(短編小説という形ではあまりにも読みづらかったので、連載という形で再投稿します)
二年前、和北村地区にて人狼の存在が明らかとなり駆除班が設立された。現代の人狼は舌が肥えているため、『純粋な人間』しか喰べない。それを知った駆除班の一人、立花
健司が政府に駆けつけ取った対策は『オシャレ解禁による見た目の加工』だった。
それから二年、人狼の存在を知られることなく比較的平和な日々を迎えていた。
純粋無垢な高校生、和泉晴祐はオシャレという流行についていけなかった。恋愛に失敗し、オシャレをすることを友達に勧められてもなかなか呑み込めない状況が続く中、転校生の天野恵に恋をしてしまう。二人の仲は順調で、ついに春が来たと思っていた晴祐だったが、その結果は晴祐の日常を180度大きく変えることになった。
天野恵は人狼だった。純粋な人間に分類する晴祐を襲うが、晴祐までも人狼になることで失敗となった。
己に劣等感を抱き、どんな手を使っても完璧な人間になりたいと願うことで人狼となってしまう。完璧な人間になるための材料に、純粋な人間を取り込まなければならなかった。
晴祐は無知で悪意に鈍い今の自分に劣等感を抱き、裏切られることも、殺されることもない『疑う力』が欲しかった。そのためには悪を知り、悪を倒す術を身に着けるのが一番だった。晴祐は立花健司を含めた駆除班と共に人狼駆除を行い、悪の権化である人狼を喰うことで自分の望む人間になれると信じていた。しかし待ち望んでいたのは人間が人狼になった理由、人狼それぞれ違った『純粋な人間』の価値観を持っていたこと、自分が段々と闇に堕ちていくという末路だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-31 18:02:36
78596文字
会話率:60%
名探偵藤崎誠の推理力の源は、『疑う力』だという。
その『疑う力』とは。
最終更新:2018-02-20 05:00:00
1044文字
会話率:18%