ティナの人生は不幸の一言だった。
孤児として生まれて、聖女の力が発現してからはこき使われる日々。
人々のために昼夜働き続けるティナは人々に大聖女として慕われて、王太子の婚約者に選ばれる。
けれど、そんなティナを妬んだ他の聖女たちに画策され
て、魔族と通じて国を滅亡に導こうとしていたという無実の罪をきせられて、極寒の流刑地に追放される。
ティナはあっけなく命を落とした。
これでやっと終われる。生まれ変わるのなら、紅葉になりたい。
そんなティナの願いは、女神エリザベータの元へ届いた。
「あなたは不幸だった。かわいそうだから、いい人生を送らせてあげる。イケメン逆ハーの人生を!」
ティナは『ドキドキイケメン学園! 〜花の乙女は王子たちから愛される〜』の世界のヒロイン、柊紅葉として生まれ変わる。
けれど女神はうっかりしていた。
女神の選んだ乙女ゲームは、
ドキドキ(心臓が即死の意味で)イケメン学園! 花の乙女は(ヤンデレ)王子たちから愛される〜
と巷で呼ばれる、ラブオアデスの二択じゃないかとプレイヤーから数多のツッコミをもらった、選択肢即死トラップ乙女ゲーだったのである。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-23 22:50:32
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会話率:32%