橘明日香(たちばなあすか)には、幼い頃に離れ離れになった双子の姉がいた。
姉の名は、橘京香(たちばなきょうか)。
もう一度会いたいという明日香の願いもむなしく、京香は十八歳という若さで自ら命を断った。
四年の月日が流れ、明日香がこの異世
界へと引きこまれた日とほぼ同じ日に、一人の貴婦人が永遠の眠りについた。
貴婦人の名は、キョーカ・フィークス。
そう、その貴婦人こそ明日香の双子の姉、京香だったのだ。
亡くなったはずの姉が、まさか生きていたなんて。それも見たことも聞いたこともないこの異世界で!
…え?キョーカは三十歳?どういうこと?私、二十二歳なんですけど…。
もしかして、時間の流れが違うの!?ていうか、あなたはどうして私から目をそらすのよ!?
そして明日香に手渡された一通の手紙。それは京香が明日香に宛てたものだった。
あぁ、こんなに弱々しい字で…って、あれ?これってただ字がヘタなだけ?
それより…ちょっと待ってよ、これじゃただのとばっちりじゃない!私全然関係ないじゃないの!!
実の姉に無理矢理転移させられた明日香と、京香との過去を持つ不器用な堅物中年男との、訳アリ・スローペース・ラブ!
※主人公がとばっちりだと気付くまでには少々時間がかかります。
※一話3,000字~4,000字ほどです。細かい設定はほとんどありませんのでサクッと読んでいただければと思います。
※更新時間・更新頻度は不定期です。ちょくちょく単語修正しますが、本編の内容は変わりません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-10 18:29:07
432726文字
会話率:59%