私の名前は能渡井海宇(のといみう)。双子の兄妹であるからと、本日立場を兄の舳宇(ともそら)と交換してくれと兄に頼まれてしまいました。お互いに中間試験後の球技大会の日なのだからいいよね、と。
「いいわけあるか!!」
「頼む!!お前は俺よりも男
らしいだろ?頼むよ!!俺は先輩に目を付けられちゃったみたいで怖いの。お前だったら断れるでしょ?上手に」
「兄、だせえええ」
学校が違っても私が兄をいじめから守るのか、と、私は人生を呪いながら男子校に侵入したが、なんと、そんな日に限って妖精世界での王位継承争いが勃発してしまったから最悪だ。
「俺から離れるなよ」
「離れたいし!!」
私は自分の前に出た男に声を荒げていた。
彼こそ、兄が脅えて女子校に逃げる羽目になった、エトマネキ男子高等部三年の狛犬冬弦(こまいとうげん)様だ。
いや、私が彼を守るのか?
彼こそ王位継承権を持つ妖精王の息子の一人、らしいのだから。
兄に身代わりを頼まれただけあり、私は喧嘩だけは強い。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-20 07:27:35
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