに向かうのは、誰でしょう?
古の協定と約定を守りながら、共に暮らす魔物と人間の物語。
別サイトにも同時掲載
最終更新:2021-10-26 00:37:05
10518文字
会話率:7%
祝祭の夜に願い事をかけ、見知らぬ国に迷い込んだリゼット。
家族を亡くしたリゼットが欲しかったのは、これからの時間を一緒に過ごしてくれる誰かで、何も美しい国王の補佐官などでなくても良かったのだ。
けれども、その願い事が誰かの運命を変えてしま
うのなら、勿論、潔く身を引くつもりであったのに。
だが、リゼットにも我慢の限界があった。
これ以上の仕打ちをされるのなら、リゼットにだって考えがあるのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-22 17:10:06
24330文字
会話率:38%
──これは翳。叡知の光ある限り、亡ぶことはない。
十四の誕生日を目前にした春の祝祭の夜、まじないの才を持つ少女・キイラの村は異教徒らによる襲撃を受ける。天涯孤独となったキイラを保護したのは、異教徒討伐の命を受けた〈二軍〉の魔術師らであった
。いわくつきの喋る指環・カドを携え、復讐を果たすべくキイラは〈二軍〉への入団を画策するが……。
国の行く末を巡る、貴石と魔術の復讐譚。
(第43話までは一日一話更新で、以降はカクヨム【https://kakuyomu.jp/works/1177354054882694691】で連載し、こちらにまとめて移植する予定です。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-03 18:00:00
216829文字
会話率:57%