五才の少年ユタ。これまでいっしょにくらしてきた「お父さま」と「お母さま」は、ある日ユタにつげる。「あなたはわたしたちの本当の子どもではありません。わたしたちはあなたの家来(けらい)なのです。皇子(おうじ)さま」育った家をはなれて皇帝(こうて
い)の宮殿(きゅうでん)でひとりでくらし始めたユタの前に「お父さま」と「お母さま」のかわりにあらわれたのは、年のはなれた「お兄さま」だった。宮殿の生活の中でユタは、今まで知らなかった体験をするとともに、世の中にはたくさんの怒(いか)りや悲しみがあることも知ることになる。
『皇子クシ』の続編。成長したキヌアの子ユタの目線で語るインカ帝国の宮殿の様子と人々の生活。※この作品は他サイトでも公開中です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-06-30 10:00:00
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会話率:25%