酷暑の炎天下、大鳥神社の真横を抜けて、目黒駅に向かう私の前に立ちはだかるのは、灼熱の権之助坂。日傘だけを頼りに、汗をぬぐって進む私の前で、突如、近くを歩いていたベビーカーを押す女が転倒。直後、女の手から離れたベビーカーは、一目散に坂を下りだ
す。
坂の下、交番近くの交差点、こちらから見える信号の色は赤。つまり、見えない側は青色。暴走トロッコと化したベビーカーは徐々にスピードを上げながら、赤信号へと突き進んでいく。
その時、交差点から左折してきたスポーツカーが、ベビーカーの行く手を塞ぐ。制御を失ったベビーカーは止まらない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 14:00:00
5551文字
会話率:10%
夕方、肌寒く薄暗い五反田駅から飛び乗った、ガラガラの山手線の外回り。ちょっと前まで運転を見合わせていたそうだが、ちょうど良いタイミングで電車が動いてくれた。私はラッキーだった、はずだった。車内の無機質な英語の自動アナウンスが告げる次の駅は、
目黒でなく、東京…なんとか。その時、電車が大きく揺れる。私はとっさに、つり革を掴む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-30 21:00:00
4290文字
会話率:10%
目黒駅の改札を抜けると、瞳の黒い猫がいた。"私"は、2分だけ、知らない世界に迷い込んだ。
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最終更新:2020-09-17 22:51:41
1451文字
会話率:19%
少しだけ未来。
JR目黒駅ホームで階段を駆け上がる女子高生のスカートを風が持ち上げた。
突如現れるジャッジ、鳴り響くビート。
条例に伴う私人間トラブル解決ラップバトルが始まる。少女の涙と詩がないサラリーマンを取り囲むオーディエンスと春風の行
方は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-19 16:32:16
4298文字
会話率:28%