ここ半年のあいだ、新月の日に発生している謎の落雷死事件。
これまでの犠牲者はみな同じ学校の生徒で、それぞれ帰り道の途中に雷に撃たれて死亡。
そんな怪事件の解決依頼が、霊能事務所を経営する高上に舞い込んできた。
依頼人はなぜか次に落
雷に狙われるターゲットを把握しており、その護衛を頼んできたのだ。
安請け合いした高上は同業の霊能力者たちに協力を呼びかけるが、やがてその事件の背後に潜む怪異の強大さが明らかになってきて――。
刻々と増える落雷の犠牲者。
怪異の返り討ちにあう霊能力者。
多くの同業者たちが死を恐れて手を引くなか、それでも諦めず日本中に協力依頼を発信しつづける高上。
粘りに粘ってようやく四人の霊能力者たちの協力を取り付けたのだが、そこには極めて特殊な怪異現象「言霊」の専門家・佐々木の姿があった。
――韻を踏めるモノや現象が偶然この世に揃うと、なにかが起きる。
そんな理解困難かつレアな怪現象を解決する自称言霊師・佐々木。
当初は落雷事件の解決には不向きだとみなされ、戦力外と思われていたのだが――。
減っていく仲間、深まる謎、そして舞台は日本を飛び越えて海外へ。
怪異の正体を巡って展開される、電波ロジカルな霊能バトルがここに開幕。
「韻」をテーマにしたエンタメ系ホラー小説が、伝統ある「夏のホラー2023」に今年も懲りずにエントリー。
※一部残虐描写がありますので苦手な方はご注意ください。
8月24日(木)までに完結予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-24 23:41:04
108904文字
会話率:29%
一年前、小学四年生の息子が、かくれんぼ中に失踪した。
失意の日々を送る私の前に現れたのは、霊能探偵を自称する怪しげな女・佐々木だった。
かくれんぼとは神隠しを発現させる儀式だと佐々木は言う。
そこまではまだ理解できたのだが、話はど
んどん妙な方向に転がっていく。
――つまり神隠しの原因は、言霊の押韻だったんですよ。
「かくれんぼ」で韻を踏めるモノや現象が息子の身の回りに偶然揃っていたことが、神隠し発生の原因だと主張する佐々木。
彼女をいまいち信用できないものの、彼女とともに一年越しの現場調査に参加する私。
ダム湖。山林。謎の廃墟。
調査の中、次第に明らかになる失踪当時の状況。
そしてついに神隠しの起きた本当の場所に辿り着いた二人に、異形の存在が牙を剥く。
この窮地を乗り越え、無事に息子を取り戻すことはできるのか?
「言葉」「韻」をテーマにしたホラー(?)小説が、伝統ある「夏のホラー2021」にエントリー。
全三話+αで8月26日中に完結予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-26 23:30:44
39230文字
会話率:23%