親にも見捨てられて天涯孤独の身となった佐藤南那(19)にとって、家族と呼べるのは飼い犬のまるだけ。人間に恐怖を感じる彼女には生きることは辛いだけだったが、まるを置いていけないという思いのみで命をつないでいた。
それでも心と体は限界を越え
、仕事にも行けなくなり、いよいよ貧困死が目前に迫ってきた。
そんな折、まるが自宅の床を掘り返し、謎の地下室を発見する。地下室はなぜか外へと繋がっていて、真っ直ぐ伸びる道の先にはひとつの建物が。
犬に導かれて訪れたその場所は、不思議な派遣会社だった。
優しい職員ちょう子さんと出会い、助けられながら、ちょっとあり得ないような仕事を受けて、一歩踏み出す勇気を、自分に優しくすることを、人間らしい暮らしを手に入れていく物語。
うじうじ、ぐずぐずしますが温かい目で見守って欲しいです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-06 07:00:00
154226文字
会話率:27%